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日本百名山

魚沼駒ヶ岳


駒ヶ岳ルートマップ
アプローチも山もしんどい百名山
日程 2005年9月3日(土)
山名 魚沼駒ヶ岳
山域 新潟県
入/下山地 枝折峠
メンバー 単独行


横浜(2:40)=枝折峠(6:23)−(7:45)道行山−(8:15)小倉山−(10:02)駒ヶ岳−小倉山−(13:22)枝折峠=ユピオ=横浜

 日本百名山では魚沼駒ヶ岳となっているが、越後駒ヶ岳の方が一般的だ。越後三山(魚沼三山)の一つで、八海山から中ノ岳を経て駒ヶ岳に登るコースはかつて信仰登山として歩かれていた。長く険しいコースである。今回は、駒ヶ岳単独で、一般的な枝折峠からのピストンで歩くことにした。それでもけっこうな標高差と距離がある。

 最近すっかり山行のペースが落ちてしまった。夏の暑さはまだ緩んでいないものの、そろそろどこかへ行こうと、それも百名山に行くことにした。未踏の百名山で近いところを探すと、この魚沼駒ヶ岳であった。新潟県なので近くはないが、いずれは行かなくてはならない山である。金曜日の夜、出発準備をして、2時に起きて車で出発。
 夜中とはいえ、環状8号線は工事やら渋滞で、思うように進まない。関越自動車道に乗り、湯沢ICで降りる。本来は小出ICで降りるのだが、ここまで来ると国道の渋滞はないだろうし、高額な高速料金の節約にもなる。しかし国道17号は通る車は少ないが、信号だけはしっかりと機能し、横切る車が無くても赤信号で止まらなければならない。以前より信号の数が多くなっていると感じるのは気のせいあろうか。国道352号に移り、枝折峠にセットしているナビの言うとおりに走ると、奥只見シルバーラインに入った。途中、長いトンネルを抜け、銀山平から枝折峠へ登っていく。このあたりの道は、時間制限で一方通行になるらしいが、規制の看板には「解除中」と書かれていた。枝折峠では工事が行われており、ダンプカーが行き交っていたので、そのためだろう。駐車場を作っているようだ。

【枝折峠】

 峠の駐車場を拡張するために工事が行われている。登山道は現場を回り込むように作られている。(下山時に撮影)


 6:20に枝折峠に到着。心配した駐車場の空きは十分にあった。駐車場隅のコンクリート造りの汚いトイレで用を足し、早速出発。峠の山肌は工事で削られ、登山口には工事用の階段があり、それを登っていく。虎ロープに沿って歩いていくと、早くも眺めが良く、雲海とともに登ってきた道路が見下ろせる。10分ちょっと歩くと、沿道に観音様が立っている。背後には倒れた石碑もあった。

【観音様】

 枝折峠から歩き始めて30分くらいのところにある。由来は不明。


 この日の天気は午後から下り坂で、駒ヶ岳の山頂にはガスがかかっていた。眺望はあまり期待できそうにない。紫外線が弱いのがせめてもの救いである。
 明神峠(1236.0m)の手前には朽ちかけた小屋が建っていた。「十合目大明神」と書かれた指導標が立っている。少し登るとピークになる。峠なのにピークでなおかつ三角点がある。この先、駒ヶ岳まではまだまだ800mほども登らなければならない。ときどき眺めの良い場所に出たり、ガスがかかった駒ヶ岳の山頂が見えたりする。登山道脇には小さな池があり、中をのぞくと無数のオタマジャクシが泳いでいる。年中涸れない池なのだろうか。1000bを超える山にカエルがいると言うことになる。
 道行山の分岐からは、ピストンで道行山に寄ってみることにする。たいした距離ではなく、ちょっとした登りを1分ほどでそのピーク(1,298m)に立った。天気が良ければ眺めがよいのだろうが、この日は一面まっ白だった。
 分岐に戻り、また黙々と歩き続ける。30分ほどで小倉山のピーク(1378.0m)に到達。指導標の四角柱がちょうど座るのによかったので、そこに座って少し休憩した。ちょうど青空も見えてきて、正面に山が見えている。あれが駒ヶ岳の山頂だろう。

【小倉山】

 奥に見えているのは駒ヶ岳だろうか。


 小倉山から更に30分歩くと、百草の池と書かれた指導標がある。手前から小さな池が見えていたがそれのことだろうか。登山道は池から外れていたので間近に見ることはできなかった。きっと、先ほど見た小池と同様、オタマジャクシの巣窟になっているのだろう。夏だと 高山植物が咲き乱れそうな場所だが、この時期だと草が青々と茂っている他は、特に花など見かけない。
 ところが、駒の小屋が近づくにつれ、いくつかの花を見かけるようになり、写真に納める。

登山道の植物
【花1】


【ゴマナ】

キク科 シオン属
【花3】


【花4】


 駒の小屋の直下は岩場の登りとなる。岩場となると道が分からなくなるが、ペンキの矢印がついているので、それに従って進んでいく。
 駒の小屋は小さいが、立派な小屋だった。二階にも扉があるところを見ると、雪国の山だと言うことが分かる。小屋の前の水場は、雪渓が涸れているためすでに断水していた。しかし小屋の背後の山肌にはまだ雪渓が残っており、いざとなればそこまで汲みに行けば水は手に入る。もっとも今回は日帰り山行なので、500mmlのお茶1本で事足りる予定だ。

【駒の小屋】

 この時はまだガスも少なく、山頂も見えていた。しかし登っていくうちにガスが立ちこめ、景色は何も見えなくなった。


 小屋の前のベンチで2人組が休憩していた。昨夜は小屋に泊まったそうだ。昨日より今日の方がガスが多く、何度も山頂へ行っては晴れるのを待っていたそうだ。
 小屋のベンチでは水分補給をしただけで、山頂アタックを続ける。すでに森林限界を超えているのか、遮るもののない稜線の登りで気持ちが良い。少し登って振り返ると、駒の小屋が小さく見えている。右手の方には沢の流れが聞こえる。10分ほど登ると、中ノ岳と駒ヶ岳の分岐となる。右手の駒ヶ岳には2分で到着。

【駒ヶ岳山頂】

 天狗の銅像かと思ったら、豊斟淳尊の像らしい。他に一等三角点や大山祗命の石像がある。


 駒ヶ岳のピーク(2002.7m)にはいろいろなものがある。天狗のような小さな銅像、三角点、指導標に取り付けられた鐘など。ここは360度見渡すことができる山頂ではあるが、ガスに覆われ、まっ白な風景に取り囲まれている。

 下りでは多くの人たちとすれ違う。日帰りでもう下っていることに驚かれる。そんなに早いのだろうか。そしていつものことだが、山頂まであとどれくらいかと、聞いてくる。適当な数字を応えるのだが、あとから考えると間違ったことを言ってしまったこと気が付く。元々時計など持たずに時間は気にしないで歩いているので(デジカメで写真を撮っているので、記録の時間は残っている)、今が何時で何時間歩いたかも分からない。山ぐらい時間を気にしないで歩きたいものだ。だいぶ下った辺りで、20人以上の大集団とすれ違った。彼らは駒ノ小屋に泊まるそうだ。かなり年配の集団だった。

 登りはじめからちょうど7時間で枝折峠まで戻ってきた。この時期はやはりオフシーズンなのだろうか、駐車場はまだ空きが目立った。
 帰りに、大湯温泉ユピオへ立ち寄る。思ったより近くにあり、かなり行き過ぎてから戻ることになった。ピラミッド型の屋根した温泉で、注意していたらすぐに目に入る。料金は\500でお手頃だ。
 せっかく新潟まで来たのだから、翌日もう一つ登りたいところであった。しかし天気は下り坂で明日は雨の予報だった。とんぼ返りで横浜へ向かった。

温泉情報
大湯温泉 ユピオ★★★
場所:新潟県魚沼市大湯温泉182-1 (TEL:025-795-2003)
泉質:アルカリ性単純温泉,泉温37.5度
料金:\500・時間・休館
露天無し、民俗資料室
Camera:CANON SONY DSC-U30,Canon EOS 10D

NOYAMA
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