週末は野山にいます


沖縄県の山

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高月山-沖縄県の山

高月山-沖縄県の山

慶良間諸島の主峰から慶良間ブルー

慶良間諸島の主峰から慶良間ブルー

【展望台からの眺望】

展望台からの眺望

○山行情報
日程 2024年3月30日(土)
山名(山域) 高月山(南西諸島
入/下山地 座間味港
メンバー 単独行
行動時間 2時間3分
歩行 距離登り下り歩数
8.1km218m218m---歩

高月山マップ

○しま情報
所在 沖縄県座間味村(座間味島)
情報 面積周囲人口標高
6.7K㎡23.2km600人160.7m(大岳(うふだき))

○コース(タイム)

座間味港(9:55)-(10:57)高月山-三角点-(12:40)座間味港

 《山概略》
 高月山は、沖縄県座間味村の座間味島にある標高137mの山。海と展望台しか無いと言われる座間味島において、山頂にある展望台からの座間味集落や古座間味ビーチなどの風景は素晴らしい。「しま山百選」に選ばれた高月山は、港から30分程度で登ることができ、島随一の景勝地を気軽に楽しむことが出来る。
 座間味島は慶良間諸島の中央に位置し、那覇泊港から高速船を利用すると50分で渡ることが出来る。那覇泊港までは、ゆいレールの御栄橋駅から歩いて16分ほどである。

 《アプローチ編》
 座間味島の高月山を登るにあたって、初日のうちに島へ上陸したかったが、横浜出発で早朝の沖縄便に乗ってもそれが不可能であることが分かった。それでは二泊三日が必要で、なかなか日程が取れずにいた。そこでふと思い直して日程を再検討すると、朝一に座間味島に入るとその日のうちに横浜へ帰れることが分かった。それなら那覇で前泊すると一泊二日での訪問が可能である。今回の山行は最短での高月山計画である。
 前泊は、ホテルルートイン那覇泊港である。何度も泊まっているので勝手は知っていたが、港を利用するのは初めてである。念のためチェックインした日に下見へ行った。駅から数分でふ頭旅客ターミナルビル「とまりん」へ行くことが出来、パンフレットなどを入手する。座間味島の乗り場はとまりんからさらに5分ほど歩いた先にあることが分かる。
 そして翌朝、ホテルをいつもより遅めにチェックアウトし、乗り場へと向かう。乗船が開始され、あらかじめ購入していたチケットであるスマホのQRコードを提示すると、エラーとなってしまう。調べてみると乗船日が前日だった。痛恨のミスである。ここまで来て島の山旅は終了かと思ったが、幸いにしてまだ空席はあるとのことで、チケットを買い直して乗船した。
 高速船は9:00発。デッキに出ることは出来ないので、海に浮かぶ座間味島を撮ることは出来なかった。定刻通りに座間味港に到着する。天気はあいにくの曇りだが、雨に降られることは無さそうだ。帰りの船まで4時間の行動開始である。




 《高月山へ》
 港から真っ直ぐに集落の方へ歩き、信号のある交差点を渡る。このあたりの海抜は3mで、津浪が来ればひとたまりも無さそうだ。電柱には避難場所まで1405mと書かれている。けっこう距離が有り、高月山展望台が避難場所となっているようだ。
 村役場を通過し、その先に105ストアがある。小さな雑貨屋だが島最大の店らしい。ここでペットボトルの飲料を調達する。座間味幼稚園と小学校と中学校が一緒になった門の前を通過すると、道は上り坂になる。住宅地から離れると道は広くなる。
 沿道はハイビスカスが咲き南国らしい。ツツジの花も今が季節だ。平和の塔への入口を通過し、汗が出はじめると集団自決の碑がある。沖縄戦で、役場の村長以下職員とその家族59名が集団自決をしたそうだ。痛ましい事件である。舗装道の登りは続き、昭和白鯱隊玉砕の地入口というのがある。とかく戦争遺産の多い島である。
 山頂が近くなり、道が左右に分かれる。どちらでも同じようだが左手の駐車場の方へ進む。駐車場はすぐに現れ、トイレもある。歩道道はここまでで、この先は林道となる。木々に囲まれた道を進み、右後ろの道を上っていくと、広場に出る。そこが第一展望台だ。


 第一展望台が高月山の最高地点で標高131m。三角点は無い。慶良間諸島国立公園と書かれた石碑のところからは渡嘉敷島方面の島々を望むことができる。後の方に展望台があるので、そこへ行ってみると反対側の座間味港や座間味村で二番目の広さがある阿嘉島を見渡すことが出来る。
 第一展望台から第二展望台へ200mほど移動する。登り始めから良く蝶が舞っていたのだが、山頂付近はより多く舞っている。高月山ではオオゴマダラ、リュウキュウアサギマダラ、ツマベニチョウ、シロオビアゲハ、ツマムラサキマダラなどが見られるようだ。
 第二展望台は海に面した展望台で、眺めは抜群だ。曇りのため、慶良間ブルーは見られなかったが、それでも満足できる眺めだ。隣村の渡嘉敷島や古座間味ビーチのブルーが見える。まわりではオオゴマダラが花を求めて飛び回っているので、何枚か写真を撮る。
 島の眺めを堪能し、下山を始める。来た道をそのまま下ると、時間が余りすぎるので、島のほぼ中心にある三角点に立ち寄ってから港に降りることにした。その三角点のある場所は特に山の名前があるわけでは無い。車道を下り、道が二手に分かれるところで、右手の稲崎展望台の方へ進む。



 ヘリポートや浄水場のような施設の横を通り、道なりに歩いて行く。三角点の場所が近くなり、GPSを頼りに車道から藪の中へと入っていく。ピンポイントで草地に隠れた三角点を見つけるのは難しいが、何とかその三角点を見つけることが出来た。反対側から行けば簡単に見つかる場所であった。標柱とともに標識も立っていて、番所山とマジックで書かれている。帰ってから調べると、そこはなんと一等三角点であった。点名はそのまんま「座間味島」で標高は143.54m。正真正銘の座間味島の中心地だが、三角点は雑草の中にひっそりとたたずんでいる。
 三角点から車道に戻り、道は下り坂となり、三叉路に出る。稲崎展望台と阿真集落に分かれるが、稲崎展望台に立ち寄ると食事の時間が無くなりそうなので、阿真集落へ降りることにする。
 あまり見ることの無い、南国の草花を眺めながら道を進むと、左手に阿真集落へのショートカット道が現れる。地図には無い道だが、道標がそう示してるのだから大丈夫だろう。その山道を下った。
 そのショートカット道はあまり人が歩いていないのか、草がはびこっている。このような状態ではすぐにハブを気にしてしまうのだが、座間味にはハブがいるのだろうか。沖縄でもハブがいる島といない島に分かれていて、先日訪れた宮古島はハブがいない島だと言われていた。
 


 石畳の道を進み、擬木の階段を下ると海が見えてくる。道はそのまま島の外周道路に突き当たった。あとは海沿いの道を歩けば港に着くはずである。右手に海を見ながら歩道を歩いて行くと。右手に小山が有り上の方へ階段が続いているのが見える。眺めが良さそうな展望台があるかと思いその階段を上って上の方へ行ってみた。しかし、展望台は無く、路は意味も無く下り始めた。その先に少しだけ道路が見下ろせただけだった。
 外周道路歩きは続き、山側は黒い岩の地層がむき出している。黒色千枚岩と言い、1億年前に海底に堆積した泥岩である。慶良間諸島は琉球石灰岩はあまり見られず、砂岩や緑色片岩などの岩が多いらしい。
 続いて、犬の銅像が現れる。映画にもなったマリリンの像で、阿嘉島のシロが座間味島のマリリンに会うため3kmも海を泳いで来た犬の物語である。阿嘉島にもシロの像があるらしい。
 海の神様のお宮の前を通り過ぎると港が見えてくる。乗船前に腹ごしらえをしようと、目当ての店に行くと休業中だった。急遽ネットで調べて別の店に行くが、ことごとく休業中。どうなってるのこの島は?島のフェリーは満席でも、島の店はやってない矛盾。仕方が無いので、船の便を早め(高速船からフェリーに変更)て、那覇へ戻った。

《登山道の蝶》
オキナワカラスアゲハ オオゴマダラ シロオビアゲハ
【1.オキナワカラスアゲハ】
 【2.オオゴマダラ】
 【3.シロオビアゲハ】

○前泊の宿
ホテルルートイン那覇泊港★★★
ルートイン那覇泊港170304 場所:沖縄県那覇市前島2丁目12番5号(TEL:098-866-0700)
料金:7,450円
大浴場:有り
その他:朝食付き
Camera:CANON EOS R8