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求菩提山−福岡県の山

求菩提山−福岡県の山

弥生人も登った太古の山岳...

弥生人も登った太古の山岳...

【阿弥陀窟】

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山行情報
日程 2009年05月02日(土)
山名(山域) 求菩提山(福岡県)
入/下山地 求菩提資料館前
メンバー 単独行
行動時間 xx時間xx分
歩行
距離
登り
下り
歩数
7.3km 717m 717m 13,000歩

コース(タイム)

駐車場(7:20)−座主院跡−(8:41)求菩提山−護摩壇跡−(9:40)資料館(10:16)

 《山概略》
 求菩提山は耶馬日田英彦国定公園に属し、福岡県豊前市の南西に位置する。山頂から須恵器が出土するなど古くから登られ、開山は継体天皇20年(526年・豊前では磐井の乱が起きた時代)と言われ、仏教伝来とともに修験道の道場として繁栄していく。しかし、明治の廃物棄却により山伏達への解散令がが出、衰退していく。求菩堤山に伝わる鴉天狗の伝説により、カラス天狗の「くぼてん」が豊前市のマスコットキャラクターとなっている。

 《アプローチ編》
 実家から資料館前駐車場までは車で1時間とかからない。道も渋滞することはなく快適である。県道32号線を求菩提山に向かって走っていると、千手観音(泉水寺)や卜仙の郷(温泉)などの看板が眼に入り気になる。求菩提山は正面に見えており、その麓の右手に広い駐車場がある。バス停もあるが便は少ないようだ。


資料館前駐車場 【資料館前駐車場】

 駐車場は広い。来たときも帰るときもがら空きだった。この駐車場が満車になるときはあるのだろうか。

 《求菩提山へ》
 駐車場はがら空きで、まわりに登山者の姿もない。駐車場の山側にはガイドマップなどの案内板が充実している。駐車場隣の石垣の前には千日行成満之碑がある。
 駐車場から山腹を巻いている車道をしばらく歩く。上のほうにも駐車場はあるのだが、そこを利用すると登山にならないので登りは車道歩きを我慢して歩く。道路わきには石楠花の木が見られるが、花が咲く気配はない。
 車道の左手に地蔵が並び、その先に水場がある。何本ものトイから水が流れている。水場には料金箱があるので飲むのをはばかってしまう。そのまま車道を歩き続けると道は左にカーブし、分岐を左に入る。道は狭くなり車では離合が困難だ。
 道路脇に鬼石坊という石垣があり、案内板によると室町時代の石組みだそうだ。それほど古く見えないのは昭和49年に整備しているためだろう。道路脇の花を眺めながら歩いている間、車は一台も通らない。やがて山上の駐車場が左手に見えてくる。新しいトイレもありしっかりとした登山口だ。駐車場から樹林帯の中で鹿が走り去るのが見えた。

座主坊園地の駐車場 【座主坊園地の駐車場】

 山頂を手っ取り早く登りたい人は、この駐車場を利用すればいい。しかしそれでは歩く時間が短くなり、登山としては物足りない。

 道は石段となり、少し登ったところで左手の座主院跡とみそぎ場を見学する。見所には案内板が詳しい。この案内板をもれなく読んでいくと、求菩提山に詳しくなりそうだ。
 石段に戻り登っていくと山伏が住んだという岩屋坊がある。今でも人が住めそうな木造の家だが、昭和40年代まで人が住んでいたようだ。岩屋坊の近くにはもと毘沙門堂である豊照神社がある。堂の中には毘沙門天が祀られていたが、資料館に移されたらしい。資料館には下山してから行くことになる。

禊ぎ場
【禊ぎ場】
   獅子の口
【獅子の口】

 山道を歩き続けると右手に水場がある。水は獅子の口からちょろちょろと流れ出ているが、水量は少ないので飲料に適さない。説明によると、獅子の口から先は飲食禁止の聖域で、入山者はここで手を清めてから入山するのだという。
 神妙な面持ちで獅子の口を通り過ぎ、石段の下に出る。そこから道が分かれているが、石段ではない道を進むと阿弥陀窟に行くようだ。そこへは山頂を降りて反対側から向かうことになる。
 石段を登り石の鳥居をくぐる。段々の広場があり、松庭、講堂跡、鬼神社、中宮と続く。中宮の左手には多宝塔跡があり、基礎石のような物が転がっている。
 中宮の右手にはさらに石段が続く。中宮の右手に続く石段は、鬼の石段と言い、鬼が一晩で上宮までの石段を築いたそうだ。ずいぶん荒っぽい作りの石段だが、それを登り尽くすと国玉神社上宮のある求菩提山頂に到着する。

鬼の石段
【鬼の石段】
   山頂の上宮
【山頂の上宮】

 山頂(782m)には眺望はなく、山頂を示す標識もない。木の枝に板がぶら下がっていて、それに求菩提山と書かれているので、そこが山頂だと言うことが分かる。山頂は休む雰囲気でもないので先に進むことにする。道は登ってきたのとは反対側に下るはずだが進む道が分かりにくい。上宮を右に回りこむように山道が続いていた。途中、ベンチがあったので小休止し、この先の道を地図とGPSで確認する。
 山頂まではほとんど石段だったが、護摩壇跡方面の下山道でようやく登山道らしくなる。樹林の尾根を下っていくと少し広い護摩壇跡に出る。跡と言っても跡形もなく、別の場所の護摩段跡の写真が掲示されていた。
 護摩壇跡から道は分かれ、直進すると犬ヶ岳方面だが、左手の五窟巡りのコースを進む。道は山肌のトラバースとなり、五窟が順に現れ、大日窟、普賢窟、多聞窟、吉祥窟、阿弥陀窟と続く。普賢窟から発見された銅板法華経は1142年の製作で、国宝に指定されている。
 吉祥窟と阿弥陀窟の間に資料館方面の下山道分岐があり、資料館まで1.0kmの指導標がある。阿弥陀窟を見学してから、分岐に戻り杉植林の中を下山した。

禊ぎ場
【大日窟】
   獅子の口
【阿弥陀窟】

 植林から抜け出ると、急に明るくなり舗装道に出る。左に進み、石垣に沿って行くと右手に赤い欄干の橋が見えるので、それを渡ると左手に求菩提資料館がある。資料館は入場無料なので抵抗なく見学できる。資料館は、信仰の山として栄えた求菩提山の歴史を伝える様々な資料を展示している。

資料館から見た求菩提山 【資料館から見た求菩提山】

 資料館のまわりではシャクナゲがたくさん咲いていた。山の方では咲いていなかったので種類が違うのだろうか。シャクナゲの季節には訪れる人も多くなるらしい。


《登山道の花》
xxx xxx xxx
 【フジ】
 【シャガ】
 【xxx】
xxx xxx xxx
 【xxx】
 【xxx】
 【シャクナゲ】
 下山後は大分県の院内まで車を走らせた。龍岩寺を参拝するためである。もともと三仏寺の投入堂に行きたかったのだが、わが九州にも似たようなものがあると親に言われ、それが龍岩寺だった。龍岩寺までの道は狭く、田舎に良くある中央線のない国道である。しかし寺には広い駐車場が用意されている。と言っても10台程度のスペースだが利用車はほとんど無い。

龍岩寺礼拝堂 【龍岩寺礼拝堂】

 天平18年建立の古い礼拝堂。中には三体の仏像が安置されている。開祖の行基が一本の楠からこの三体の仏像を一夜にして彫ったという。昭和24年に国宝に指定されるが、翌年重要文化財に変更。

付近の山 英彦山(1999.12.18)
香春岳(2005.05.04)

Camera:Canon IXY 910is,EOS KISS X2

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