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安満岳-長崎県の山

安満岳-長崎県の山

平戸島の聖地で最高峰

平戸島の聖地で最高峰

【神社裏手からの眺望】

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○山行情報
日程 2022年7月29日(金)
山名(山域) 安満岳(九州の山
入/下山地 安満岳登山口
メンバー 単独行
行動時間 52分
歩行 距離登り下り歩数
2.2km152m152m---歩

安満岳マップ

○コース(タイム)

安満岳登山口(09:21)-(09:41)安満岳-(10:12)安満岳登山口

 《山概略》
 長崎県北部にある平戸島は、日本で20番目の広さがある島である。全島が平戸市で、その最高峰が安満岳(やすまんだけ・530m)である。2018年に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に登録されたが、その構成資産に「安満岳と春日集落」がある。春日集落の潜伏キリシタンが、キリスト教が伝わる前から山岳仏教信仰の対象であった安満岳も拝むことで信仰を実践したという。安満岳はしま山百選に選ばれている。

 《アプローチ編》
 帰省先の福岡市内からのアプローチとなる。妹の車を借り、国道202号バイパスを西へ向かう。伊万里市、松浦市と通過し、まだ平戸島に渡ってないのに平戸市に入る。そして平戸大橋を渡る。1977年に開通した当初は通行料を取られたが、現在は無料の橋である。
 県道19号を直進し、大越から右の道に入る。平戸斎場の前を通過し、やがて右手に登山口の駐車場が見えてくる。駐車場には仮設トイレがある。出発してから2時間半、距離は約125kmで有料道路は使わず渋滞は無し。九州は車天国だ。




 《安満岳へ》
 駐車場わきの林道を歩く。道は車が一台通れる広さがあり、緑に覆われ薄暗い。アカガシの原生林の中である。少し歩くと道脇の両側に石碑のような石があり、黒いシートで覆われている。意味ありげだがよくわからない。その先の登り坂では道がコンクリートになる。それもわだちの部分がなめらかでその間が階段状になっている。不思議な道だが、その先で軽トラックが止まっていたので、車のための道だったようだ。



 やがて広場のような場所に出て、左手に白山比賣神社の鳥居がある。石川県にある白山が総本山で、この安満岳全体もご神体として信仰の対象となっている。キリスト教の弾圧時代には、隠れキリシタン達がこの山の神にお参りすると装い、キリストへの祈りをささげていたという。鳥居の前の石碑によると、昭和44年の国体では、この地において炬火採火されたらしい。やはり特別な場所のようだ。



 鳥居をくぐり、石が積まれた参道を進むと再び鳥居がある。扁額には白山姫神社と彫られている(総本宮は白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)なのだが)。鳥居の先は神殿で、奥に石組みの祠がある。ここが山頂になるのだろうか。まわりは樹林に覆われ眺望が全くない。この山頂には三角点もないので、それを探しようも無い。
 祠の裏手に回り込み、かすかな踏み跡を見つけて進んでいくと、断崖絶壁の際に出て、目の前に東シナ海が広がる。左の方には五島列島、右には生月島が見える。対馬が見えても良さそうだがそれは見えなかった。このあたりは案内板の類は全くなかった。生月島は塩俵の断崖で柱状節理を見に行ったのはつい昨年のことだった。



 青い空青い海の眺めを堪能し、岩場の崖っぷちを後にする。神社に戻り、来た道をたどって車のところへ戻る。行動時間は1時間足らずであったが素晴らしい眺めの山であった。
 車で鯛ノ鼻展望台まで移動し、そこからも海や平戸南部の山並みを見渡すことができた。鯛ノ鼻は渡り鳥の通過点でもあるらしく、9月中下旬にはタカの仲間のハチクマやアカハラダカの渡りを見ることができるようだ。平戸最南にある志々伎山(347.2m)はしま山百選でもあるので、いずれは訪れなければならない。


Camera:CANON EOS M6