トップ | 日本四百名山 | 東海自然歩道 | 神奈川県の山 | 東京都の山

中国見聞録シリーズ

青島放浪記

Page:  1   2   3   4   5 


 キリスト教会から中山路へ向かう。昨日食べ損なった、五福包を求めて再び青島包子へ行ってみた。店のカウンターの 前には昨日と違って数人の客が並んでいた。しかし、今日のメニューの中には五福包は入っていなかった。仕方がない ので、牛肉包と三鮮大肉包を食べた。いったい五福包はいつ販売しているのだろうか。いずれにせよこの店はかつての 人気はなくなっているようだ。
 中山路に戻り、インターネットカフェを見つけたので、日本の情勢を探るべく中へ入った。店の中ではたくさんの若者が オンラインゲームに熱中していた。その片隅で、日本のニュースをWEBで参照したが、特に大きな事件や事故は発生し ていなかった。日本を離れて30時間程度なので当たり前である。中国には都市であればどこにでもインターネットカフェ があるので、情報収集には事欠かない。ホテルにパソコンを持ち込んで接続するより、安いし手間もかからなくて便利である。
 小一時間ネットで情報収集をした後は、大連にもあった百盛デパート(パークソン)へ行き、その地下に頂頂鮮という 火鍋の店があったので、二回目の昼食をとることにした。カウンター形式で、一人に一台の電磁調理器に鍋を乗せている。 北京でも同じような店を経験しているが、チェーン店だろうか。庶民的な店で、肉や野菜をたらふく食べたが一人前で 500円程度であった。この店では食べるのに夢中で写真を撮り忘れた。
 中山路を少し北に歩き、バスに乗った。この後はホテル周辺を散策することにした。市政府でバスを降り、海側の五四 広場へ向かった。目の前にはガイドブックで見慣れた、赤い渦巻き状のモニュメントが見えている。広場では凧をあげて いる人が多く、中にはパラセイルのような大きいものをあげている人もいた。風が強いと本人が飛ばされるのではないだ ろうか。
 五四広場は高層ビルに取り囲まれている。高級マンションなのだろう。海沿いに東の方へ歩いていくと彼方の防波堤 に万国旗が掲げられているのが見える。我が日の丸を確認することはできなかったが、このあたりは、北京オリンピックの ヨット会場になるという。北京には海がないので、青島で行うのだろう。
 広場の東の方へ突き当たると工事現場となるので、そこから北の方へ向かった。香港中路に出て、さらに東へ歩くと、道の反対側に青島書城がある。円盤形をしたこの書城は、青島で一番大きな本屋のはずだ。中に入って見学をした。見るのはいつも、日本語の辞書コーナーとDVDコーナーだ。30分ほど見て回ったが、めぼしいものはなかったので、何も買わずに店を出た。
 ホテルの正面のカルフールまで移動し、昨日から気になっていた、1階の味千ラーメンという店に入ってみた。豚骨風のこってりスープに細めの麺で、いかにも九州ラーメンだった。後で調べてみたらこのラーメン屋は熊本ラーメンのチェーン店だったようだ。値段も手頃で、青島ビールと食すと格別であった。

【五四広場】

 1919年5月4日、日本に占領された山東省と青島の返還を求めた学生運動が起きた。この日は中国青年の日となり、 それにちなんで広場の名がついた。広場では、青島ビール祭りの期間中はイベントが行われ、2008年には北京オリン ピックのヨットの会場となる。
パノラマ写真を見る 



posi 144*96 posi 144*96 posi 144*96
 【五四広場のモニュメント】
 【青島書城】
 【味千ラーメン】

 ホテルでテレビを見ていると、尖閣諸島の調査船通行で中国が日本に抗議を行ったというニュースがあった。そのとき画面に出ていた東シナ海の地図では、屋久島が沖縄島となっており、沖縄列島が琉球列島となっていた。そもそも中国では沖縄は日本の国土では無いことになっているようだ。

【2月4日】
 帰国日である。青島は小さな町とはいえ、二泊三日ではやはり足りなかった。老山にも行かれなかったし、いくつか 観光地も省略している。次回があるかわからないが、次は老山はもちろん、魯迅公園や海軍博物館へ行きたいものだ。しかも夏がいい。
 旅行社のお迎えが来るまで時間があるので、再びカルフールで買い物をすることにした。スーツケースに入りきる程度で、 青島ビールやDVD、春節の飾り物などを買い込んだ。
 最後に食品売り場を物色していると、糸で縛られた陽澄湖大閘蟹(上海蟹)が売っているではないか。ちょっと小粒だったが、 これが本来の大きさなのだろうか。一匹28RMBだった。ちょっと安すぎるので、うまくないのかもしれない。

posi 144*96 posi 144*96 posi 144*96 posi 144*96
 【カルフール】
 【上海蟹】
 【食品売り場】
 【流亭空港】
 旅行会社のお迎えで、バスに乗り込み空港へ向かった。しかしあろう事かそのバスは途中、土産物屋に止まった。この手の土産物屋は、半分の半分に値切ったとしても、まだ高いのが常である。中国旅行の経験者ならここで金を落とすことはあり得ない。ところが、ほかの乗客は、熱心に見学して満足そうに買い求めていた。  空港に着き、搭乗手続き、出国審査、手荷物検査と順調に通過。フライト時間まで1時間以上あり、待合室の売店を物色する。高いと知りつつも、ジャスミンの花茶を買ってしまう。そして、ポスター大の中国地図があったので欲しくなった。この地図は定価5RMBなのに20RMBだという。訳がわからない。同じく山東省の地図帳20RMBとあわせて、交渉の末35RMBにまけてもらった。
 JAL機は日本から来たものが、そのまま引き返す。すでに待機していたので、この日の遅れは無いはずだ。機内に乗り込み定刻に飛び立つと、さっそくラッセル・クロウ主演の最新作『ア・グッド・イヤー』(先行上映らしい)を見た。
 往復ともJAL機の搭乗率は悪かった。しかもこの機は中国系の航空会社と乗り入れである。季節がら人が寄りつかないということもあるのだろう。しかし来年の夏にかけてオリンピックがあるので、これから青島は注目されることだろう。

・各施設の入場料は冬季料金のものもあり、通常期とは異なる。
・RMBは中国人民元の略(1RMBは約16円)

買い物編へ

Camera:Panasonic DMC-FX9,Canon EOS 10D

NOYAMA
ホームに戻る
NOHOU