金比羅さんの背後の山は象の頭に似ていることから象頭山と呼ばれている。その中のピークのひとつが大麻山である。金比羅さんの奥社からハイキング道が続いている。今回は金比羅さん参りのついでに大麻山まで足を伸ばすことにした。
朝6時、琴平の町中で駐車場を探しつつ車でさまよっていた。当初は町営の駅前駐車場を目指していたのだが1時間200円と割高のため、別の場所を探していたのだ。一方通行の道が多く、商店街の中を走ったりしながら、先ほど通り過ぎた琴平ステーションパーキングに入れることにした。一日500円なので妥当な値段だ。
駐車場を出て、金刀比羅宮こと金毘羅さんへ向かった。先ほど通ったアーケードの商店街を通り抜けるが、まだ開店前の時間帯でどの店もシャッターが閉まっている。金倉川に架かる一之橋を渡り、まっすぐ行くと表参道になる。左右には土産物屋などが並んでいるが、ほとんどの店がまだシャッターを下ろしたままだ。やがてうわさの石段が始まる。
【参道の土産物屋】
登りは朝早かったためひっそりとしていたが、下るころには店も開き賑やかさが増していた。
まだ朝早いため、周りには参拝客が少ない。この時間に石段を上り下りしているのは毎日来てます風の強者ばかりである。土産物屋がとぎれると大門に到着する。ここまで365段。桜馬場を通り抜けると広場に出る。クスノキの巨木が立ち、その奥に大きなプロペラが横たわっている。船舶のスクリューのようで、金比羅さんは海の神様なので船会社が航行の安全を祈念して奉納したもののようだ。
【しあわせさん、こんぴらさん】
金比羅さんは、歌あり、キャッチフレーズあり、意匠ありと昔からアピール力は抜群である。
石段は続き、旭社で628段、785段登って
御本宮に到着する。右手の方が展望台になっていて、琴平町が一望できる。次に登る予定の飯野山もうっすらと見えている。天気は良いのだが、霞がかっているので瀬戸内海までは見えなかった。
【金刀比羅宮本宮】
石段を785段登ってたどり着く。山ヤにとってはどうと言うこともないが、多くの参拝客はここで力尽き、奥社まで足を伸ばす人はほとんどいない。
本宮からさらに奥の道へと進み、常磐神社、白峰神社、菅原神社と通過。一度スイッチバックがあり石段は続く。そして1368段をクリアし
奥社に到着する。
奥社から先の道が分からなかったので神主に聞くと、少し戻ったところに登山口があると言うことだった。戻ってみると左手に下る道が続いていた。登ってきたときには死角になっていたところに大麻山登山口としっかり書かれていた。
道は山道となり、花があちこちに咲いている。そして樹林帯の中にはいると、様々な野鳥の声が聞こえてくる。神様が宿る森だ。一度分岐があり、指導標に従い左手に進む。
広い稜線に出ると正面に龍王社の祠が見える。大麻山へは右手に進む。森を抜けると車道に出る。車でここまで上って来られるとは意外であった(山頂にはアンテナ施設があるので車道が続いているのは当然なのだが)。道の両脇は桜並木が続いていて、ピンク色の花が咲いている。
車道をまっすぐ上っていくと道脇にひっそりと二等三角点の杭が打ってある。その杭の隅にマジックペンで
大麻山と書かれていた。標高は616.3m。この三角点の先に展望台があるのだが、それに気づいたのは帰宅してからだった。霞がかかっていなければ好展望が楽しめたことだろう。
展望台の存在を知らずに三角点からは来た道を戻り、龍王社からは奥社方面ではなく、まっすぐ道を進み琴平山のピークに向かった。しかし、しばらく進んだもののピークらしきものは見つからず、奥社の方へ下る道も無さそうだった。展望の開けたところで大麻山のピークが見えたので写真だけ撮って引き返した。龍王社の分岐まで戻り、奥社・御本宮経由で来た道を下った。
石段の下りでは、登ってくる参拝客の姿も増え、杖をつきヒーヒー言いながら登ってくる人が多い。参道の土産物屋も営業が始まり客引きの声で賑やかだ。「灸まん」というお菓子をお土産に買った。駐車場に戻り、次は空海の生誕地、善通寺へ向かった。
【登山道の花】
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【ヤマエンゴサク】
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【キジムシロ】
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【タチツボスミレ】
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【桜並木】
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