台北放浪2003


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【ホテルの部屋からの眺め】

 故宮博物院は、展示品だけでなく、建物のまわりも景色が良く見逃せない。少し歩いて散策した。南にある図書文献館からみる本館が良い。
 博物院見学の時間が終わり、ツアーバスに乗り込み市内へ。向かうのは上海料理の鼎泰豊という人気の店。小籠包の店である。この店は新宿や横浜の高島屋にも出店しているそうだが行ったことはなかった。台北の方は、綺麗な店で、店内の厨房はガラス越しに見ることができ、多くの料理人が小籠包を包み、せいろが堆く積まれていた。席に着くと次々に小籠包が運ばれてくる。ショウガをのせて酢(黒酢)につけて食べるのが美味しいいただき方だそうだ。ここでは小籠包もそうだが、焼飯も美味しかった。小さいエビもプリプリで美味。手間をかけていることがうかがえた。

【小籠包】



 
 小一時間ほどで食事を終え、店の外に出ると順番待ちの多くの客がいた。それと見てわかる日本人も多い。銀行のように待ち番号の電光表示板があり、自分の順番がいつになるのかがわかるようになっていた。
 次は台湾名物の夜市へ。国内でも最大級の士林夜市だ。ツアーバスはMRTの劍潭駅の近くに停まり、乗客を降ろす。夜市の入り口はすぐそこだが、多くの人でごった返しているのがわかる。それでもこの日は月曜日なので人出は少ないそうだ。入り口の近くは衣料品が多く、道の左右は店舗で真ん中が露店となっている。呼び込みが道の真ん中の台の上でなにやら叫んでいるがよく聞き取れない。奥の方は食べ物の店が多く、臭いやら何やらいろんな匂いがする。そういえば、日本では匂いというものがあまりないが、ここ台湾では様々な匂いがする。あらためて日本というところが、無菌、無臭、無関心ということが実感できる。今回の旅行では腹をこわすのを恐れてではないが、ツアーで提供されている食事以外は取らなかった。それほど腹が空いていたわけではないし、お金を使う暇がないということもあった。ここ士林夜市でも何も買わなかった。のんびり歩いているだけで帰りの集合時間になってしまった。
 ホテルへ戻るバスには乗らずに、ここでツアー一行と別れて、一人でタクシーに乗り台北中心地に向かった。同行のMさんはすでに午後から別行動をしていて、夜合流することになっていた。電話で確認した合流場所はカラオケ店だった。住所を紙に書いてタクシーの運転手に渡すと、着いた場所は昨日ツアーが買い出しをしたセブンイレブンのすぐそばであった。台北は意外と狭い。
 カラオケの部屋の中には、Mさんと2人の女性。一人は日本留学の経験もありMさんの知り合い。もう一人はその友達らしく日本語はさっぱり分からない。僕が中国語で訪ねると聞き取れなかったらしく、日本留学経験の方が通訳してくれた(中国語を中国語に)。その通訳は僕が話したのと同じ発音だと思うのだけどなぜか分からないらしい。中国語は難しい。カラオケで小一時間過ごし、タクシーでホテルへ戻る。
 台湾三日目の帰国の日もツアースケジュールはびっしり。朝は、ホテルで朝食。バイキング形式で思わず余計に食べてしまう。他のテーブルはビジネスマンらしき人もいる。ツアー以外でこのホテルに泊まれるのは結構な身分だ。

【中正記念堂】



 
 いつものようにツアーバスに乗り込むが、昨日までのバスとは違い少し豪勢になった。シートが2列しかなく、そのシートがやけに大きい。埋まるように腰掛け、バスが向かった先は、中正記念堂。中国国民党総統の蒋介石を記念した公園である。ここも広大な土地に巨大な建造物がある、その建物の中には、蒋介石の銅像があるだけ。その銅像は中国本土の方を向いているという。
 更にバスで移動し、車中で総統府を見学。これはバスの座席が反対側だったのでろくに見えず、写真も撮れなかった。この建物は日本統治時代に建てられたもので当時は総督府で、100年近く使われている。

【龍山寺】



 
 台北最後の訪問地は龍山寺。台北最古のもっとも有名な寺だそうだ。寺の中にはいると、香が立ちこめ、多くの人々が参拝に訪れている。日本人よりも台湾人が多いところはここが初めてだ。本殿では読教が行われ、皆熱心に拝んでいる。長い線香を振り回すのでちょっと危ない。この寺は観音菩薩が主祀で、他にもいろいろなものが祀られ、神仏混交となっている。おなじみの関帝も祀られている。
 龍山寺で参拝を済ませ、さあ空港へ、と思ったら免税店へ連れて行かれた。空港の免税店よりここの方が品揃えがいいとのことであった。ブランド品のことはさっぱり分からないので、この店では余った台湾元を日本円に交換した。けっきょく台湾では12,000円ほどしか使わなかった。ほとんどがお土産代だ。飲食費はゼロ。
 空港に到着し、お世話になった現地ガイドとお別れ。ガイドは頼さんという。朝から晩まで大変な仕事だが、いったいいくらくらい給料をもらっているのだろうか。今回のツアー料金を考えると、たいした金額ではないはずだ。ツアー料金は¥58,240払っているが、含まれるのは、成田と台北の空港税、往復の航空券、五つ星ホテル2泊、全ての食事、三日間のバス・ガイド、野柳・博物院の入場料だ。ホテルは普通に泊まったら2泊32,000円、航空運賃に至っては往復127,600円となっている。
 空港は思いのほか人が少なく、出国手続きもあっという間に終わった。フライトの待ち時間で本屋を物色し、台湾人のための英語の教本を購入。『英語自我介紹的第一本書』『豬頭英語<出国去玩>』『輕鬆旅遊説英語』。一冊300円程度と安い。三冊で167元。台湾人のための日本語の教本はありきたりで、日本でも買えるので、日本では手に入らない貴重なものだ。本当は中英辞書がほしかったが、残りの台湾元では足りなかった。
 成田に向かう飛行機も空席が多い。皆好きかってなところに座って、僕も窓際の席を陣取る。あいにく天気が悪く、飛び立つと見渡す限り雲であったが、千葉県上空にさしかかると海岸線が見えてきた。日本に到着すると1時間プラスαされる。横浜行きの空港バスに乗るともう薄暗くなってきた。このバスは3500円、日本の物価はまだまだ高い。
追加予定:
パスポートのこと

Camera:CANON Power Shot G2,SONY U10



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