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岩殿山-山梨百名山

岩殿山-山梨百名山

富士と桜の好展望

富士と桜の好展望

【丸山からの眺望】

丸山からの眺望

山行情報
日程 2016年4月9日(土)
山名(山域) 岩殿山(大月周辺
入/下山地 大月駅/猿橋駅
メンバー 山地、浜岡、千葉、小寺、福島
行動時間 6時間3分
歩行
距離
登り
下り
歩数
9.7km 765m 796m --歩
岩殿山マップ

コース(タイム)

大月駅(09:07)-(09:41)丸山(10:04)-(10:27)岩殿山(11:55)-(12:32)岩殿上バス停-(13:28)猿橋(14:46)-(15:10)猿橋駅

 《山概略》
 岩殿山は大月市の山で、山梨百名山のひとつ。16世紀に岩殿城が小山田氏によって築かれたが、現在はその面影はなく、丸山に天守を模した資料館が建っている。小山田一族は小田勢に攻められ、逃げる途中に足手まといとなった赤子を崖下に落としたという、稚児落としという断崖絶壁がある。
 今回歩くのは、大月駅から猿橋駅までのコース。舗装道が多いが、最後は観光名所の猿橋を訪れ、大月市の良いところ取りをしたコースである。日程も桜の季節を意識した日取りを設定し、天候にも恵まれた気持ちの良いハイキングが楽しめた。

 《アプローチ編》
 9時に大月駅集合。ダイヤが乱れていたが、ほぼ定刻で5人が揃った。大月駅前にはハイカーの姿が目立った。この日は岩殿山を訪れる人が年間で最も多い日になるのだろう。この時期は大月桜祭りが行われていて、桜のピークがこの週末だからである。しかも明日の日曜日は天気が悪くなることが予想されているので、土曜日のこの日がベストなのである。

 《岩殿山へ》
 大月駅前を出発する。某旅行会社の岩殿山ツアーみたいな団体が駅前に集まっていたので、彼らより先に進まなければならない。岩殿山は駅前とは反対側にある。駅を出て左手の方へ行き高架を渡って線路やをまたぐことになる。途中、コンビニで買い物するため、国道20号に回り込んで高架へ向かった。
 高架は岩殿山に向かって進むため、正面に岩が露出した岩殿山が見えている。中腹に岩殿城跡と書かれた看板があり、その周辺はピンクの桜が咲いている。山自体はそう高くもなく、気楽に登れそうである。


陸橋からの岩殿山
【陸橋からの岩殿山】
   駐車場の先に登山口
【駐車場の先に登山口】

 高架の歩道からいったん降り、地上の舗装道を歩く。マンホールの蓋が猿橋と富士の図柄となっている。大月市のシンボルなのだろう。今日はその二つを堪能できる予定である。
 下ってきた車道の高架と合流し、桂川に架かる橋を渡る。川面を見下ろすと護岸のない自然の川が流れている。続いて中央自動車道を横切るが、自動車道はトンネルで、その上を歩く。歩道は大きく右にカーブするが、カーブの左側に岩殿山公園の無料駐車場がある。以前ここを利用したことがあるが、今日は当然満車である。
 道は岩殿山を回り込むように続く。このとき右側の歩道を歩いていたが、左側を歩いた方が良かった。登山口は少し登った左手にあるのだが、右の歩道からはガードレールが途切れてないので渡ることが難しい。登山口は岩殿城趾入口と書かれ、桜祭りの幟がはためいている。最初は階段の登りだが、その後舗装された登りが続く。

さっそく富士の姿
【さっそく富士の姿】
   岩殿城に到着
【岩殿城に到着】

 スロープ状の道を上っていくと、すぐに中央道や大月の町並みが見え、半分ほど雪をかぶった富士の姿も見えてくる。沿道に植えられた桜の花も見頃である。道なりに登っていくと、門があり、その先に天守を模した岩殿山ふれあいの館がある。館の前に盛土のような小高い展望台があり、そこが丸山山頂(444.4m)である。このあたりがもっとも桜が多く、一面ピンクに染まっている。そして正面には富士山を見ることができる。関東の富士見百景に選ばれている場所(大月IC周辺)である。
 丸山山頂からの眺めが今回のクライマックスである。十分に写真を撮ってからふれあいの館へ入った。ふれあいの館は1階が白籏史郎の写真館で有料だが、2階の展望室は無料である。登山靴を脱いで入館するのは面倒だが、2階の展望室に行き、コンテスト入賞写真や窓からの風景を眺めた。

ふれあいの館の2階から
【ふれあいの館の2階から】
   山頂へ向かう
【山頂へ向かう】

 ふれあいの館はまだ山の中腹である。スロープ状のつづらの道を山頂へ向かった。見通しが良く、沿道には桜の木が多い。自然石の城門である揚城戸跡を通過し、番所跡の前を通る。稜線にでるとベンチがあるのでそこで一息ついた。
 山頂付近の道はなだらかで、馬屋を過ぎると大きな石碑のある岩殿山山頂である。山梨百名山の標柱などがあるが、実際の山頂はここではなく、まだ先なのだが、ロケーション的にここが山頂なのだろう。多くの人がここで休憩し、桜や眺望を楽しんでいる。丸山よりも200mほど高くなっているので、大月の町並みが箱庭のように見えている。
岩殿山山頂
【岩殿山山頂】
   山頂でくつろぐ人々
【山頂でくつろぐ人々】

 岩殿山山頂のあずま屋がちょうど空いたので、ここで昼食にする。この日はチーズフォンデュである。ザックにはその装備で満載で、一眼レフカメラを持ってくるところだが、ザックに入らなかったのでコンデジにしたほどである。1時間半ほどあずま屋で過ごした。

烽火台が本来の山頂
【烽火台が本来の山頂】
   東尾根を下る
【東尾根を下る】

 岩殿山山頂から本来の山頂へと向かう。桜の咲く広場を通り抜け、少し登ったところのアンテナの立つところへ行くと、烽火台とかかれた標柱がある。書かれた標高は643mで、先ほどの山頂と同じ標高値なので、ここが本来の山頂である。この山には三角点がないので分かりづらい。烽火台はそのまま通過で、道なりに奥へと進んだ。
 東尾根の下りは急斜面である。空湟という聞き慣れない場所を通過する。地形的に堀切のことだろうか。急斜面が続き、道は間違えていないはずだが、ほとんど崖っぷちのような所を下り、遊歩道に降り立った。普通に遊歩道を歩いていた人には意外なところから降りてきたと思われたようだ。
百蔵山を見ながら
【百蔵山を見ながら】
   日本三奇橋の猿橋
【日本三奇橋の猿橋】

 遊歩道をさらに下っていくと車道に出る。岩殿上というバス停があるので、ここから駅まで行くことも可能だ。ただし本数は少ない。案内板があるので、猿橋までの道のりを確認して、舗装道を歩く。このあたりは大月でも郊外で、それほど住宅は密集していない。左手に百蔵山を見ながら歩く。
 軽トラに乗った地元であろう人が声をかけてきて、あそこに鬼の杖があるから見ていけと言う。草地の中を少し入っていくと、地面に斜めに石板が突き刺さっている。それが鬼の杖なのだろう。大月市にはこのような石が何カ所かあるようで、鬼や桃太郎の伝説があるようだ。
 東京電力の施設の前を通り、中央自動車道の高架をくぐり、桂川に沿って歩いて行くと右手に猿橋が見えてくる。隣の橋からその姿がよく見える。橋脚を使わない不思議な橋だ。この甲斐の猿橋は、岩国の錦帯橋、木曽の棧(かけはし)」と並んで日本三奇橋と言われている。推古天皇の時代にはすでに架けられていたという歴史のある橋でもある。
 猿橋を渡って正面の大黒屋があるが、そこは日立設立のきっかけともなった場所である。店の前に詳しく書かれている。大黒屋に入り、名物の馬の竜田揚げとビールを頂いた。今日は登山というよりグルメ散歩といった感じだ。
 猿橋から川の方へ下り、公園のような所を通過して猿橋駅へと向かった。猿橋駅の前にも大きな桜の木があり満開である。駅ではそれほど待つことなく上り電車がやってきた。充実した1日であった。

付近の山 岩殿山(2006.12.23)、百蔵山(1997.1.11)、高川山(2000.1.15)

Camera:CANON PowerShot S100

NOYAMA
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