週末は野山にいます


大分県の山

▲両子山(2020.10.03)
▲田原山(2008.05.01)
▲由布岳(2007.05.02)
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星生山-大分県の山

星生山-大分県の山

帰省ついでの九重訪問

帰省ついでの九重訪問

【星生山頂から九重連山を一望】

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○山行情報
日程 2022年9月21日(水)
山名(山域) 星生山(くじゅう
入/下山地 牧ノ戸峠
メンバー 単独行
行動時間 4時間6分
歩行 距離登り下り歩数
10.6km685m685m---歩

■■■マップ

○コース(タイム)

牧ノ戸峠(08:28)-沓掛山-(09:46)星生山(10:01)-久住分れ-(11:22)諏蛾守越-(12:32)牧ノ戸峠

 《山概略》
 星生山は大分県九重町にある九重連山を構成する山の一つで標高は1762m。九州本土では4番目の高さで、九重町の最高峰である。1995年に隣の硫黄山で噴火が起き、2002年まで入山禁止となっていた。
 登山口は牧ノ戸峠から登るのが一般的であるが、中岳や久住山へ向かう途中に有り、多くの登山者は星生山を登らずに巻き道を通過してしまう。静かな山である。

 《アプローチ編》
 一番好きな山は九重連山と言いたいのだが、ここ30年ほどはなかなか行く機会が無かった。今回車で福岡へ帰省する機会に星生山を登ることにした。九重に近いところで前泊したかったが、適当な場所がなかったので、日田駅前のホテルに泊まり、翌朝牧ノ戸峠へ向かった。
 懐かしの九酔渓を登り、長者原を通り過ぎて牧ノ戸峠へ到着する。以前より駐車スペースは広くなっているが、平日の朝にもかかわらず登山者の車は多い。




 《星生山へ》
 駐車場の売店は朝から営業しているが、この時間は皆そそくさと山へ向かっていく。売店右側のトイレで用を足し、左手の登山口へと向かう。九州の山で安心なのはクマがいないことだ。登山口にクマ注意の看板はあり得ない。しかしながら、この登山口は噴火警戒レベルの表示が有り、このときは1だった。警戒レベルとしては最低だが、活火山であることは留意しなければならない。
 牧ノ戸登山口からは舗装された一直線の長い登り坂である。これが結構こたえる登りで、すぐに息が上がってくる。一息つきたいと思ったところで、あずま屋が見えてくる。眺めの良いところで、湧蓋山や三俣山を見渡すことができる。
 あずま屋でひと休みしてから再出発する。右手の方へ進路が変わり、舗装道は続く。階段を登りきるとベンチのある広場で、南側の眺望が広がり、雲海に浮かぶ阿蘇の山並みが見える。



 道は小さなピークを越えていくが、沓掛山と言う名前があったようだ。道標に気づかず通り過ぎてしまった。途中、温度計が足元に立てかけてあり、6度を示していた。
 沓掛山を越えるとしばらく平地が続く。草原のようなところで登山道だけ裸地化している。それが広がらないようにロープで仕切られている。正面には星生山が見えてくる。
 星生山への分岐が有り、そこを左に曲がり星生山へ向かう。このあたりは樹木がないので見通しが良い。登山道が星生山の稜線に続いているのがよく見える。その細い線を登っていく。少し登って左を見下ろすと、小さな池が点々と見える。池塘かと思ったが、地図を見ると名も無い池のようだ。



 星生山の稜線に出ると長者原やタデ原湿原を見下ろすことができる。その奥には、九重"夢"大吊橋が見える。開業当初の歩道専用の橋として、長さ高さとも日本一だった。また、目の前には三俣山があるが、そのすぐ左に双耳峰の山が雲に浮かんでいる。由布岳だろう。
 山頂にたどり着く前に眺望を堪能したが、最後のひと登りで星生山の山頂(1762m)に到着する。岩が転がるガレ場の山頂だ。360度の大展望が広がる。九州本土最高峰の中岳や久住山、大船山、平治岳など、九重連山のほとんどの山を見渡すことができる。いつまでも見ていて飽きない光景だ。



 下りは稜線をたどって降りていく。左右に切れ落ちた稜線で、大きな岩場を越えていくため、なかなかスリリングな道だ。慎重に降りていく。左手の硫黄山の方は噴気のためか、山肌が白くなっており荒涼としている。噴気孔の近くは黄色くなっていて、いかにも硫黄だ。
 眼下に久住山避難小屋が見えてきて、そこへ向かって降りていく。星生山の巻き道と合流するあたりには、立派な岩の盛り上がりがある。名前があっても良さそうだが、この岩の名前は聞いたことがない。
 避難小屋の前は野球でもできそうな広場になっている。そのグラウンドを横切って避難小屋を偵察する。室内は結構綺麗で新しい小屋のようだ。隣にはトイレ棟がある。
 避難小屋の少し先に久住分かれがある。今回は久住には行かないので、左手の北千里方面へ進む。北千里というのは、阿蘇の草千里に対して、北側にある原だからと思っているのだが、合っているのだろうか。


 北千里に向かって、ガレ場の道を降りていく。目の前には三俣山で左には硫黄山がある。北千里に降りると砂漠のような平地が広がる。このあたりの地面には多少緑があるが、ほぼ砂地である。硫黄岳からの火山性ガスの影響だろうか。風向きによっては硫黄の匂いが鼻につく。
 浅い川の流れを横切り、諏蛾守越分岐を左に進む。右手は坊ヶ鶴方面で、猿岩や大船山が見える。諏蛾守越に向かって岩場を登っていく。
 登りはそれほど長くは無く、諏蛾守越に到着する。以前は山小屋があったが、今は石垣が残っているだけで、休憩所となっている。ここから直接、三俣山へ登れるようだが道はほとんど直登となっていて辛そうだ。昔三俣山を登っているはずだが、どのコースを歩いたか記憶が無い。



 諏蛾守越から長者原方面へ降りていく。ガレ場を、石のマーキングを目安に降りていく。下りきって登り返すと林道に出る。このあたりは落石注意地帯で、休憩をするなど止まらないように通り抜けるよう、掲示板がある。道が舗装道になると落石の心配は無くなる。道なりに進んで行くと右手に長者原方面への降り口があるが、そのまま舗装道を進む。
 硫黄山中継局の小さな小屋を通り過ぎ、林道が右にカーブするところで、左手の道を降りていく。この分岐は分かりにくく、指導標の類は無く、道もはっきりとしない。気を抜くと通り過ぎてしまう可能性が高い場所だ。その道はこの日初めての樹林帯の中へと入っていく。あまり人が歩かないルートなのか、わずかなトレースをたどって進んでいく。
 藪のような樹林帯をしばらく歩き、砂防ダムを横切るところでハシゴを登ったりする。やがて登山ポストが現れるので、やはり正式な登山ルートだったようだ。そして車道に出る。ここからは歩道のないこの車道を牧ノ戸峠まで歩くことになる。
 車道歩きは結構長く感じ、ようやく牧ノ戸峠の駐車場に到着する。駐車場は平日にもかかわらず満車だった。みな山に入っている人たちだろう。この駐車場は、登山者以外の専用駐車スペースがわずかに用意されている。  今回は久しぶりに下山後の温泉に向かうことにする。昔は長者原の温泉を利用したものだが、今はもう無くなっている。そこでもう一つの行きつけの筋湯温泉まで足を伸ばすことにした。20分ほど車を走らせ、筋湯温泉のうたせ湯に入り、久しぶりの九重の湯を満喫した。


○立ち寄り湯情報
筋湯温泉 うたせ湯★★★
準備中 場所:大分県玖珠郡九重町筋湯温泉(TEL:-)
泉質:アルカリ性単純温泉
料金:300円(+ロッカー100円)・時間:6:30~21:30
休館:無休
食堂:無し、露天:無し
Camera:CANON EOS M6