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群馬県の山

白雲山(妙義山)


MAP予定192*136
妙義はどこもスリリング
日程 2005年12月03日(土)
山名 白雲山・相馬岳
山域 妙義山
入/下山地 妙義神社/中之岳神社
メンバー 石川,福島


横浜(5:00)=(7:50)甘楽PA=(8:35)大駐車場=妙義神社駐車場(9:30)−妙義神社−(10:12)大の字−大のぞき−12:20相馬岳−堀切(13:21)−第四石門−(15:35)中之岳神社大駐車場

 妙義山は、九州の「耶馬渓」、四国の「寒霞渓」と並び、日本三大奇勝の一つに選ばれ、「石門」や「大砲岩」「轟岩」など様々な奇岩奇峰が芸術作品のように林立している。また、妙義山は、白雲山、金洞山、金鶏山の三つからなる、上毛三山(群馬県内にある赤城山・榛名山・妙義山)の一つでもある。

 妙義山には何度か来ているものの、まだ未踏の山が多い。妙義山塊はそれほど大きいものではないが、切り立った岩峰が多く、登ったり降りたりの繰り返しで縦走をすることになる。クサリ場も多く、登攀具の用意も欠かせない場所が多い。
 今回歩くのは、妙義神社から白雲山を経由し、茨尾根から中之岳神社へ下るコースである。いつもの石川さんと中之岳神社近くの大駐車場で落ち合い、1台の車をここに残して、妙義神社の近くにある道の駅みょうぎに移動する。
 道の駅みょうぎから歩き始めたときは、9:30。長丁場のコースにしては遅すぎの感がある。まずは妙義神社へ向かう。駐車場の前の通りを右手に少し進むと、左に鳥居があるので、それをくぐる。目の前には白雲山の岩峰がそそり立っている。車道を真っ直ぐに登っていくと、階段になる。けっこうな段があり、仁王の立つ門をくぐり、更に登る。息が切れる頃、ようやく神社本殿に到着。社殿はなかなか立派で、日光東照宮のようにきらびやかだ。妙義神社は、国指定の重要文化財。創建537年、もとは「波己曽神社」だったそうだ。宝物殿には円空の作と言われる木彫りの不動明王座像、重要文化財の紙本着色地蔵菩薩霊験記、江戸時代の生活用具や武具などが保存してある。
 ゆっくり神社を見学するのは次の機会に譲り、今回は通過するだけで先に進む。登山道は神社の右手に延びている。

【駐車場からの白雲山】

 山の中腹に大の文字がある。そこまで登れるという。


 妙義神社裏手の古い石段を登り、道なりに登ると、大の文字と矢印が岩に書かれている。まずはその大の文字を目指す。落ち葉の急坂には早速クサリ場が登場。素手では冷たいので軍手を装着して登る。
 登りはじめから40分ほどで大の字の土台岩の下に着く。5mほどある岩の上からは鎖が下がっていて、その鎖に頼ってよじ登る。岩の上に立つと、ちょうど大の字の背後で、目の前に眺望が広がる。

【大の字】

 大の字からは絶景が広がる。空気が澄んでいるため、遠くまではっきりと見渡せる。
 この大の字は江戸時代に建立され、妙義神社にお参り出来ない人のため中仙道の安中、松井田宿からこの字にお参りしたといわれている。今は鉄製だが、当時はワラを巻いたものを使っていたそうだ。縦横5m。


 大の字から降りて、再び登り始める。道標は奥の院の方向を指している。15分ほどで奥の院に到着。奥の院は岩屋で、岩と岩の間に上から落ちてきたような巨大な岩が挟まって屋根になっている。その岩の下をくぐって先に進むかと思ったら、そうではなく、右手に登るところがあった。そこもクサリ場で、ほぼい垂直に近いところを登る。
【クサリ場】

 奥の院横のクサリ場。


 クサリ場が連続して続き、気が付いたら白雲山頂や玉石の標識を通り越していた。休憩スペースのあるピークは、大のぞきと言うところだった。御嶽三社大神の石碑がある。ここも眺めが良く、雪をかぶった浅間山が見えていた。先行の三人組が休んでいたが、我々のヘルメットやハーネスをつけた姿を見ると、ここで引き返した方がよいと決めたようだ。

【ムラサキシキブ】
クマツヅラ科、秋の雑木林で紫の実がよくめだつ落葉の低木。
登山道でよく見られた。
 この辺りでコンパクトデジカメの電池が急に無くなってきた。前回使ってから充電していなかったのが原因だ。しかも予備の電池(単4)も持ってきていない。同じ過ちをついこの間の山行の時にもやっているので、余計に情けない。しかし今回は、一眼レフのデジカメも持ってきているので、撮れないことはない。ただ、クサリ場などではザックの中に仕舞っているので、撮る自由度は低くなる。ちなみに石川さんは登りはじめからデジカメの電池が切れていたようで、写真を撮ることははなからあきらめているようだ。
 大のぞきからいったん下り、スベリ台状30mのクサリ場を登る。天狗岳のピークを通過。ここも展望がよい。タルワキ沢のコルを通過(12:00)し、昼を回った頃、相馬岳山頂に到着。
【相馬岳】

 標高1,104m。地中に埋まっているはずの三角点の標柱が地面の上に立っている。雨で山頂が流れたのだろうか。


 相馬岳山頂からは、金洞山が見えたが、中でも星穴岳の穴が見えたのは感慨深い。初めて妙義山に来たときは、この星穴を目指していたのだが、遂に到達することができなかった。その後再チャレンジすることもなく、今に至っている。
国民宿舎分岐通過(12:31)  相馬岳の先には360度展望できる場所があり、早速パノラマ写真を撮る。星穴岳の星穴もいよいよはっきりと見えている。


 【360度の大展望】

 13:21、堀切に到着。ここからいよいよ金洞山で、鷹戻しに挑戦と言うところだが、諸々の理由により、一般ルートの中間道へ降りることになった。
 中間道へ下る途中で昼食休憩。今回昼食はカップ麺のチキンラーメン。今朝4時頃沸かしてテルモスに入れていた湯だがちゃんとできあがった。コンロで再加熱しなくても済むのでこのような山行には便利だ。
 中間道に出て、右手に進む。ここからは一般ルートなので気が楽だ。しかしその後一般ルートといえども、カニの横ばいなど危険な箇所が次々と現れる。まずは鉄製の長い階段が続き、岩屋根の下のトラバース道を行く。

【岩屋根の下をくぐる】

 いかにも人の手で掘られた岩の道。14:10通過


 14:34、石門付近の奇岩地帯に到着。まずは、天狗のひょうていへ鎖を伝って登る。天狗のひょうていからは周りが一望できる。大砲岩やゆるぎ岩、ローソクのような岩も林立しているのが見える。また、胎内くぐりという穴の空いた岩もあるが、岩の周りは絶壁でくぐるのにはなかなか勇気が要る。石川さんは躊躇なくくぐっていた。
 奇岩地帯で遊び終わり、下山を続ける。第4石門が最初の石門で、想像以上にでかい。くぐって振り返ると、ちょうど順光で綺麗に見える。

 【天狗のひょうていから】


【第4石門】

 石門の奥に大砲岩が見えている。


 第2石門は鎖を伝って登り、くぐる。そしてカニの横ばいと言われる岩の斜面をトラバース。
【カニの横バイ】

 関東ふれあいの道だが、なかなか難所である。鎖が真新しい。


 第1石門をくぐると車道は近い。車道に出る直前に柴垣はるさんの記念碑がある。誰かと思ったら、以前この辺り一帯の所有者だった方で、一本杉に住んでいたらしい。その後、昭和29年、県に土地の寄付を申し出て県立公園となったそうだ。当時の県知事の名前で碑文が書かれている。
 車道に出て、右手に進む。5分ほどで駐車場が見えてくるが、右手の中之嶽神社に立ち寄る。以前来たときにはなかった、巨大な黄色の大黒様が気になったからだ。

【だいこくさまと轟岩】

 写真ではわかりにくいが、高さ18メートルの日本一のだいこくさま。総工費3,800万円、FRP製。景気回復の祈りを込めて、2005年10月23日に完成。このだいこくさまは木槌ではなく、剣を持っているめずらしいお姿。


 中之嶽神社は欽明天皇の時代に創建された古社で、古くから妙義山信仰の社として参拝されている。本殿の後方には轟岩がそびえている。本殿の隣には、811年大納言藤原冬嗣が奉建したとされる大国神社がある。
 中之岳大駐車場に到着し、道の駅みょうぎへ車を取りに行く。

Camera:CANON SONY DSC-U40,Canon EOS 10D

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