日本二百名山由布岳 |
由布岳(1584m)
由布岳と祖母岳はともに男性の山。両者は女性の山である鶴見岳に恋をし、由布岳が受け入れられることになる。由布岳と鶴見岳は仲良く寄り添うように並び、祖母岳は国境の端に退いた。志高湖は、祖母山が残した涙だという。
由布岳は豊後富士とも言われ、コニーデ型の秀麗な山である。湯布院を訪れた人は必ず見ることになる山である。湯布院から別府方面へ向かう途中に正面登山口があるが、そこまではなだらかな緑の丘陵地帯となっている。遮るものが無く視界が開けているため、気持ちよく車を走らせることができる。 人気のこの山は、休日ともなると正面登山口の駐車スペースはすぐに満車になるという。連休中とはいえ、5/2の水曜日なら人も少なかろうと思うのは間違いで、既に駐車スペースは満車であった。しかし、待つこと数分で一台の車が出て行ったので、そこに車を入れて一安心。 正面登山口から見る由布岳はガスに覆われ、その姿は見えない。それでもこの山へ向かっていく人は多い。今回は妹を引き連れて登ることになった。この山は学生時代に何度か登っているが、20年以上ぶりに再び訪れることになった。 登山口にトイレはあるが、水場は飲料不適となっている。山にも水場はないが、この山は半日もあれば登って降りてこれるので心配はない。 【正面登山口】 駐車場から道を横切り、由布岳へ向かう。ガスがかっていて山の姿は全く見えない。 由布岳登山口と書かれた指導標の横を通ると、その先に自然歩道の案内板がある。鶴見岳とセットになった自然歩道が記載されている。鶴見岳まで行ってしまうと交通の便が悪そうだ。別府湯布院間は亀の井バスが運行されているので、事前に調べておけば二つの山を同時に攻略することも可能だ。しかし今回は、鶴見岳まで行くつもりはなく、由布岳単独登山となる。 登山口からはしばらく牧草地のような草原を歩く。目の前には由布岳がそびえているはずだが、ガスで何も見えない。道は紛らわしいものが何本かあり、見当をつけて歩き進むと10分ほどで柵がある。 動物よけの柵だろうか、そこを通過すると樹林帯に入る。休憩小屋を右手に見て、10分で休憩適地である合野越展望所に到着する。ここは湯布院町から直接登る西登山口コースとの合流点となっている。 【合野越】 西登山口コースとの合流点。晴れれば眺めがいいが、この日はガスに覆われていた。写真は下山時のもの。下山時の方が幾分ガスはとれていて、形の良い飯盛ヶ城が目の前に見えていた。 合野越から東峰と西峰の鞍部であるマタエまでが本格的な登りで、後半はつづらとなる。1時間ほどかけてゆっくりと歩いた。マタエでは多くの登山者が休憩していた。多くの登山者は三角点のある西峰へ行くようだが、岩場で鎖場があり、山頂付近も(20年前は)横ばいになって進むような危険な場所があった。今回は妹もいるので、楽ちんな東峰だけを行くことにした。 【西峰の岩峰】 東峰から西峰を見ると、鎖場で難儀している登山者の姿がよく見える。多くの登山者が蟻のように山頂に向かって這い進んでいる。 岩場の山頂に到着。相変わらず眺めは無い。別府市が1960年に設置したという方位盤があるが、四つに割れている。しかし時ははっきり残っており、英彦山、万年山、三国峠、高崎山等が見渡せるようだ。 【由布岳】 駐車場に戻ると由布岳がようやく見えてきた。この山の形が豊後富士といわれる所以だ。 下山後は別府へ向かった。鉄輪温泉で立ち寄り湯を探していると、「ひょうたん温泉」があり、そこに入った。源泉101度と久しぶりの本物の温泉である。温泉地といえば法外な料金を取るところが少なくないが、ここは700円と手頃な値段だ。中は広大で、露天風呂・岩風呂・歩行湯・むし湯・砂湯・瀧湯・檜風呂などいくつもの湯船がある。あまり汗をかくことはなかった山だったが、温泉の方はじっくり堪能した。 今回の連休で登った山は、三瓶山、天山、由布岳の三山である。偶然なことにこの三山の共通点は、山頂が一等三角点であることだった。しかも「一等三角点百名山」(山と渓谷社)に名を連ねている山でもある。 http://www.nurs.or.jp/~nodaatsu/100sankaku.html
Camera:Panasonic DMC-FX9
| |||||||||||||||||||
| |
ホームに戻る | |