源氏山－神奈川県の山

　《山概略》
　神奈川県で極めて気軽に歩ける山と言えば鎌倉である。例年正月明けから春先にかけて鎌倉へ来ているのだが、鎌倉アルプスを歩く事が多い。そこで今回は、葛原岡ハイキングコースを歩く事にした。集合場所は北鎌倉駅。茨城県の仲間も参加するので、湘南新宿ラインでのアプローチが便利な駅である。

　《アプローチ編》
　北鎌倉駅9:38着の湘南新宿ラインに乗る事になった。乗車駅は違うが仲間もそれに乗ることになっていたのだが、車内で会う事はなく、北鎌倉駅の簡易改札を出たところで合流する事ができた。長い15両編成だったので後ろの方に乗っていた仲間は出てくるまでに時間がかかった。

　《源氏山へ》
　さっそく駅前から歩き始めるが、まずは目の前の円覚寺へ。鎌倉時代（1282年）に北条時宗が元寇の戦没者追悼のため創建した古い寺である。何度も訪れているが今日はエスコート役を務める事になる。門前の階段を上り、門をくぐると桜の木がある。満開の時期は過ぎているものの、多くの観光客がその木の下で記念写真を撮っている。

【円覚寺の桜】

【浄智寺の階段】

　円覚寺では、国宝の舎利殿や梵鐘などを拝観し、ＪＲの線路脇に戻った。スタート地点からまだほとんど進んでいない。線路沿いの道を鎌倉駅方面へ歩き、踏切の手前で右手に曲がる。指導標の浄智寺方面へ行く道である。
　浄智寺へ続く古い石段を歩き、入口の直前で左手の道に入る。浄智寺も花の寺で有名だが今回は見学しないで素通りする。舗装道を少し歩くとようやく山道になる。しばらく道なりに歩くと葛原岡ハイキングコースと書かれた指導標がある。

【葛原岡神社】

【頼朝像】

　山道を歩くのはわずか数百メートルである。森から抜け出ると葛原岡神社がある。小さいが建て替えたばかりで真新しい本殿がある。葛原岡神社は鎌倉幕府倒幕に活躍した日野俊基卿を祀る神社で、明治になって創建されている。
　葛原岡神社から源氏山のピークへと向かう。源氏山公園に入り、広場の中にある源頼朝の銅像の前を通過する。その奥にある公衆トイレの前の階段を上っていくとちょっとした広場に出る。その広場で一段高くなっているところが源氏山の山頂(93m)である。山頂の周辺には誰もいない、人気のない山である。山頂には祠と石燈籠の残骸のようなものが立っているが、三角点や山頂を示す道標などはない。
　山頂から頼朝像の所まで戻り、テーブルがあるのでそこで休憩する事にした。昼食時だが今回は食料の類は何も持ってきていない。今回は山と言っても街中の散歩気分で来ているので、どこか店で食べればいいと思っていた。

【源氏山山頂】

【花海棠(はなかいどう)】

　源氏山公園を出て、銭洗弁天へ向かった。ハイキングコースからは少し外れるが、有名なところなので立ち寄って損はないだろう。急な坂を下り、洞窟の中を通り抜けると神社がある。ここは多くの観光客が訪れていて賑やかだ。お札を惜しげもなく洗っている姿が見られる。

【高徳院の大仏】

【桜咲く長谷寺】

　銭洗弁天からは大仏方面を示す指導標に従い、進んでいく。道は高台に続き、緑に囲まれた鎌倉の町並みが見渡せる。山道をしばらく歩き、下りの階段を進むと県道のトンネルの前に出る。県道の歩道をトンネルとは反対方向に歩いていくと、左手に高徳院がある。
　高徳院で大仏を見学し、長谷寺に立ち寄ったあと、浅羽屋でシラス丼を食べた。シラスは今が旬である。食後、長谷駅から江ノ電で鎌倉駅へ移動した。鎌倉小町に仲間の知人の店があり、そこでお薦めの喫茶の紹介を受け、駅近のレザンジュという喫茶店へ行った。ケーキと珈琲でけっこうなお値段だが、しばらくくつろぎ、湘南新宿ラインが来るまでの時間を潰した。

付近の山鎌倉アルプス(2012.01.07)

立ち寄り所湯情報
レザンジュ鎌倉本店★★ 場所：鎌倉市御成町13-35（TEL:0467-23-3636）営業：10：00～19：00 定休日：無休

コース（タイム）