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貫山−福岡県

奇岩が広がる大展望の平尾台

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登山ルートMAP280*158
日程 2008年05月03日(土)
山名 貫山
山域 福岡県
入/下山地 目白洞
メンバー 単独
行動時間 2時間0分
歩行距離 6.4km


コース(タイム)

目白洞(8:42)−貫山−(10:40)目白洞

 九州での最終日、17時に門司港発のフェリーを予約していた。その前に平尾台の貫山へ行くことにした。平尾台は学生時代に一度訪れたことがあるが、貫山は今回調べて初めて知った名前である。
 貫山は企救富士と言われる平尾台で一番高い山である。一般的に平尾台というのはどれくらい知られているのだろうか。平尾台は山口県の秋吉台、四国カルストと並ぶ日本三台カルストのひとつで、国定公園の特別保護地区に指定されている。西日本にしかないこの特異な地形は一見の価値があるといえる。九州人としては、もちろん以前にも来たことはあるが、そのときは地下の鍾乳洞めぐりをし、その上の山の名前は気にしなかった。20年以上ぶりに訪れた今回は、山を登ることが主目的で、平尾台で一番標高の高い貫山を登ることにした。


photo 192*128 【茶ヶ床園地から中峠へ】

 無数に点在する石灰岩が羊の群れのように見える。

 平尾台はその名の通り台地で、車で平野から台地に向かって上っていく。この日も快晴で、山は緑の塊となっている。車が台地の上に登ると周りは別世界のような景色が広がる。
 目白鍾乳洞の前の駐車場に車を止めると、学生たちだろうか、ケービングの準備をしていた。貫山の道を尋ねると、まったく知らない様子だった。洞窟ヤは山には興味が無いようだ。仕方が無いので来た道を少し戻ると、ハイキング用の別の駐車場とトイレがあり、そこが登山口だった。登山口といってもしばらくアスファルトの道が続く。
posi 144*96 posi 144*96 posi 144*96
 【大平山分岐】
 【貫山頂上】
 【目白洞】
 連休中は連日快晴の日が続き、この日も快晴であった。青空の下、緑の草原に点々と白い岩が広がる景色は爽快である。ここでしか見られない貴重な光景である。白い岩は石灰岩で、約2億5千万年前の海中生物の遺骸でできたものだという。
 伸びやかに広がる緑の山なみや羊の群れのような岩群を眺めながら道なりに歩く。要所要所には道標があるので、貫山の方へと進む。中峠を越えたところで山肌に取り付き、斜めにトラバースする。前方には家族連れが歩いていた。平尾台の山は福岡や北九州から近いので、家族で気軽に来ることができる。平尾台で一番登られているのは大平山(587m)のようだ。途中そこへの分岐があったが、今回はそこには立ち寄らない。大平山より130mほど標高の高い貫山を目指す。
 稜線上のアップダウンが続き、大平山分岐である四方台(618.7m)を通過する。林道出合から最後の登りで、やがて山頂の道標が見えてくる。
photo 192*128 【周防灘方面を望む】

 小倉方面に足立山、周防灘には海上空港である北九州空港が見える。


 貫山(711.6m)頂上に到着する。頂上部分はササ原が刈り払われ草原になっているので、景色を楽しみながら休むことができる。しかし、日差しが強く紫外線も強いだろうから、肌の露出は良くない。岩の上に立ってパノラマ写真を撮った。南の方に霞んで見える山は由布岳だろうか。
 下山は来た道を戻る。下りは登りとは違った風景が見られる。

photo 192*128 【平尾台一望】

 平尾台には樹林帯がほとんど無いため、終始見通しがよい。貫山からの下りは平尾台が一望できる。


 車を止めたところが目白洞の駐車場だったので、目白鍾乳洞に入ってみることにした。この鍾乳洞を発見したのは学習院大学の探検隊で、大学の所在地の名前から目白という名が付いたということだ。目白洞の総延長は平尾台で発見されている鍾乳洞の中で最も長い2160mだが、公開されているのは200m部分だけである。せっかく来たので500円を払って潜入してみた。鍾乳洞は夏涼しく冬暖かいものだが、この時期は外の季候はちょうど良いので、温度差は感じられなかった。ただ湿気があったようだ。奥の方へ歩いていくと天井は低くなり、一枚板の大きな天井となる。一番奥まで到達し、さらに狭くなって奥まで続いているようだが、壁が泥だらけで服が汚れるのでそれ以上進むことはあきらめた。
 鍾乳洞の外はまぶしい光が降り注ぎ、駐車場へ戻ると窓を閉め切った車内は高温になっていた。車で台地を少し下ると平尾台自然観察センターがあるので、立ち寄って見学した。自然歩道マップなどはここで入手できた。すでに歩き終えたのだが。

 出航の時間まで時間があったので、観光地となっている門司レトロで時間をつぶそうと思った。しかし、門司駅周辺の駐車場はどこも満車、渋滞で時間をつぶしただけで港に向かった。
 大阪行きのフェリーは「きたきゅうしゅう」。出航45分前に車の乗船が始まり、二等寝台に荷物を置いて真っ先に展望浴室に入った。

Camera:Canon IXY 910is,EOS KISS X2

NOYAMA
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