TOP > 鹿児島県の山 > 湯湾岳   

湯湾岳-鹿児島県の山

湯湾岳-鹿児島県の山

雨期の奄美の最高峰へ

雨期の奄美の最高峰へ

【奄美の森を歩く】

奄美の森を歩く

山行情報
日程 2017年2月11日(土)
山名(山域) 湯湾岳(九州
入/下山地 湯湾岳公園
メンバー 町、福島親子
行動時間 2時間0分
歩行
距離
登り
下り
歩数
4.2km 305m 305m --歩
湯湾岳マップ

コース(タイム)

登山口(14:35)-(15:32)湯湾岳ー(16:35)登山口

 《山概略》
 奄美大島の最高峰は湯湾岳(694m)である。奄美は琉球地方ではあるが、鹿児島県に属している。湯湾岳には、古代生物が多数生息している。アマミノクロウサギやケナガネズミ、アマミトゲネズミ、ルリカケス、オオトラツグミ、アカヒゲ等の天然記念物のほか、リュウキュウアセビ、アマミヒイラギモチ等、固有種の植物も多い。山頂一帯は、国の天然記念物で固定公園特別保護地区に指定されている。
 奄美へは羽田からの直行便が出ていることもあり、気軽に訪れることのできる離島の一つである。観光がてらに奄美に行くことにし、島最高峰の山にも登ることにした。現地に入ってから気づいたのだが、この時期奄美は雨期で、滞在中半分は雨に降られることとなった。

 《アプローチ編》
 奄美へは羽田だけではなく、成田からもLCCが運行しているので、その価格の安さから成田から行くことにした。LCCを利用するのはリスクが大きく、成田は遠く時間もかかるのが難点だ。総合的に考えたら、羽田からJALでも良かったような気がする。ともあれ、早朝に横浜の自宅を出発し、最も早く成田に到着できる、京成ライナーを乗り継ぎ、謎の成田第三ターミナルへと向かった。
 フライトは順調で、3時間あまりで奄美空港に到着。それほど暖かいという感じではなく、横浜ほど寒くはないという感じだ。この日はレンタカーで奄美パークの田中一村美術館を見学し、ビック2で買い物、名瀬のホテルビッグマリン奄美に宿泊した。
 翌日の午前は、金作原原生林散策ツアーに参加し、それが終わってからレンタカーを湯湾岳へと走らせた。国道58号からハイビスカスロードに入り宇検村役場の横から林道に入り、湯湾岳公園の駐車場に到着する。


湯湾岳公園が登山口
【湯湾岳公園が登山口】
   鳥居をくぐって山へ
【鳥居をくぐって山へ】

 《湯湾岳へ》
 湯湾岳公園というのは、駐車場にそのように書かれた案内板があったのだが、事前に入手できる地図にはそのような記載はない。なので、事前に湯湾岳公園の場所を知ることは難しいだろう。とにかく、登山口に行くためには宇検村から湯湾岳に向かって林道を走り、あとは道標を見逃さずに進むしかない。
 駐車場は広く、トイレもある。周りは寒緋桜だろうか、赤い花が咲いている。ここからは海を見ることができるが、山に入ると山頂を含め眺望は全くない。この日も天候は不安定で、時折雨が降ったりする。車から降りて出発するときもちょうどパラパラと冷たい雨つぶが降っていた。
 駐車場を出発し、トイレの前を通ると赤い鳥居が見えてくる。そこが登山口のようだ。鳥居の先は山道となる。山に一歩はいると南国特有の森で、緑の植物が密に生えている。ハブに注意しながら進まなければならない。鳥居の近くにハブ避け用の棒があったのでそれを手に持っている。登山口から山頂までの標高差は220mなので、登山道は緩やかな登りが続く。

ジャングルの中へ
【ジャングルの中へ】
   廃道と合流
【廃道と合流】

 山の中は見慣れない緑が多く、ときどき草むらの中でごそごそと音がしてどきっとするが、たいていは鳥である。ハブには会いたくないが、クロウサギは見てみたいと思っていたが、どちらも夜行性なので昼間見かけるのは難しいようだ。
 しばらく歩くと、特別保護地区の立て札がある。奄美の中でも特にこの付近でしか生息していない動植物があるようだ。ここは左の方からの道と合流しているが、そちらは廃道となっている。

木道出現
【木道出現 】
   雨の中密林を進む
【雨の中密林を進む】

 山道は特に見所もなく単調な密林が続く。やがて道は木道の階段となる。途中、その階段も左から合流している。山頂西の方にも登山口があり、そちらの方が距離が短いと言うことを聞いていたが、何しろ林道がどう繋がっているのか分からないので、今回の確実なコースを歩いている。

神社前広場に出る
【神社前広場に出る】
   山頂は樹林の中
【山頂は樹林の中】

 階段が終わると広場のような場所に出る。奄美岳大師御堂という小屋や馬のオブジェや祠がある。近代の祭祀場のようだ。ここで珍しく二人組の登山者と出会う。撮影のためのロケハンできているらしい。公園駐車場に車はなかったので、西の登山口から登ってきたのだろう。
 神社広場から再び密林の中を歩いて行くと突如湯湾岳の山頂が現れる。緑に覆われた一角にあるのでとても山の頂とは思えないが、棒が立っていて、日本国有地奄美岳694と書かれている。奄美岳とはふつう表現しないが、湯湾岳のことだろう。山頂は3人も立つと満員である。先ほどの登山者と入れ替わりに記念写真を撮った。

ツツジのような花
【ツツジのような花】
   登山口に戻る
【登山口に戻る】

 湯湾岳山頂は休むような場所ではないので、滞在時間1分ほどで下山する。下りは雨で滑りやすいので登りと変わらないペースで歩く。今回は3人で歩いたのでかなり遅いペースとなった。湯湾岳公園の駐車場まで戻るが、車は相変わらず1台だけだった。雨なので登山者はほとんどいなかったのだろうが、天気が良ければまた違った印象の山になるのだろう。ハブに出会うことはなかったので、ひとまず安心した。
 下山後は大和村の方へ車を進め、西海岸沿いを走って今夜の宿へ向かった。予定より時間がかかっているので、宿に着いた頃にはすっかり暗くなっていた。翌日は晴れとなり、奄美の北部を回って旅を締めくくった。
 今回の奄美旅のちょうど一週間前に、ブラタモリの撮影があったらしく、知人の旦那が案内人を務めている。三月から四月にかけて三回放映されるようで、これも楽しみである。これから奄美も観光で賑わってくることだろう。

《奄美の風景》
田中一村美術館 奄美パークの展望台から 金作原原生林
 【1.田中一村美術館】
 【2.奄美パークの展望台から】
 【3.金作原原生林】
大浜海岸 ばしゃ山村の浜 土盛海岸
 【4.大浜海岸】
 【5.ばしゃ山村の浜】
 【6.土盛海岸】
笠利崎 みなとや 鶏飯
 【7.笠利崎】
 【8.みなとや】
 【9.鶏飯】

付近の山 嘉津宇岳(2013.10.25)、与那覇岳(2015.02.18)

宿泊情報
 
ホテルビッグマリン奄美★★★
場所:鹿児島県奄美市名瀬長浜町27-1(TEL:0997-53-1321)
料金:10,680円(一泊朝食・2人)
部屋から海が見える、ジャグジー風呂、隣にレストラン有り
ばしゃ山村★★★★
場所:鹿児島県奄美市笠利町用安1246―1(TEL:0997-63-1178)
料金:17,280円(一泊朝食・2人)
部屋から海が見える、大浴場、隣にレストランAMAネシア
Camera:CANON EOS 6D

NOYAMA
   ホームに戻る   
NOHOU