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神奈川県の山

高麗山

MAP
 【山 名】 高麗山
 【山 域】 神奈川
 【日 程】 1997年1月3日
 【天 気】 快晴
 【入山地】 高来神社
 【下山地】 湘南平
 【交 通】 JR等
 【メンバー】単独行

 97年の初登りの山は県内の低山となった。翌日には丹沢へ行くことになっていたので、足慣らしのつもりだった。小春日和で天気が良く、雲がほとんどない快晴に恵まれた。
 東海道線平塚駅で下車。平塚駅のバス乗り場には総合案内システムがあり、目的のバス停を入力すると、乗るべきバス乗り場と時刻をプリントアウトしてくれる。今回は登山口の高来神社の近くのバス停が花水なので、それを入力すると、13番乗り場で8:45発国府津駅行きに乗れとのこと。以降5分おきに花水へ行くバスはあるので、時刻を気にするような路線ではないようだ。

高来神社の鳥居と高麗山 【高来神社の鳥居と高麗山】

 

 国道一号線上の花水でバスを降りると、大磯方面に高来神社入口の信号機が見える。その信号を渡ると神社の鳥居と高麗山が見える。高来神社で参拝し、神社の奥へ行くと登山口入口がある。道は男坂と女坂に分かれており、中腹で合流するが、後者の方が関東ふれあいの道のメインルートとなっている。
 女坂の方を選び、いきなり急坂となる。真冬にも関わらず臨海性常緑樹に被われ緑豊かな森の中である。しばらく眺望がないが途中ベンチが設置しているところで大磯や平塚が一望できる。

高麗山山頂 【高麗山山頂】

 105mmで撮影、PLフィルター使用

ヤブツバキ 【ヤブツバキ】

 ふつう2〜4月に開花するが今年は暖かいためか早い

関東ふれあいの道 【関東ふれあいの道】

 

浅間山一等三角点 【浅間山一等三角点】

 

 高来神社から20分ほどで高麗山の山頂に着く。木々に覆われて展望はない。小休止の後、湘南平のほうへ向かう。谷に架かる木橋を二回渡り、八俵山。更に浅間山と続く。浅間山には一等三角点があり、東経139度18分15秒、北緯35度19分7秒、標高181米28となっている。ちなみに神奈川県内の一等三角点本点の山は、この浅間山と長津田村の高尾山、鷲尾山、丹沢山があり、補点としては二子山と箱根山がある。

湘南平からの富士山 【湘南平からの富士山】

 105mmで撮影、PLフィルター使用

 浅間山から多少下って10分ほどで、東京タワーのミニチュアのような鉄塔の横にでる。湘南平とよばれるところで眺めがよく、車で乗り入れることもできるので、夏の夜など特に込み合うところである。このときは一般客はほとんどおらず、ちょうど箱根駅伝の中継が行われていたため、箱根からの電波の中継のためか、テレビクルーが多くいた。また、なぜかTBSの料理番組の中継(録画?)も広場で行われていた。

箱根方面の展望 【箱根方面の展望】

 50mmで2枚、PLフィルター使用

 鉄塔の上にのぼり、パノラマ写真を撮る。上の方は金網(何百もの南京錠がぶら下がっていて汚い)があるので、下の低い位置からの撮影となる。塔から降りると向こうの方に新しい展望台ができているのに気がついた。そちらの方が金網もなく見通しが良さそうだった。移動してそちらの展望台に立つとその通りで、360度の展望である。相模湾から箱根連山、富士山、丹沢山塊、三浦半島がよく見える。ここでもカメラマンが東海道の方にカメラを向けていたが、肉眼では駅伝選手を確認することはできなかった。
 湘南平からは大磯駅へ歩いて50分であるが、平塚行きのバスもあり、時刻表を見ると10:35発のバスが15分後であったので、これに乗ることにする。時間までアスレチックコースを見て歩き、戻るとちょうどバスが来た。出発時の乗客は僕一人であったが山麓の住民が次々に乗ってきて、国道一号線に乗る頃には満員となった。
神奈川県指定天然記念物
大磯高麗山の自然林

昭和48年3月31日指定

 高麗山は東海道沿線で、常緑広葉樹からなる自然林が残存している唯一の場所である。
 花水川のつくった沖積地に接した海抜150メートル前後のこの山は千畳敷山に東接している比較的急峻な山である。
 頂上付近から南斜面一帯は自然林に近い形で存続している。ほとんど全山がスダジイータブ林によって被われていたのであろう。これらの森林は尾根口、凹地、山麓部などの局地的な地形の変化に対応して、その種組成はことなる。すなわち、クロマツは尾根筋などの土壌の浅い露呈した母岩上の潮風の強い立地に生息している。次いでスダジイ、アラカシもひかくてき乾いた土層のうすい立地に見られる。一方凹地や山麓部の比較的湿っていて、しかも土層の厚い腐植に富んだ土壌上にはタブ、ケヤキ、イロハモミジ、ネズミモチなどが見られる。いずれもヤブツバキ、イタビカズラ、テイカカズラ、ジュズネノキ、ウラジロガシ、ベニシダ、アオキ、キズタ、トベラ、ヤマイタチシダ、ツルマサキ、カヤ、ビナンカズラ、キチジョウソウなどの照葉樹林(ヤブツバキクラス林)のスダジイータブ林の構成種である常緑植物が主として生息している。とくに注目したいことは、モクレイシがほとんど全山の自然林の林床に生息していることである。モクレイシは一属一種の常緑、大形低木であり、我が国では本州の伊豆、相模と九州の海岸付近に生息しているだけである。
 また、カゴノキも広く見られる。樹幹がかのこ模様で特異な暖地性常緑高木の一種といえよう。このような南半分の残存自然林を、県の天然記念物として指定し、学術的立場からも、県民の郷土の森としても保存することにした。
 中略

昭和52年12月20日
神奈川県教育委員会

画像処理工程:ネガ→COOLSCAN2→PaintShopPro3.2J→JPEG圧縮レベル35

↓下の写真は50mmで8枚、PLフィルター使用


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