妙義山

金鶏山

【金鶏山山頂付近から】

アプローチ&ルート
横浜(3:30)=(4:25)稲城=板橋=(6:28)入間東毛呂=松井田妙義IC=(8:00)見晴駐車場(8:20)−(8:26)階段−(9:10)金鶏山−(10:49)筆頭岩基部到着−(12:10)筆頭岩−(13:26)一本杉附近−(14:00)見晴駐車場=国民宿舎裏妙義=安中市原市「道しるべ」(19:43)=板橋=稲城=(24:00)八王子=(24:50)横浜
【山 名】 金鶏山
【山 域】 西上州
【日 程】 1999年4月10日
【天 気】 曇り
【入山地】 見晴駐車場
【下山地】 一本杉付近
【メンバー】 I,Y,福島
【交 通】 マイカー

 群馬県の妙義山、榛名山、赤城山は上毛三山といわれ、それぞれ日本二百名山に数えられている。妙義山は山塊の総称で、表妙義と裏妙義に分かれる。表妙義に白雲山、金洞山、金鶏山、裏妙義に谷急山、星穴岳などがある。
 妙義山は全山岩山で、高速道路から眺める山容は一種異様な感じで、見るからに急峻な山である。
 横浜の自宅を、3:30に出発、稲城市でYさん、板橋でIさんをピックアップし、関越自動車道へ。さらに毛呂山町でTさんをピックアップ。総勢4人で妙義山へ向かった。
 松井田妙義ICで降りると目の前に妙義の山塊が見える。石門コース入り口でTさんと別れ、見晴らし駐車場で車を止める。金鶏山の登山口までは多少車道を歩くことになる。5分ほどでコンクリートの階段があらわれ、それが登山口である。その階段は10段しか無く、その先は落ち葉の深い藪山となる。


【藪の中を行く】

 実は金鶏山は、昭文社のエリアマップ上では入山禁止となっている。しかし登山口付近にはそれらしきアナウンスはなく、柵もない。落ち葉を踏みながらしばらく歩くと明瞭な踏み跡があり、更に登っていく。8:29

【ピークが見えてくる】

 途中、首のない石像を通り過ぎ藪を抜けると岩場が山頂まで続く。8:41

【岩場を行く】

 金鶏山山頂に向けていきなり登攀が始まる。V字型のくぼみの中を三点確保で慎重に登っていく。振り返ると登山口あたりまで見下ろせ、落ちたら一気に登山口まで落ちていきそうな感じである。途中V字の中から左に乗り越え、縁を登っていく。
8:47

【山頂の石碑】

 岩を登り切ると標高856.1mの金鶏山山頂となり、石碑と石像が迎えてくれる。ここでしばし休憩し、行動食を取る。晴れていればかなり展望がよいだろうが、曇天のため見通しは悪い。見晴らし駐車場に止めた車が眼下に見える。ここまではかなりの緊張感で登ってきたが、どうやら歩いて登れる簡単な巻き道もあったようだ。単独行であったらきっとその道を選んだことだろう。今回は楽して登るよりは度胸がついたことだろう。


【三角点にて】

 休憩地点から歩き出すと、本当の山頂(三角点)は別にあり、幹に山頂の名前が掲げてあった。ここでは写真だけを撮って先へ進む。9:30


【金鶏山を後にする】

 一見道が途絶えたかに見えたが、急坂の下り坂が続いていた。9:34


【再び下る】

 下りにかけてヘルメットを着用。
 急坂の下りには要所要所にはロープやワイヤーがしっかりと設置されており、それを頼りに上り下りする。 9:51

【道は明瞭】

 金鶏山から筆頭山にかけてのコースは、藪山であるためルートファインディングに苦労すると思っていた。しかしながら、所々赤ペンキやテープなどの目印がふんだんにあり、迷うことはない。今回のコースは他の入山者と会うことはなかったが、意外と登られているようだ。 9:59

【筆頭岩を見上げる】

 筆頭岩の基部に到着。20mほどの岩の垂壁である。ピークからはここに懸垂下降で降りてくることになる。登り口は左手の方に巻いていく。


【筆頭岩1ピッチ目】

 筆頭岩のピーク目指して、ザイルを出し登攀開始。リードは女性のYさん。彼女にとってここはクライミングの練習程度にしか思っていないようであるが、僕にとってはまさに本番である。ビレーされて登ることになるが、絶対の安全と言うことはなく、高度感のある岩を緊張して登っていく。
11:23

【2ピッチめのYさん】

 Iさんに言わせると、ここは以前小学生がサンダル(草履?)で登った記録があるとのこと。技術的には問題ないであろうが、最大の問題は恐怖感ということになる。子供は怖いもの知らずなのでなせる技であろう。


【ビレーをするYさん】

 2ピッチのビレーをするYさん。Iさんがこれから登ってくるところ。眼下は遙か下の方が見える。桜の里(まだ咲いていない)では、のんきにシートを敷いて宴会している光景も見えた。 993 11:52

【金洞山を望む】

12:09

【筆頭岩頂上】

 3回のピッチののち、筆頭岩のピークに到着。ケルンが立っている。12:11

【支点は確実に】

 筆頭岩からの懸垂下降は土地勘のあるIさんがトップとなる。一回目は5mほどでテラスにおりる。
 下降用の支点を細引きで作る。当初は4mm程度のシュリンゲ1本だけで、「それはちょっと...」と僕がIさんに訴えて2本にしてもらった。先週来ているIさんは1本で実績があるとのことであったが、体重差を考えるとやはり2本が妥当でしょう。12:38

【筆頭岩からの下降】

 最後は20m余りの懸垂下降。Iさんに引き続き降りる。ザイルが細めのため、ATCの摩擦が少なく、下降速度が速くなるが両手もザイルを握りしめ、抵抗を与える。地面に降り立つと、今日の非日常的危険体験を終え、安堵感を得る。
 最後にYさんが下降を終え(13:06)、ザイルを収納して車道へ向けて降りていく。途中眼下に見える車道へ落石せぬよう気を付けて足を運ばなければならない。


【筆頭山を振り返る】

 車道に降り立って、筆頭山を振り返る。頂上右のコル状のところからザイルを使った。。下降地点は反対側。駐車場までは車道沿いを30分歩く。


 車に乗り込むと雨がポツポツと降り出してきた。美術館前で石門コースを歩いたTさんをピックアップして、風呂に入るべく裏妙義国民宿舎へ。妙義湖のあたりからは星穴岳が望め、「射抜き穴」と「むすび穴」が点のように光を放っている。広角のデジカメでは写らないので、300mmの望遠で撮影した。いつかはこの星穴をもっと接近して撮りたいものだ。
 国民宿舎で風呂に入り、ロビーでしばし休憩(ビールやつまみで小宴会)。更に場所を安中市のレストランに移し、歓談しているうちに時間は過ぎてゆく。3人を送って横浜の自宅へ戻ると日付は変わっていた。

Camera:CANON Power Shot A5


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