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中国見聞録シリーズ

香港・新セン・マカオ放浪

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コース

7/6 成田−香港−尖沙咀−青逸酒店
7/7 レパルスベイ−粉嶺駅−羅湖駅−新セン−新豪方酒店
7/8 深セン博物館−錦繍中華−蛇口港−マカオ−澳門皇庭海景酒店
7/9 マカオ−香港(九龍)−成田

【二日目】

photo 192*128 【ホテルの窓から・朝】

 24時間稼働しているコンテナ港。朝からトレーラーが行き来している。

 朝、集合前に30分ほど時間があったので、ホテルの外を散歩することにした。27階の部屋を出ると通路がベランダ状になっていることがわかり、山の斜面にも高層マンションがにょきにょき建っているのが見える。そしてホテルの下をのぞくと、ビルの谷間にリゾートプールが見えた。
 エレベーターでロビーに降りて外に出る。目の前は車用の通路で、それに沿ってホテルを半周回って裏側に道が続いている。このホテルはやたらでかいと思ったが、住居用のマンションも併設されているようだ。高架の道路を山の方へ向かって上ると、幹線道路に突き当たる。車の量は多く目の前にはマンションがそびえているが、左右を見渡しても商店のようなものは無さそうだ。あきらめてホテルへ戻った。
 朝食は、ホテルの外で食べるらしい。バスに乗り、九龍の繁華街まで移動した。そして、とあるホテルのレストランであわび入りお粥とやらの朝食をとった。
 
photo 192*128 【レパルスベイ】

 薔色園黄大仙廟

 食後の最初の観光地は、香港島のリゾート地であるレパルスベイ。バスは再び海底トンネルを走り、香港島の南側に回り込む。やがて目の前に海が広がる。南シナ海である。陸側は相変わらず高層マンションが林立しているが、中心地のひょろ長いマンションではなく、どっしりとした作りのものが多い。リゾートらしく品がある建物である。まだ建設中のマンションも多い。
風水で風の通り口のあるビル。香港に住んでいるいくつかの竜の一匹がそこを通り抜けるのだという。
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 【マンション付属のホテル】
 【天后廟1】
 【天后廟2】
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 【天后廟3】
 【レパルスベイ】
 【文武廟】
 バスを降りて連れて行かれたのは、天后廟というお寺。香港の観光地は寺と夜景しかないのだろうか。真っ赤なド派手な丸い門をくぐると、すぐ左手に銭の神様。奥へ進むと白い大きな観音像が海の方を見ている。このあたりはいろいろな神様の像があちこちに点在しており、欲の深い中国人にはうってつけの場所なのだろう。30分ほど自由時間が与えられ、海辺の方へ歩いていった。
 海辺は海水浴場のようになっているが、泳いでいる人はわずかだ。それも老人ばかり。中国人は日が落ちてから泳ぐということだが、ここでもそうなのだろうか。このあたりの海岸は、映画「慕情」の舞台ともなったらしい。海の方を見ると島がいくつも浮いている。
 集合時間になり、白い観音像の下へ行くと、しつこい物売りの婆さんがやってきて、扇子やら何やらを売りつけに来る。この手の扇子は以前陽朔で20本大量に購入しており、その在庫がまだ余っている。いくら安くてもここで買うわけにはいかない。もう少し気の利いたものが売っていれば、からかい半分に値切って買ってもいいのだが。物売りの婆さんを振り切り、ツアー一行はバスに戻る。
 バスが向かったのは、上環の文武廟(Man Mo Temple)。香港島最古の廟で文武の神を祀っている。ここも摩天楼の狭間にたたずんでいる。一歩中に入ると、線香の煙が充満している。天井から巨大なとぐろを巻いた線香がいくつもぶら下がっている。薄暗い中を一巡し、外に出る。
 次はお約束のお土産屋。シルク専門店で、商品の説明は日本人だった。なかなか話し上手で観光客の財布の紐も緩んだようだ。続いて昼食へ。
 昼食後もほとんど義務と化した次の土産物屋へ。アウトレット店ということだったが、古いビルの中へ連れて行かれ、エレベーターは外側と内側を手で閉めるタイプ。映画で見たことはあるが、乗るのは初めてだった。とても一般買い物客が来るようなところではないが、連れて行かれた一室にはブランド品とおぼしき商品が所狭しと並べてあった。このようなところは全く興味が無く、次の移動まで待ってる時間が長く感じる。外に出て、通りを眺めていると、ルイビトンの専門店があり、入り口の前には長い行列ができていた。バーゲンをすることはないだろうが、入場制限をするほどの人気なのだろう。
 
 香港から中国本土である新センへ向かう。香港と新センは川を挟んでいるが陸続きだ。観光バスでそのまま行けばいいものの、どうやら行かれないらしい。なぜ行かれないのかはよく聞いていなかったので不明だが、面倒な電車で越境することになる。電車はかなり混むというわけで、なるべく新センよりの駅までバスで移動した。バスを降ろされたのは、住宅街の中にある九廣東鐵の粉嶺駅前だった。
 
photo 192*128 【新セン行き電車】

 電車はかなり頻繁に行き来している。電車は新センの手前までしか行かないが、ディーゼル機関車は広州まで行くようだ。

 駅のホームの様子は日本と大差はない。電車は山の手線並みの間隔で走っており、2本やり過ごしてから乗り込んだ。車内は思ったほど混んではなく、10分ほどで終着駅の羅湖駅に到着。終着といってもこの電車の終着であって、線路自体は新セン駅までつながっている。香港から新センを経由して広州まで行く列車もあるようだ。
 地図で見ると羅湖駅はまだ香港側の領地であるようだ。ホームから通路を歩いていくと出国手続きのゲートがある。そこを通過し、さらに通路を進むと中国入国のゲートとなる。このときは分からなかったが、通路で国境の川を渡ったらしい。晴れて入国が完了し、駅の外に出ると、その駅は新セン駅だった。
 新センからは新しい現地ガイドに変わる。桂林出身の人でちょっと左に傾いた気があり、一人っ子政策など中国の政策を説明する際、批判的に説明していた。
 駅からはバスに乗り換えるはずだが、そのバス来ていない。市内の渋滞で到着が遅れているそうだ。30度を超える暑さの中、30分ほど待つことになった。近くに売店があったので、青島ビールを買って飲んだり、新セン市内の観光地図を買い求めたりした。
 
photo 192*128 【駅前の売店】

 新センの駅前で、炎天下の中、渋滞で来ない観光バスを待つことになった。キオクスクのような売店があり、皆ビールを買っての飲む。売店の女の子は高校生くらいだ。

 ようやくバスに乗り込み、涼しい車内でほっとする。新センで最初に連れて行かれたのは、東門自由市場という繁華街。やたら若者が多いところである。新センは戸籍人口が200万人、平均年齢が27.6歳だという。信じられない若さである。われわれ35人の入国でこの街の平均年齢を引き上げることになる(ちなみに35人の中で私が一番若いようだ)。
 繁華街では自由時間はなく、一行がぞろぞろと歩き回るだけだった。商店街の狭い通路を人波をかき分ける様にして前に進む。繁華街の一角には、どこでも見かけるマクドナルドがあったが、そこは1990年に中国で初めて開店した1号店であるらしい。意外と最近である。日本では1971年、銀座で開店したのが最初だ。
 東門自由市場での滞在時間は10分ほど。バスに戻りいざ出発となると、また一人足りない。香港の空港で行方不明になったあの婆さんだ。添乗員が市場へ捜索に出ると15分ほどで見つかり戻ってきた。

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【東門自由市場】

 中国でのマクドナルド一号店
【露店の椰子の実】

 一個6元だから100円ほど。飲み終わったあと、どこに捨てるのだろう。

 バスは市街地を走る。香港では車は日本と同じ左側通行だったが、新センは中国なので右側通行だ。現在、新センと香港の間に高速道路の橋が建設中だが、これが開通すると車で簡単に行き来することができるという。しかし左側通行から右側通行に変わることで事故が起こることも予想される。30年ほど前に沖縄で右側通行から左側通行に切り替わったが、カーブで事故が多発したという記事を読んだ記憶がある。
 ふと車窓からケ小平の看板が見えた。新センといえば必ずこの看板の写真が出てくるが、交通量の多い交差点の一角にあった。

 「錦繍中華/中国民族文化村」の前でバスを降りる。旅行のパンフレットには小人国と書かれているところだ。旅行前に小人国をネットで調べたがどこにも載ってなかった。それもそのはずで、旅行会社が小人国と称しているのは「錦繍中華/中国民族文化村」のことで、新セン最大のテーマパークである。どうして偽称するのだろうか。香港ディズニーランドを香港ネズミの国と言うようなものである。
 錦繍中華と書かれた大きな石の前で記念写真を撮り、この写真は後に車内販売が行われ現地旅行社の収入源となる。そしてテーマパークには入らずに、歩道橋を渡って反対側へ歩いていく。どうやら食事のようだ。少し歩いたところにある新僑海鮮酒楼というレストランで四川料理(と称するだけであまり四川ぽくもなかったが)を食べた。ここでナツメや梅を干したようなものの販売があったが、ナツメが一袋400円、梅が200円だった(と思う)。ここでいくら値切ってもお得なわけがないと思いつつ、周りでは争うように買っている姿が見られた。ちなみにその夜に、ホテルの近くの便利店(コンビニ)で、同じナツメが6元で売られていた。それでも安いと思ったが、次の朝、ウォルマートへ行くと、さらに安い値がついていた。
 日も徐々に落ちてきて、外は薄暗くなる。先ほど渡ってきた歩道橋を再び渡る。隣には小振りなモノレールが走っていたが、どこを結んでいるのだろうか。客は乗ってなかったようだ。(帰ってからGoogle Earthで見てみると環状線になっていた。)
 「錦繍中華/中国民族文化村」は、以前は別の施設であったものが統合されたらしい。この日の夜は「中国民族村」の方でナイトパレードを見学することになる。この夜のイベントが旅行のオプションでないところが珍しい。
 施設に入場するときになぜかパスポートを提示する。ナイトパレードの座席は指定席。前列のなかなか良い席が確保されていた。席に着くとショーはすぐに始まった。ナイトパレードと言うから、東京ディズニーランドのようにキャラクターがただ道を練り歩くだけという代物と思っていたが、そうではなかった。しっかりとしたストーリーがあり(解説が中国語でよく分からなかったが)、衣装や火や光、少数民族の演出がすばらしかった。しかも出演者の数が半端ではない。600人はいただろうか。人件費の安い中国ならではである。そして出演者は、小説「敦煌」に出てくる西国美人のような長身でスタイルの良い女性が次から次へと出てくる。ついでに、馬や羊など少数民族の生活に欠かせない動物なども出てくる。
 
photo 192*128 【ナイトパレード】

「錦繍中華/中国民族文化村」のメインイベント。入場料だけで見られる自由席と、指定席があるようだ。
 http://www.cn5000.com.cn/
「竜と鳳凰の踊り」


 このナイトパレードは中国三大何とかの一つらしい。これと陽朔の「印象刻三姐」、そしてもう一つは忘れてしまった。陽朔のは見たことがあるが、新センの方が華やかで綺麗という印象だ。テーマパークの入場料だけで見られるというのもいい。
 ナイトパレードは20:30まで行われ、バスに乗ってホテルへ向かった。ホテルは新豪方酒店。新センの中心地からは離れているが、住宅街の中にあり少し歩けば周りに店などありそうだ。チェックインを終えるともう深夜といえる時間帯で、付近を探検しても開いている店などありそうになかった。ホテルの裏手に便利店があったので、缶ビールを買って部屋に戻った。


続き


Camera:Panasonic DMC-FX9,Canon EOS 10D

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