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日本四百名山神津牧場 |
5/3 村営駐車場(5:55)−(7:26)穂高平−(8:40)白出小屋−(9:20)白出沢出合(10:25)−村営駐車場=神岡病院=東京=軽井沢BCタイトルは神津牧場であるが、話はそこに至るまでの顛末を書かなければならない。もともとGWの後半は、新穂高から槍平へ行く予定であった。今年の正月に遭難死した仲間の遺留品を回収するなどの目的のためである。パーティーは4人で結成され、予定通り2日の夜に出発した。深夜の中央自動車道は帰省客で渋滞し、新穂高の村営駐車場に着いた時にはすでに明るくなっていた。村営駐車場はロープウエイ乗り場の駐車場より700mほど手前にあるが、無料なのでありがたい。有料駐車場に4日間駐めると8000円はかかってしまう。 村営駐車場から歩き始めて、ロープウエイ乗り場を通り抜け、右俣林道を歩く。上高地からの梓川沿いの林道とは趣が違い、蒲田川にはいくつものダムがあり、今なお工事が進んでいる。途中林道と別れ、右手の山道へと入っていくと、やがて穂高平避難小屋へ着く。避難小屋と言っても営業小屋である。小屋の周りは牧場で緑の草原が広がっている。もちろんもう牛はいない。小休止して先に進む。小一時間で白出小屋の前に出るが、ここは閉鎖されている。 白出小屋の先に白出沢出合があり、ガレ場を横切るのだが、そこで事故が発生。メンバーの一人がバランスを崩して転倒、額を裂傷し出血。岐阜県警に救助を要請。林道を車で来るかと思ったがヘリで救助されることになった。この時点で計画は中止、メンバー2人がヘリで去り、私ともう一人は来た道を引き返すことになった。 【救助隊到着】 救助要請から10分ほどでヘリは近づいたが、こちらの位置を確認するのにさらに30分ほどを要した。ヘリの直下はすごい暴風で、隊員の一人が降下し、いったんヘリは去った。(10:18) 駐車場まで戻り、神岡病院へ向かった。病院へ着いた頃には、すでに治療は終わっており、入口で車の到着を待っていた。怪我は大事には至らず(すでに大事かも)、帰宅が許されたようだ。4人でとんぼ返りで東京方面への帰路についた。 ケガ人を自宅へ送り届け、残りの3人は軽井沢へ向かった。関越道の渋滞はなく、途中仲間が加わり23時半に軽井沢到着。槍平で食べるはずの豚汁を作って遅い夕食となった。 前置きはここまでで、翌4日は近くの低山を歩くことになった。この時点では神津牧場へはいく予定ではなかった。下仁田町北西部の御場山へ行くつもりで高立の集落へ車で向かった。沢沿いの林道の脇に車を停め、まずは目の前にそびえている一本岩の近くへ行ってみることにした。林道を歩いていると道標があり、この林道の先は矢川峠となっており、左手の道は神津牧場となっていた。2002年度版のエリアマップには神津牧場行きのルートはなく、矢川峠の方はなるほど、地図上では消え入りそうなセピア色の点線でルートが続いている。道標はそれほど古いものではないことから、最近になって道が整備されたのだろうか。いずれにしてもこれらの道はかつて利用されていた道には違いない。御場山へ行くことを忘れて、この道を左に行き、神津牧場へ向かい矢川峠からここまで戻ってくるコースに急きょ変更となった。 まずは一本岩を偵察。地元の情報によるとこの岩にはすでに誰かが登ったことがあるという。岩の基部に何か痕跡でも残っていないかと調べたが、確認することはできなかった。いずれまた十分な装備を用意して調査をしようということになった。 【一本岩】 高立の一本岩。高さは50mくらいだろうか。登るのは難しそうだ。(10:38) 神津牧場への道は、一本岩を左に巻く道で、はじめこそ道は明瞭であったが、次第に道を探すようになった。途中何カ所か道標が現れるので、その道が正しいことが確認できる。30分ほど歩くと有刺鉄線の柵が現れるので、牧場の敷地に着いたことがわかった。有刺鉄線を左の方へ巻いていると、足跡が有刺鉄線を横切っている。我々も有刺鉄線を越え、牧草地の中へと入る。ここからは足跡もなくルートが確認できないので、向こうに見えている物見山の位置から判断して牧場の方へと向かう。牛舎の近くを通るとき、柵を越えたが、ジャージー牛たちがのそのそと近づいて来るではないか。そこは牛のなわばりであった。襲われることはないだろうが、我々は急いで次の柵を越えた。牛たちは興味深そうに柵から首を出し我々を見ていた。 牧場は観光地と化していて多くの客が訪れていた。大島亮吉がその著、『山−随筆−』の中で「荒船と神津牧場付近」を書いているが、その印象とはかなりかけ離れている。我々も郷に入って、焼肉定食を食べ、行列に並んでアイスクリームを舐める。 牧場で一番高い展望台から眺望を楽しみ、矢川峠へ向かう。午前中の好天は午後には曇り空となり、小雨が降り始めたので雨具の上着を羽織って下山となる。途中の香坂峠からは信濃路自然歩道で道もはっきりしている。矢川峠には東屋があり、その先に高立へと下る道が分岐している(道標はない)。はじめはっきりしていた道は次第に薄くなってきて、ついには道を見失った。30分ほどさまよったが明確な道はなく、これ以上前進しても日が落ちてしまうので、矢川峠まで戻り八風山経由の確実な道で軽井沢へ戻ることにした。八風山へは以前来ているのでそこまで行けば安心である。 八風山の手前に地図にはない軽井沢方面の道があり、そこを下りていくと荒船林道に出る。アスファルトの道を歩き、軽井沢BCへ戻る。 なだらかな起伏の草原からは西上州の山並みが望める Camera:CANON Power Shot G2 |
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