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峰ノ薬師・高尾山


MAP予定192*136
きのこが旬、ビアマウントへの路
日程 2004年09月11日(土)
山名 峰ノ薬師・高尾山
山域 東京都の山
入/下山地 三井/高尾山口
メンバー 石川,福島


橋本(8:30)=三井(9:03)−(9:27)峰ノ薬師−(11:25)中沢山−(12:00)大洞山−(12:27)大垂水峠−(13:08)一丁平−(14:03)高尾山−(15:46)ビアマウント(18:45)−高尾山口
距離:12.7km 累積標高940m 推定時間:4:29
 毎年恒例の高尾山ビアマウントでの集いは今年で8回目となった。毎回違ったコースで高尾山まで行くのだが、今年は津久井湖の北にある峰ノ薬師から歩くことにした。峰ノ薬師は『分県登山ガイド 神奈川県の山』でも紹介され、まだ訪れたことのない場所であったため、この機会に行くことにした。
 事前に調べた時間通り、横浜線の橋本駅まで行く。電車の中で、家に忘れ物をしたことに気づく。パッキングをしたのが家を出る直前であったため、慌てていて忘れてしまったのだ。それは、地図とコンパクトデジカメ。どちらも必需品だ。デジカメの方は一眼レフの方は持ってきているので、代用が効くが、地図はどうしようもない。しかし、だいたいのイメージは頭の中に入っているので、何とかなるだろう。
 橋本駅南口のバス乗り場ではすでに石川さんが待っていた。地図のことを聞いてみると高尾山の地図は持っていないので持ってきていないと言う。最悪である。まあ、何とかなるだろう。
 8:30発の三井経由の三ケ木行きのバスに乗る。三ケ木行きのバスは多いが、三井経由は少ないので、これを逃したら1時間以上待たなければならない。バスは30分ほどで山と湖に挟まれた三井に着く。ここからは頭の中に残っている地図を頼りに、今のバスが来た道を歩く。登山口さえ見つかればその後の行程で迷うことはないだろう。石川さんはのんきに道ばたのきのこ探しに余念がない。
 上り坂の車道を7分ほど歩くと、峰ノ薬師表参道口と書かれた石柱がある。道路の左が登山口で石段が続いている。石段を登り、雑木林を10分ほど歩くと峯の薬師の事務所が見えてくる。
【峯の薬師】
 峯の薬師は、明応元年(1492年)の創建と伝えられる古刹で、東京の新井薬師、高尾山の薬王院、大山の日向薬師とともに、武相(武蔵・相模)四大薬師の一つに数えられ、昔から武蔵・相模の人々に、生命を守り、心身の病を治す薬師様として、厚く信仰されている。本尊:薬師如来

【峯の薬師の鐘楼】

 「鐘三つ撞いたら金十円奉納」と書かれている。


 峯の薬師は、姿三四郎の決闘場所として有名らしい。登っている途中、はて誰と決闘したのだろう、という話になったがさっぱり分からない。宮本武蔵なら佐々木小次郎とすぐ分かるのだが。帰って調べると、唐手の使い手である檜垣源之助という人物るらしい。
 薬師の境内に鐘楼があり、柱には「鐘三つ撞いたら金十円奉納」と、札がかかっていた。ということは撞いて良いのだろう。石川さんは料金箱に50円を入れた。これで15回撞けることになるが、三回撞いて先に進んだ。
 峯の薬師から先の道は、関東ふれあいの道になっている。少し歩くと三沢峠の休憩所となる。ここから関東ふれあいの道の梅の木平方面と城山湖方面、そして我々が進む大洞山・大垂水峠方面に分岐している。このあたりの道沿いには、タマゴタケというきのこが良く生えている。夏のきのこだがこの時期でも生えているのは珍しいそうだ。食用なので石川さんは収穫している。タマゴタケというのはその名の通り、マユのようなタマゴのようなものから現れる。

【石老山方面の眺望】

 今回のコースはほとんど眺望が無く、中沢山の手前に唯一の展望地がある。


 このあたりの道は概して眺望はないのだが、中沢山の手前に一ヶ所だけ開けている場所があった。津久井町の町並み、そして石老山が見渡せる。手前の相模川には道志川が合流しているところだった。
 石川さんが、またきのこを見つけた。少し味わってみろというので、かじってみると、初めは何ともなかったのが、じわじわと舌に苦みを感じて来た。聞くとニガクリタケという毒きのこで、東北で親子五人が食べて、3人が死んだそうだ。こんな苦いものを死ぬほど食べるとは、と思ったが、生で食べると苦いが、煮込むと苦みはなくなるのだそうだ。生で味わって苦いと毒だと分かるそうだ。身をもって実験させられた訳だが、舌の苦みはこの後しばらく残った。

【中沢山の菩薩像】

 途中会った人から、ここの観音様はご利益があるよと言われた。


 展望地点の先に休憩所がある。ここから中沢山へはピストンすることになる。ここまでの道標には、なぜかマジックペンで”中沢山”と書き込まれていたが、よほど思い入れのある人が書き込んだのだろうか。とりあえず、そのピークに寄ってみることにした。登ること数分で中沢山山頂(494m)に到着する。目の前に聖観世音菩薩が立っている。その脇には一輪だけヒガンバナが咲いていた。

【大洞山】

 休憩所になっている。関東ふれあいの道の案内板がある。


 三角点(514.7m)を通過し、大洞山のピーク(536m)に至る。道は緩やかであまり登ってきたという感じはない。テーブルがあり、先行パーティーが休憩していた。ここも眺望はなく、素通りする。
 国道20号に架かる大垂水峠橋を渡ると道が分かれる。左手が小仏城山方面で1.9km、右が高尾山頂で3.2kmとなっている。小仏城山経由で高尾山へ行くこともできるのだが、ここまで3時間半とゆっくりペースできているので、右の短縮コースを行くことにする。ここからはちょっとした登りで、登り切ると東海自然歩道の一丁平に合流する。
 高尾山山頂は相変わらず人が多い。他の山と違って若者や家族連れが多いのが特徴だ。四阿の空いたベンチで休憩する。収穫したきのこを乾かすために広げると、タマゴタケばかりで13個ばかりある。近くで若者が網焼きで焼き肉を食べていたが、石川さんはそこで交渉してタマゴタケを焼かせてもらっていた。収穫の半分ほどをそこで焼いて食べていた。少しだけ食べさせてもらったが、”うまい”というほどでもなく、ただ食べられるという程度のものだった。
 休憩中に仲間が二人合流し、4人でビアマウントに移動した。ビアガーデンであるビアマウントはケーブル駅の近くにある。16時の営業開始だが、16時前ですでにオープンしていた。山へは車で行くことが多く、山行後のビールなど夢であったが、この時ばかりは気兼ねなく飲むことができた。仲間も徐々に増え、総勢10名となった。

【宴の後】

 この後、闇の中の1号路をヘッドランプを点けて下って行った。


【道中見つけたきのこ】
タマゴタケ
ニガクリタケ(毒)
アカイボカサタケ(毒)
キイボカサタケ(毒)
フサヒメホウキタケ
ザラエノハラタケ
ホコリタケ
ドクツルタケ(毒)

【ビアマウント過去の記録】
1997:9/6,高尾山へ
1998:ケーブルカーで高尾山へ
1999:9/11,陣馬山(陣馬高原下)から高尾山へ
2000:9/9,相模湖駅から高尾山へ
2001:9/8,陣馬山(藤野駅)から高尾山へ
2002:9/7,ケーブルカーで高尾山へ(仕事帰り)
2003:9/6,生藤山から高尾山へ

登山道の植物
【アキノタムラソウ?】

シソ科
【タマゴタケ】

テングタケ科
ちょうど三つ並んでタマゴから生まれる様子がわかる。
【ニガクリタケ(毒)】

モエギタケ科
小型で硫黄色をしている。食用のクリタケと間違えやすく被害も多い。
【ヒガンバナ】

ヒガンバナ科
【フサヒメホウキタケ(毒)】

フサヒメホウキタケ科
【シモバシラ】

シソ科
【ホコリタケ】

ホコリタケ科
【ヤマホトトギス】

ユリ科
【不明】


【タマゴタケ】

テングタケ科

Camera:CANON EOS 10D

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