阿寒岳

阿寒岳

[アプローチ] [大雪山] [斜里岳] [阿寒岳]

 【山 名】雌阿寒岳
 【山 域】北海道
 【日 程】1997.8.9
 【天 気】曇り
 【入山地】雌阿寒温泉
 【交 通】マイカー

オンネトー野営場=雌阿寒温泉(6:15発)−五合目(6:54)−雌阿寒岳山頂(7:34)−四合目(8:14)−雌阿寒温泉(8:40)=旭川方面へ

 阿寒ではパソコンの充電もかねてホテルに泊まりたかったが、どこも満室であったため、キャンプ場に泊まることになった。当初は阿寒湖畔キャンプ場で泊まるつもりであったが、なんと駐車場が有料。北海道で駐車料金を取るとは言語道断。雌阿寒山ろくのオントネーキャンプ場へと向かった。この時点で明日の登山は雌阿寒岳の予定となった。阿寒湖畔だったら雄阿寒岳にするつもりだった。雌阿寒の方が熊は少ないし高山植物も豊富なようなので、むしろこっちの方がよかった。ちなみに日本百名山としては、両方登るべきなのだろうが、今回は時間に余裕がない。深田久弥は雄阿寒の方しか登ってなはずだ。
 オントネーキャンプ場は隣に青年の家があるが、閉鎖されているようだ。キャンプ場横の集いの広場は荷下ろしだけが許され、駐車禁止の看板があった。しかし青年の家が機能してない今、駐車禁止を守ることはないだろう。そこに駐めておくことにする。なお、キャンプ場本来の駐車場は徒歩5分のところにあり、車上荒らしが頻発しているので注意と看板がある。誰が好き好んでそんなところに駐めるのだろうか。青年の家の前には雌阿寒登山口がある。

【オンネトー湖より】

 雌阿寒岳と阿寒富士を望む。オンネトー湖は周囲4km、水深11m。


 キャンプ場の受付は閉まっていたが、適当な場所にテントをたてた。木が多いのでテントを張るところは限られた。日も落ちかけた頃、管理人がのこのことやってきて、拡声器でキャンパーたちを呼び集め、料金を徴収し始めた。
 このキャンプ場のトイレは建てられたばかりでとても綺麗だ。夕食を食べる頃には雨が強くなり、一晩中降り続いた。
 翌朝、雨はやまず、登山は断念した。雨の中テントを撤収し、キャンプ場を後にした。雌阿寒温泉を通過する頃、ふと雌阿寒を見上げると、山頂がくっきりと見えている。このとき雨はやんでいた。ひょっとして天気は快方に向かっているのでは、と淡い期待を寄せ、登ることにする。駐車場に車を止めると、これから登るのだろうか、何台かの車とともに中に人がいるようだ。その中の一人が僕に近づいてきて話しかけてきた。彼も関東から車で来て車中泊ばかりで何連泊もしているようだ。すでに雄阿寒や雌阿寒も登っていて、天候の回復をこの駐車場で待っているそうだ。この駐車場は綺麗なトイレや温泉が近くにあり、快適だといっていた。しばらく話し込んでいるうちに、向こう側の車からも人が近づいてきた。「これから登るんですか」、3人でしばらく話が続いたが、僕は早いとこ登り始めたい。延々続くおしゃべりから切り抜け、登山の準備をして出発した。
 登りはじめしばらくは蝦夷マツの樹林帯の中。周りに人の気配は全くない。多少熊の心配もしたが、雄阿寒よりは熊はいないとのことだったので、大丈夫だろう。よく鈴をつけて歩く人がいるが、僕にはうっとおしいだけだ。
【雌阿寒岳登山口】

 雌阿寒温泉から50mほど車道を北東へ行くと登山口になる。入山ポストはここにある。


【雌阿寒登山道】

 赤いマーカーに従い進む


 四合目付近までハイマツが続き、それをを抜けると裸地になる。ところどころに、白い星形の小さな花が群生している。メアカンフスマだろう。

【メアカンフスマ】

 メアカンフスマ(ナデシコ科ノミノツヅリ続)


【メアカンフスマの群落】

 


 山頂付近はガスっていて何も見えない。ともすると登山道も見失いがちだ。急坂を上りきるとそこは火口壁のようだ。真っ白で何がなんだかわからない。唯一音だけは遮るものがなく、ガスの噴出音が聞こえてくる。そしてときおり強い硫黄臭が通り過ぎていく。風が強いので中毒になることはないだろう。火口壁を右回りに行くと雌阿寒岳山頂につく。

【雌阿寒岳頂上】

 頂上は眺望なし、小雨が降り、風強く寒い。この写真を撮るのが精一杯。時折鼻につく硫黄臭がする。


 下山は昨夜泊まったオンネトーキャンプ場へ下りていっても良かったが、ガスで視界が悪いので、来た道を戻ることにする。火口壁を下り始めると、今回初めて登山者とすれ違う。以後悪天候にもかかわらず多くの登山者とすれ違う。中には6人くらいの外人のパーティーもいた。彼等は母国の山では、すれ違うときどんな挨拶をするのかな、と思ったが、ここではコンニチハであった。女の子だけは、ハァ〜イなんて言っていた。
 駐車場に戻り、温泉に入る準備をする。ここの温泉は旭岳と違って登山者も快く受け入れてくれるようだ。駐車場に一番近いオントネー温泉景福にお世話になる。受付の婆さんは人が良さそうで、もう降りてきたんかね、といいながら入浴料300円を受け取った。 9時前の時間ではさすがに他に客はいない。広い露天風呂を一人で独占し、のんびり浸かった。

【雌阿寒温泉】

 オントネー温泉景福。左の緑の柵の中が露天風呂(混浴)。男女別の内風呂もある。入浴料300円。このときの客は僕一人であった。


 温泉で汗を流し、外へ出ると雨が降ってきた。小走りに車へ戻り、カーナビを旭川にセットし、出発。

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