TOP > 福岡県の山 > 馬ヶ岳・御所ヶ岳   

馬ヶ岳・御所ヶ岳-福岡県の山

馬ヶ岳・御所ヶ岳-福岡県の山

古代の史跡を縦走する

古代の史跡を縦走する

【京都平野を一望する】

京都平野を一望する

山行情報
日程 2018年5月3日(木)
山名(山域) 馬ヶ岳・御所ヶ岳(筑豊地方
入/下山地 西谷駐車場
メンバー 単独行
行動時間 2時間36分
歩行
距離
登り
下り
歩数
7.4km 514m 514m --歩
馬ヶ岳マップ

コース(タイム)

西谷駐車場(9:15)-(9:59)馬ヶ岳-(10:50)御所ヶ岳-(11:10)神籠石-(11:51)西谷駐車場

 《山概略》
 馬ヶ岳は福岡県行橋市にある標高216mの山である。このあたりは飛鳥時代から山城が築かれるなど、豊前地方の拠点であり、歴史のある場所である。特に馬ヶ岳城は、豊臣秀吉が九州平定の際に滞在し、黒田勘兵衛が居城としていたこともあり、大河ドラマでも取り上げられている。
 
 《アプローチ編》
 福岡の実家に帰省し、のんびり朝食を食べてからのマイカー出発である。田舎は渋滞がないので、山へ行くために極端に朝早く出る必要がない。登山口の西谷駐車場には30分とかからずに到着する。この山を登るのは二度目である。前回は、馬ヶ岳と御所ヶ岳は別々に登ったが、後からその山が繋がっていることが分かり、今回は縦走して二つとも登ることにした。


西谷駐車場から馬ヶ岳
【西谷駐車場から馬ヶ岳】
   登山口まで農道を歩く
【登山口まで農道を歩く】


 《馬ヶ岳へ》
 駐車場は10台以上駐められるが、駐まっている車は自分の車だけである。トイレはないが、登山口まで行くと仮設トイレがあるのは前回確認している。駐車場の前には馬ヶ岳城跡へのルートのマップがあるので、それを確認する。登山口まではしばらく車道を歩くので、そこまでが迷いやすい。
 車で来た道を戻り、みやこ処理場の前尾を通り右折する。以前は黒田勘兵衛の幟が大河ドラマに合わせて何本も立っていた、もう取り払われている。道なりに進むと左手に田んぼ、右手に池が現れる。四辻の所に再び地図がある。このあたりはすでに馬ヶ城跡で土塁や堀切があったようだ。
 四辻を直進し、雑木林の中の道を進むとようやく右手に登山口がある。馬ヶ岳城の解説があり、パンフレットも置いてある。この登山口にも数台分の駐車スペースはある。

馬ヶ岳登山口
【馬ヶ岳登山口】
   新緑の尾根を歩く
【新緑の尾根を歩く】

 登山口からは尾根の石段登りで始まる。良く整備された道で歩きやすい。登山道に沿って土塁や竪堀が現れる。430年前の遺構である。この道は山頂の本丸に続く唯一の道だろうから、かつては黒田勘兵衛も歩いたのだろう。
 しばらく歩くと展望台との分岐があり、すぐ近くなので寄ってみる。展望台はちょうど行橋市街の方が見渡せるようになっている。海岸沿いには工場群も見える。この展望台には三つの岩があり、又兵衛岩、勘兵衛岩、太閤岩と名付けられている。
 展望台から分岐に戻り、階段状の坂を登り、左が切れ落ちた細い道を進むと三角点(208.7m)のある広場に出る。かつては二の丸だった場所だ。築城の際に平らにしたのだろう。

馬ヶ岳山頂は本丸
【馬ヶ岳山頂は本丸】
   みやこ平野を一望する
【みやこ平野を一望する】

 山頂は三角点ピークの隣にある。相耳峰のような山だが、山の形が馬の鞍のように見えることから、馬ヶ岳と名付けられたようだ。その鞍の部分を下って登り返すと大きな石碑が見えてくる。新田氏表忠碑で、昭和3年に建てられたもの。新田氏は14世紀半ばにこの地で活躍した武士らしい。碑のあるところが本丸で、馬ヶ岳の山頂である。こちらには三角点はないが、標高は少し高く216mである。

御所ヶ岳への縦走路
【御所ヶ岳への縦走路】
   急坂の上り返し
【急坂の上り返し】

 《御所ヶ岳へ》
 馬ヶ岳から御所ヶ岳の方へ向かう。ここから先はあまり一般道はないようで、特に道標の類がない。とりあえず道を奥の方へと進む。しばらく進むと、御所ヶ岳方面を示す道標がありほっとする。しかし、その先で道がロープで仕切られ直進できず、右か左へ降りるようになる。左が幸越峠、右が助迫口と書かれているが知らない地名だ。もう一つ指導標があり、ホトギ山が左となっている。ホトギ山とは御所ヶ岳の別名であることは知っていたので、左へ行けばいいことが分かった。

御所ヶ岳山頂
【御所ヶ岳山頂】
   右手の東門方面へ
【右手の東門方面へ】

 稜線から左へ下りていき、消え入りそうな道を進んでいく。ホトギ山と書かれた指導標は何回か現れるが、御所ヶ岳という文字は相変わらず出てこない。ロープのある急坂を上り、ベンチの前を通りすぎると御所ヶ岳の山頂に到着する。三角点があり、標高は246.9mである。珍しく二人組の登山者がいて、馬ヶ岳の方へ行くと言っていた。
 御所ヶ岳(ホトギ山)のピークからは南の方の展望が開けている。見えているのは英彦山の山並みだろうか。左の方には馬ヶ岳の二つのこぶを見ることもできる。

神籠石
【神籠石】
   御所ヶ岳登山口
【御所ヶ岳登山口】

 山頂から神籠石の方へ降りていく。すぐに分岐があるが、右手の駐車場の方へ進む。道なりに進み、お寺のような所を通過する。更に降りていくと、綺麗に積み上げた石組みが見えてくる。中門跡の神籠石である。こちらは勘兵衛の時代より更に古く七世紀後半の山城である。朝鮮での白村江の戦いに敗れた日本が、国土防衛のために築いた山城である。
 緻密に築かれた石垣に感心しながら道を降りていくと車道に出る。車を駐めた駐車場までまだしばらく歩かなければならない。景観が綺麗な住吉池公園を見下ろしながら歩き、農道を歩いて西谷駐車場へ戻った。

付近の山 大阪山(2010.1.2)、障子ヶ岳(2013.5.2)、

Camera:CANON EOS 6DMKⅡ

NOYAMA
   ホームに戻る   
NOHOU