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遠見山-しま山百選

遠見山-しま山百選

マグロ漁で栄えた歴史の島

マグロ漁で栄えた歴史の島

【東洋のナポリを歩く】

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○山行情報
日程 2022年5月3日(火)
山名(山域) 遠見山(九州
入/下山地 保戸島港
メンバー 単独港
行動時間 2時間25分
歩行 距離登り下り歩数
6.4km349m349m---歩

■■■マップ

○コース(タイム)

保戸島港(7:32)-(7:56)遠見山-(9:08)中之島-(9:58)保戸島港

 《山概略》
 遠見山は大分県津久見市にある保戸島にある山である。周囲4kmで島全体が山と言ってもよく、保戸島港に面した山肌に住宅が密集している。その姿は東洋のナポリとも呼ばれている。島はマグロ漁の基地として栄え、建物のほとんどが三階建てである。人口は約600人。遠見山はしま山百選に選ばれている。

 《アプローチ編》
 前夜は津久見港近くのホテルに泊まっていた。ホテルの朝食が6:00からと早かったので、朝食後、チェックアウトして港に行くと、7:05発の渡船に乗ることができた。津久見港では保戸島のパンフレットを入手しておく。島の地図が記載されており、現地では重宝する。
 渡船は14kmの距離を25分で島に到着する(片道880円)。高速船のためデッキに出ることはできず、船から保戸島の全景を撮ることはできなかった。保戸島と本土とは100mも離れてない地点があるが、わざわざ長い距離を航路に選んでいるのはなぜなのだろうか。




 《遠見山へ》
 船から桟橋に出て、保戸島に上陸する。住宅地の方へ向かい、目星を付けた家と家の間の隙間に入っていく。遠見山への指導標はないので感で進むしかない。階段を上っていくと海徳寺がある。江戸時代に建てられた魚鱗塔の前を通り、更に階段を上っていくと墓地になる。  墓地からは街並みを見下ろす好展望である。東洋のナポリと呼ばれる風景である。家は木造の家は全くなく、ほとんどコンクリート造りの多層階だ。墓地の中はちょっと道が違っているような気がしたが、上の方へ行けそうな道を選び、墓地を通り抜ける。



 墓地の上の舗装道に出る。ここでようやく遠見山登山道入り口と書かれた案内板が現れる。早速、山道へ入っていく。整備された登山道で、赤テープも所々で見られる。道なりに登っていくと、古い仮設トイレが有り、その先が広い山頂(179m)である。



 山頂の標識があるところは、海が見えないので奥の方へと進む。このあたりの地面はコンクリートの基礎が打たれ、藪になるのを防いでいる。旧海軍の施設があった名残だろう。
 山頂の端まで行くと豊後水道が広がり、眼下にはいくつかの岩が突き出ている。高甲岩という岩で、その一つには灯台が建っている。正面は四国のはずだがよく見えず、左手には佐賀関が見えている。



 山頂への道は一本道だったので、下山は来た道を戻る。登山口の舗装道があるところまで降り、その舗装道を歩いて降りることにした。ちなみに舗装道と言っても、車が一台通るのがやっとの幅で、登山口周辺は、車を駐めたり転回するスペースはない。
 舗装道は島の北の方へ向かっている。途中、記念写真撮影スポットという場所があり、保戸島の港を一望できる。
 島の外周道路に突き当たり、左へ進む。海辺ではビニールシートを敷いて、ワカメのようなものを広げて干している。
 押上りトンネルをくぐる。押上りというのは、このあたりの海の流れが速いと言うことのようだ。トンネルの先から住宅地となる。狭い住宅地の道を通るが、このあたりのくみ取りの蓋は地面にはなく、壁に取り付けられている。



 山側に洞窟のような穴があり、水が貯まっている。井戸のようだが、真水なのだろうか。この島の電気や水はどのように調達してるのか謎が多い。家の周りには猫が多く、こちらを警戒して伺っている。  渡船の桟橋のあたりを通り抜け、島の南の方へ向かった。強い日差しの中、海沿いの道を進む。掲示板には漁業通信速報として、どの船が操業してるか表示されている。このときは8隻中、4隻の船が操業中となっている。
 島の南端まで行き堤防の上に立つと、本土である隣の島というか半島が目の前にあることが分かる。数十メートルの距離しかないので、橋で繋げるのは難しくないはずだ。二つの陸地の間は何本もの電線で繋がっている。
 渡船場への戻りは住宅地の路地を通っていく。この通りは県道612号の標識がある。人がすれ違うのがやっとの隙間しかない通りである。
 渡船場へ戻り、船が出るまでまだ30分ほど時間があった。島は2時間半ほどでほぼ回り切れている。10:10発の船に乗り津久見港へ戻った。

Camera:CANON EOS 6D Mark II