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摩耶山-日本三百名山 摩耶山-日本三百名山 雪深く訪れる人もいない山形名勝の山 雪深く訪れる人もいない山形名勝の山 【摩耶山頂に続く稜線】
コース(タイム)中田橋(6:08)-(6:45)瀬戸橋(7:58)-追分-(10:20)摩耶山(11:03)-瀬戸橋-(13:00)中田橋
《山概略》
《摩耶山へ》 登山口の案内板によると、摩耶山は山自体が山形県の名勝に指定されている。古くから厩山と呼ばれ、山頂で厩山神社を祀り、地方民の信仰を集めていた。金峰修験の盛んな頃は登山者で大いに賑わったようだ。またその後長い間登山禁止とされたため、多くの自然が残されたということだ。 林道を歩き、先ほど車で引き返した地点からは雪の上を歩くことになる。残雪はいつまでも続くわけではなく、樹林帯を抜けると雪はなくなった。まわりには田んぼが広がっている。昔懐かしい田んぼのにおいがした。 再び植林帯に入ると雪道になる。摩耶山神社の標という標柱を通過する。40分足らずで赤い欄干の瀬戸橋に到着した。橋の先に駐車スペースがある。この駐車スペースを利用できるようになるのは5月下旬だろうか。
この瀬戸橋から道を間違え、摩耶山林道をそのまま真っ直ぐ進んでしまった。ずいぶん歩いてからふとGPSを見ると、あらぬ方向に進んでいることが分かり、来た道を戻ることになった。瀬戸橋を渡ってからすぐに右に曲がらなければならなかったのである。このルートミスでロス時間は70分に及んだ。 瀬戸橋から仕切り直しで出発である。分岐には「小浜の茶屋跡まで750m」の標識が立っていた。道は植林帯で、足もとにはカタクリなど花が多い。一度沢を徒渉するが、沢は雪で覆われている。しかし、雪解けの沢は水量が多く音をたてて勢いよく流れているのが分かる。慎重に雪の上を進んだ。
しばらく沢沿いの斜面を歩き、雪原に出たところで、右手の斜面を登った。指導標は雪に埋もれているのか見あたらないので、GPSが頼りになる。斜面も雪で覆われ夏道がどこにあるのかも分からないが、とにかく上を目指して急坂を登った。 左手の尾根に移動すると左手の眼下に滝が見えた。七ツ滝だろうか。落差の大きい滝が見えている。急勾配の尾根を登り切ると道標があり、関川登山口からの尾根と合流する。左手の避難小屋まで428mとあり、やけに細かい。
ブナ林の尾根を登り続け、雪の上にひょっこりを顔を出したような避難小屋が見えてくる。この辺りはまだ雪は深く残っている。避難小屋を通り抜け、雪の急斜面を登ると展望台にでる。ここに来てようやく摩耶山の山頂がうねうねと続く稜線の先に見えてくる。 稜線はヤセ尾根だが、その上にこんもりと雪が被さり、その上を歩くことになる。ときおり雪は途切れるが、地面の上にはショウジョウバカマやカタクリなどの花が多く咲いている。
八合目の鼻くくり坂は西口登山口で一番急坂ということだが、すでに急坂の峠は越えている。徐々に展望が良くなり、コンクリでできた祠(六体地蔵尊)を通過すると360度の展望が広がる摩耶山の山頂(1019.7m)に到着する。山頂にはひと筋の鯨のような雪が残っていた。 展望は、朝日岳、鳥海山、月山など東北の名山とともに、日本海とそこに浮かぶ粟島の姿も見える。南の眼下には二対の角のような山が見えるが、鑓ヶ峰と鉾ヶ峰だ。山肌に張り付いた雪の塊が今にも崩れ落ちそうだ。
下山は来た道を戻るが、雪面の急坂は落ちるように下るのであっという間だ。林道まで下ると、朝よりも明らかに雪が溶けている。これから雪は急速に解けてなくなるのだろう。摩耶山の山開きは5月27日(平成24年)ということだ。この日は他の登山者と会うことはなかったが、山開きからは多くの人が訪れるのだろう。 下山後の温泉は、温海温泉か湯田川温泉が近くにあるが、鶴岡市に近い湯田川温泉に行くことにした。朝来た道を戻り、湯田川温泉の公共駐車場に車を止めた。湯田川温泉は普通の温泉とはちょっと勝手が違う。土産物屋で温泉に入りたい旨を伝え、料金の200円を支払う。すると、その土産物屋のおばさんが店の斜め向かいにある温泉小屋のカギを開けてくれるのだ。その扉はオートロックとなっている。温泉は超シンプルで、洗い場と湯船があるだけだ。石けんやシャンプーの類は一切無い。湯を浴びて湯船に浸かった。この温泉の特徴は、加水・加温・循環を全くしていない、天然のかけ流し温泉である。 翌日は、山形・新潟県境の日本国という山へ行く予定である。ネーミングの意外さからこの山を選んでいる。この日は鶴岡市の民宿に宿泊し、明日に備えた。
Camera:NIKON COOLPIX P300
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