週末は野山にいます


東京都のしま山

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宮塚山-しま山100選

宮塚山-しま山100選

洋上ピークは密林の中

洋上ピークは密林の中

【利島港からの宮塚山】

利島港からの宮塚山

○山行情報
日程 2023年5月21日(日)
山名(山域) 宮塚山(南関東
入/下山地 民宿寺田屋
メンバー 林夫妻、浜岡、山地、大富、嶋田、中田、福島
行動時間 3時間35分
歩行 距離登り下り歩数
8.1km474m474m---歩

宮塚山マップ

○しま情報
所在 東京都利島村(利島)
情報 面積周囲人口標高
4.1K㎡7.7km300人508m

○コース(タイム)

民宿寺田屋(08:00)-南登山口-(09:30)宮塚山-宮塚山展望台-東登山口-(11:35)民宿寺田屋

 《山概略》
 宮塚山は東京都利島村の利島にある標高507mの山である。伊豆七島における最も小さな島で、島全体が円錐形の宮塚山となっている。

 《アプローチ編》
 前日は隣の大島へ泊まっていた。早朝、ガスに覆われたホテルからタクシーで岡田港へ向かい、6:20発の大型船に乗る。当初は新島の宮塚山へ行く予定であったが、新島から利島の便が欠航となっていたので、急遽利島で降りることになった。船は利島に着岸できるかどうかもわからない条件付きの運行だったが、無事に利島で下船することができた。港からは宮塚山が目の前に見えるはずだが、厚い雲に覆われ見ることができなかった。
 利島港からは、出迎えの車で民宿に向かった。明日は晴れる見通しだったので、利島の宮塚山は予定通り翌日登ることになる。とは言っても雨も降っておらず、一日は長いので宿で荷物を預けてから島内の集落を散策した。
 人口300人の小さな島の集落はコンパクトにまとまっている。おみやげやさんのモリヤマ(閉店中)の前を通り、駐在所(無人)を左に見て、郷土資料館(休館中)がある。そして、勤労福祉会館があり、中をのぞくと2レーンだけのボーリング場がある。1ゲーム300円で誰でもプレイできるようだ。福祉会館の向かいには小中学校があり、広いグランドと多くの鉄筋校舎を見下ろすことができる。校門の前には、長久寺の黒松の大木がある、境内を通り抜け、苔むした堂山神社へ。
 道なりに進み、食堂HARUに立ち寄りお昼の弁当を予約注文する。弁当は昼に取りに行き、宿で食べることになる。それまで散策は続く。道脇には保育園があり、カラオケBOX姫がある。道は集落から離れヘリポートが見えてくる。小さなターミナルでトイレを借りる。ヘリは大島からの定期便があるようだ。
 ヘリポートの近くには大石山遺跡がある。縄文時代の遺跡で、島嶼地域の遺跡としては珍しい大規模な遺跡らしい。土器の破片や黒曜石が無造作に転がっている。集落へ戻り、土日も営業している郵便局の前にある売店に立ち寄ってから宿に戻る。これで利島の集落はほぼ巡り尽くしているはずだ。




 《宮塚山へ》
 利島二日目、宿での朝食を終え宮塚山へ向け出発する。宿の標高は56mほどで、標高差450mを登ることになる。円錐形の山なので直登ではなく利島一周道路を歩きながら、島を半周して山頂へ向かうコースである。
 宿を出ると、昨日は見えなかった宮塚山の山頂方面がよく見えている。集落を通り抜けて昨日の勤労福祉会館あたりから石の階段が始まる。外周道路がメインの島では珍しい縦の道だ。階段を登りきると一周道路に出る。



 舗装された一周道路を道なりに進み、右手には海が見えてくる。そして、少し下がった清掃センターの中に街灯のような柱が立っているが、電子基準点だ。東京都には32の電子基準点があるが、大半は島嶼に設置されている。23区内では国会近くにある電子基準点が知られている。
 外周道路の西の方まで歩くと、夕日岳展望台がある。木造の展望台の上に立つと海が見え、左の方には新島の一部がチラリと見える。もっとしっかり新島を見たかったが、今回の利島訪問ではそのような場所はなかった。
 左手に玉石が積み上げられた阿豆佐和気命陵があり、その先にようやく宮塚山の南岳登山口が現れる。山頂まで1160mの標識があり、山の中へ入っていく。
 足下はシダ類が生い茂り、丸太で組んだ階段を上っていく。密林の中で眺望は全くなく、時折山頂までの距離が書かれた指導標がある。街中でも見かけた指定保存樹木の銅板があるが、相変わらず読みにくい。
 


 展望台と山頂への分岐があり、山頂の方へ進む。やがて山頂のような広場に出て、宮塚山標高507.5mの標柱がある。三角点もあるが、周りは緑に覆われ眺望は全くない。しま山と言えば山頂からの大絶景が楽しみなのだが、この島は違うようだ。そのことは知らなかっただけに、多少ショックであった。山頂では休むことなく素通りする。
 山頂下に展望台があるようなので、そこでの眺望を期待して東登山口の方へ降りていった。下りはじめは多少急な場面もあり、分岐を展望台の方へ進む。森の中の展望台は高さが10m近くあり、階段を登って上に立つと利島村集落を一望できる。北側なので大島も見えるはずだが、雲がかかっていて見えなかった。



 展望台を降り、東登山口へ降りていく。途中、御穴というのがあるらしく、立ち寄ってみるが、どこに穴があるのかよくわからない。ヤブの中をかき分けて進むと穴に落ちる恐れもあるので、引き返した。
 東登山口から一周道路の舗装を蛇行しながら降りていく。途中、ウスイゴウ園地があり日だまりとなっている。今回のしま旅でようやく太陽がお出ましになった。ひと気のない園地だが、トイレがあるので利用する。一周道路は海の見えるところが少ないが、調度タイミングよく島を離れる高速船がしぶきを上げながら去って行く姿を見ることができた。11:15発の神津島行きである。これの折り返し便を乗ることになるのだろう。



 集落に入り、お昼は宿で食べることになっていたので宿に戻る。昼食はカレーだった。おかわり自由なのでありがたい。帰りの船まで時間があるので、昨日見つけたボーリング場に出かけて1ゲームだけ投げてみた。ボーリングをするのは10年以上ぶりである。結果は散々だった。
 帰りのジェットフェリーは15:50発。1ヶ月以上前の予約からすでに満席だった便である。大島経由で久里浜港へ行き、久里浜駅まで歩いて仲間と解散し自宅へ帰った。登り残した新島の宮塚山は、またいつか機会を作って訪れなければならない。

《登山道の花》
セッコク ヤマアジサイ カジイチゴ
【1.セッコク】
【2.ヤマアジサイ】
【3.カジイチゴ】
ヒツジグサ キクラゲ ムラサキカタバミ
【4.ヒツジグサ】
【5.キクラゲ】
【6.ムラサキカタバミ】


○今夜の宿
民宿 寺田屋★★★
準備中 場所:東京都利島村58番地
TEL:04992-9-0251(8:00~20:00)
料金:9000円
大浴場:無し
その他:夕朝食事付き
Camera:CANON EOS M6