週末は野山にいます


滋賀県の山

▲武奈ヶ岳(1998.4.12)
▲蓬莱山(2018.7.14)
▲安土山(2015.05.08)
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尾山-しま山100選

尾山-しま山100選

海無し県の離島を縦走

海無し県の離島を縦走

【沖島から東近江市方面を望む】

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○山行情報
日程 2022年10月8日(土)
山名(山域) 尾山(京都周辺
入/下山地 沖島港
メンバー 単独行
行動時間 1時間32分
歩行 距離登り下り歩数
4.9km150m150m21,300歩

沖島マップ

○コース(タイム)

沖島港(10:28)-ケンケン山-ホオジロ広場-11:06尾山-(11:59)沖島港

 《山概略》
 尾山は滋賀県の琵琶湖にある沖島の山で標高は220m。沖島は海無し県の離島として触れ込み、湖の有人島としては国内唯一で、世界的にも珍しいようだ。島全体が山のようなもので、海沿いのわずかな平地に人々(約300人)が暮らしている。島内に車はなく移動手段は自転車で、消防車の代わりに消防艇が停泊している。

 《アプローチ編》
 京都に所用があり、移動途中で琵琶湖の沖島を訪れることにした。米原駅までは新幹線で、東海道線に乗り換え近江八幡駅で下車する。駅前からはバスで堀切港まで行くのだが、このバスは通常土日は運行していない。しかしこの日はビエンナーレなるイベントが開催されるらしく、臨時で運行されることになっていた。
 近江八幡駅を9:30に出発する休暇村行きのバスに乗り、30分ほどで堀切港のバス停に到着する。下車したのは自分だけで、臨時といえどもニーズはないようだ。バス停の近くには駐車場があり、そこからは港に向かって歩く人たちがいるので、マイカーを利用するのが一般的なのだろう。




 《沖島へ》
 バス停から港の方へ降りていく。沖の方を見ると沖島らしき島が見えているが手前の岬が邪魔して全景は見えない。港に着くと多くの人が乗船待ちで立っている。待合室や券売所のようなものはないようだ。船は出航時間数分前になってようやく港に入ってきた。船内で片道500円の乗船券を買う。
 出港した船は10分ほどで沖島に到着する。桟橋から沖島に上陸し、まっすぐ道を進む。目の前の小山に登るのかと思ったが、その頭山は登る山ではなく、もっと右手の山に登り口があるようだ。集落の中を歩いて行く。



 コミュニセンターの前を通り、ケンケン山と書かれた指導標が見えてくる。この島では尾山ではなく、ケンケン山と呼ばれているようだ。その指導標に従い細い路地に入り込み、階段の登りとなる。集落の屋根より高い位置まで登ると、対岸の山が見えてくる。
 斜面にある墓地の前を通り、山道の入口にケンケン山(見景山)まで400mの道標がある。シダの生い茂る樹林帯に入り山道を進むと、お花見広場にでる。ピークではないが、ちょっとした広場で見通しが良い。空は雲で覆われているが対岸の武奈ヶ岳はよく見えている。



 道をさらに西の方へ進む。今度はホオジロ広場と言うところに出る。多数のベンチがあり、休憩適地である。沖島小学校へ下る道もあるようだ。縦走路を尾山方面へ向かった。
 うっそうとした細い道をときおり蜘蛛の巣を突破しつつ進むと、今度は見はらし広場に出る。近江八幡側に島のような山が見えるが、島ではなく本土と陸続きのようだ。干拓地なので以前は島だったのだろう。



 見はらし広場を通り抜けると、指導標は弁財天に変わる。下り道が続くので、おかしいと思ったのだが、どうやら見はらし広場が尾山の山頂だったようだ。三角点もあったはずだが気がつかなかった。尾山山頂からは南の尾根を下る予定だったが、通り過ぎてしまったので、そのまま西の尾根を降りていき、指導標の弁財天とやらへ向かった。
 道なりに降りていくと道が広くなり、やがて湖畔に出る。島の外周道で港まで戻るのだが、その外周道は細い野原の道である。島には車がないのでそれで十分なのだろう。右手に橙色の鳥居が現れ、厳島神社と書かれた扁額がある。これが弁財天なのだろうか。鳥居の先には階段が上の方へ続いている。湖側にも鳥居が有り、その横のハシケでは釣り人が数人釣りをしている。



 湖岸の道も退屈しない。木道を渡り、湖上の鉄棒には鵜が数羽とまっている。自然の鵜なのだろうか。小さな畑では婆さんが野菜を手入れしている。その近くには三輪車が停まっている。この島の自転車はほぼその三輪車と仕様が決まっているようで、何台も見かけている。実の付いたザクロの木があり、砂浜では波が寄せている。島にいると湖ではなく、海と勘違いしてしまいそうだが、その浜は小学校のふれあい水泳場となっている。
 帰りの船の時間が迫ってきたので、ややスピードを上げて歩く。木造の立派な沖島小学校の前を通り、道は舗装道に変わる。湖上に小屋が有り、よく見ると消防艇庫と書かれている。中には赤い船が停泊している。
 港が見えてきて、すでに船は到着しているようだ。港の前のガレージで湖島夫貴の会(ことぶきのかい)が露店を出していて、何か買っても良かったが時間が無いのでそのまま通過した。
 慌ただしく船に乗り込むと、すぐに船は出発した。島の滞在時間は1時間半である。もっとゆっくりしても良かったが、この先京都まで行かなければならない。そういえば、島ではビエンナーレが開催されていたはずだが、それらしきものを見かけることはなかった。


Camera:CANON EOS M6