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立山室堂-富山県の山

立山室堂-富山県の山

のんびり室堂散歩

のんびり室堂散歩

【みくりが池と立山】

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山行情報
日程 2017年8月9日(水)
山名(山域) 立山室堂(北アルプス
入/下山地 扇沢
メンバー 福島親子
コース(タイム) 横浜(5:20)=(10:05)扇沢(10:30)=(12:58)室堂(翌7:55)=扇沢(09:55)=穂高神社=松本城
室堂マップ

 《山概略》
 立山室堂は北アルプスの富山県側にあり、火山活動によって作られた溶岩台地で標高は2400m程。立山などの登山拠点であり、観光地でもある。今でも火山活動は続き、火山ガスのため侵入が制限された場所があり、温泉も湧いている。長野県側は扇沢から入ることができ、山岳地帯を貫く黒部アルペンルートをバスやケーブルなどを乗り継いで行くことができる。
 以前は、立山や剱岳へ行くために黒部アルペンルートを利用して室堂へ入ったことがあるが、今回は母親を同伴してのお気楽観光である。テントで泊まる訳にはいかないので、事前に室堂山荘を予約しておいた。

 《アプローチ編》
 一足早く夏休みを取り、横浜を車で早朝に出発した。中央道をとばして扇沢までは5時間弱かかった。扇沢駅の手前左手には町営の無料駐車場があるのだが、10時の時点ですでに満車だった。扇沢駅の駐車場もかなり混雑していた。こちらは12時間1000円である。室堂泊まりの身としては結構高額だ。24時間以内に戻って2000円に抑えることを決めた。
 アルペンルート券売所は朝一番ではないので、それほど混んではいなかった。朝一番は山ヤで大混雑するのは経験済みである。扇沢から室堂までの往復運賃は9050円。こちらも結構なお値段である。チケットは以前と違ってバーコード式になっている。バスやケーブルを乗り継ぐ度にバーコードを読み取ることになる。


扇沢駅
【扇沢駅】
   トロリーバス
【トロリーバス】

 《室堂へ》
 扇沢からはまずトロリーバスに乗る。無軌条電車と言い、運転手は電車の免許が必要となるらしい(2017.10のブラタモリで知った)。赤沢岳の中腹を貫く6.1kmのトンネルを進む。途中、破砕帯という難工事の地点を通過する。バスを降りて黒部ダムの方へ向かうが、道は二手に分かれる。直接ダムの方へ向かう道と、少し高いところの展望台へ向かう道である。後者は200段の階段を登らなければならない。今回は観光なので展望台の方へ行くことにし、階段をえっちらと登っていく。
 階段を登り切り、ようやく地上の広場に出る。眼下に黒部ダムが一望できるが放水されていない。昨日までの大雨で川の水かさが増しているからだろうか。それにしても、巨大なダムが大量の水をせき止めている姿は壮観である。
 ダムのレストハウスの食堂で、名物の黒部ダムカレーを頂いた。ご飯がダムの形で、カレーが湖面と同じ緑色をしているカレーだ。カレーの上にはトンカツが乗っているが、流木と遊覧船を模しているそうだ。ちょっと無理がある。
放水してない黒部ダム
【放水してない黒部ダム】
   立山は雲の中
【立山は雲の中】

 ダムの上を歩き、再び山肌のトンネルの中に入り、次はケーブルカーに乗る。山の中のケーブルカーで、登った先が黒部平である。建物の屋上が見晴台になっていて、次に乗るケーブルカーのワイヤーが、奥の山肌から渡されているのが分かる。山の上の方は雲に覆われ、雨が降っているようだ。
 ロープウエイに乗り、続いて立山を貫くトロリーバスに乗り換えようやく室堂に到着する。室堂ではこれから帰るであろう人たちが皆雨具を付け、びしょ濡れの様子だ。残念だが仕方がない。傘を差して、とりあえず予約している室堂山荘へ向かうことにする。
室堂はガスに覆われている
【室堂はガスに覆われている】
   なんと晴れてきた!
【なんと晴れてきた!】

 室堂山荘にチェックインし、個室に入ってしばらくくつろぐことにする。2人にしては広く贅沢な畳の部屋だ。山荘と言っても普通の民宿感覚で、綺麗で広い共同風呂もある。部屋でうとうととしていたら、外がにわかに晴れてきた。天気予報では1日絶望的な予報だったが、次第に完璧な青空が広がっている。部屋の窓からは立山の山頂が見え、山頂の小屋も見えている。さっそく外に飛び出し、散策開始である。

剱御前を望む
【剱御前を望む】
   剱岳がちらりと見える
【剱岳がちらりと見える】

 室堂散策は1時間半ほどかけて、みくりが池を周辺を歩いた。道は遊歩道として整備され歩きやすい。室堂にはいくつかの宿泊施設があるが、それらを結ぶ道ともなっている。みくりが池山荘のあたりまで来ると、剱岳が姿を現す。過去に二回室堂へ来ているが、いずれもこの剱岳を登るためであった。室堂駅から直接立山のほうへ歩くと剱岳は見えなかったと思うので、ここから見えるのは意外だった。

みくりが池越しに見る立山
【みくりが池越しに見る立山】
   室堂の星空
【室堂の星空】

 この時期は日が長いので、7時近くまでまだ明るい。日没まで散策して山荘へ戻った。そして、夕食の後も再び外に出て、星空を楽しんだ。ちょうど月が山に隠れていたので、さそり座あたりには天の川を見ることもできた。カメラを小型三脚で固定して数秒露出で写真を撮ると、結構よく映っていた。(今回は赤道儀を持ち込んで本格的に撮影することも考えていたが、天気予報が悪かったため、車に置いてきていた)

室堂小屋
【室堂小屋】
   富山方面
【富山方面】

 翌朝も朝食前後に室堂散策。室堂山荘の裏手には昔の室堂小屋が立っている。日本最古の山小屋で、国の重要文化財に指定されている。立山参詣者のための宿泊施設で、1726年の建立だという(現在の建物は1994年の復元)。当時は室堂へ来ること自体が大変なことだったはずだ。現在の室堂小屋は資料館のようになっていて、中を見学することができる。

放水する黒部ダム
【放水する黒部ダム】
   大町山岳博物館からの眺め
【大町山岳博物館からの眺め】

 朝食後は、再びみくりが池あたりを散策してアルペンルートで長野県側へ戻ることにする。天気は上々である。昨日は雲海で見えなかった富山の町並みが、今朝ははっきりと見えている。ヘリが物資を運んでいるのか、室堂周辺を行き来している。
 室堂ではライチョウを見ることを期待していたが、今回は見ることができなかった。生徒を引率している先生が、ライチョウは神の使者で天気の悪いときしか姿を現さない、と言うようなことを説明していたのがちらりと耳に入った。

穂高神社
【穂高神社】
   国宝松本城
【国宝松本城】

 帰りの黒部ダムでは放水しているところを見ることができた。展望台まで登る余裕はなかったので、ダムの縁からの撮影である。扇沢まで一気に戻り、駐車場に戻ると入庫してから23時間50分だった。駐車料金を2000円に抑えることができ、次の訪問地である穂高神社へ向かった。その後松本城にも寄り、その日は松本に宿泊して三日間の旅を終えた。今年の夏は北アルプスの山を登ることができなかったが、来年は是非登りたいものだ。

Camera:CANON EOS 80D

NOYAMA
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