週末は野山にいます


福島県の山

▲安達太良山
 (2011.04.30)
▲田代山(2011.06.18)
▲燧ヶ岳(2011.05.05)
▲一切経山
 (2011.05.01)
▲会津駒ヶ岳
 (2011.05.04)
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信夫山-福島県の山

信夫山-福島県の山

市街の中心にある展望の山

市街の中心にある展望の山

【立石からの眺め】

立石からの眺め

○山行情報
日程 2022年9月30日(金)
山名(山域) 信夫山(関東
入/下山地 福島テレビBT/美術館博物館前駅
メンバー 単独行
行動時間 3時間35分
歩行 距離登り下り歩数
7.3km454m429m---歩

信夫山マップ

○コース(タイム)

福島テレビBT(08:57)-第二展望台-(09:48)熊野山-(11:15)信夫山-烏ヶ崎展望デッキ-(12:30)美術館図書館前G

 《山概略》
 信夫山(しのぶやま)は、福島県福島市の中心地にある275mの山。市内の平野にぽっかりと浮かぶ島のような山である。信夫山というのは総称で、熊野、羽黒、羽山の三山からなり、古くから地域住民に親しまれ、ハイキングコースが充実している。

 《アプローチ編》
 栗駒山に行く前日に、新幹線の途中下車で信夫山を登ることにした。以前から気になっていた山だが、この山だけのために遠征する訳にはいかないので、ちょうど良い機会であった。横浜の自宅を朝5時に出発し、福島駅に着いたのは8:36。駅の東口のバス停から「福島市内循環線ももりん2コース」のバスに乗り福島テレビ前で下車する。バス代は100円と安い。




 《信夫山へ》
 バスを降りても周りは繁華街でこれから山へ行く感覚は無い。バスの去って行った方向に少し歩き、左を見ると山が見えてくる。用水路沿いの道を北へ進み、山の麓に到着する。面白いのは山と平地の境がはっきりしていて、まさに水面に浮かぶ島のような山だ。
 どこから登るか戸惑ったが、とりあえず車道に沿って登っていく。鳥居の横を通過し、信夫山公園の中へ入っていく。道脇の土手には真っ赤なヒガンバナが咲いている。公園の案内板があるのでまずは護国神社へ向かっていく。
 道路脇の遊具のある公園に入っていくと、広場から安達太良山が見えている。公園の隣が護国神社で広い境内を持つ綺麗な神社だ。戊辰戦争以来、福島県人で国難に殉じた御霊が合祀されている。
 護国神社を出て、舗装道を登り続ける。緑が増えて山道らしくなる。天気が良く、木々の緑が鮮やかに輝いている。閉鎖された信夫山ガイドセンターの前を通り、案内板に書かれていた第二展望台に向かう途中、甘粕の碑がある。弘安8年(1285年)の銘がある古い碑だ。



 第二展望台に到着し、さっそく展望を見に行く。山の南側の展望が開かれ、すぐに目に入るのが競馬場である。秋の天皇賞が行われる中央競馬場だ。その競馬場の奥には阿武隈川が流れている。
 展望台から舗装道に戻り、道なりに進む。分岐を右に曲がると、車止めのゲートがある。立入禁止かと思ったが、右から回り込んで通れるようなので、そのまま通り抜ける。左手に信夫山無線中継所の建て屋があり、その先にアンテナがある。アンテナがあると言うことはそこが山のピークなのだが、標識の類は無く、三角点(268m)が建っているのみである。後からそこが熊野山であることが分かった。
 熊野山からの下りはようやく山道で、まっすぐな急な下りである。坂を下りきり、少し登り返すと岩のピークに出る。立石山で、松の木が立つ岩の上に立つと北側の眺望が広がる。眼下の街並みに新幹線の高架が信夫山を貫き左から右へ一直線に伸びている。ちょうど新幹線が通り抜け、結構大きな音を立てて宮城方面へ向かって行った。街並みの左手奥の方には安達太良山と吾妻山が連なり、噴煙を上げているのは一切経山だろうか。



 立石からの眺めを堪能し、急な坂を慎重に下りていく。道はやや分かりにくいが、やがて狭い車道に出る。古峯神社の鳥居があり、そこからさらに降りれるようだが車道を左に歩く。少し歩くと第三展望デッキがある。ここからは北西の眺望が見られる。信夫山には5箇所の展望所があるらしいが、ここで3箇所目である。
 車道に戻り車道歩きは続く。しばらく歩くと一ノ宮明神の祠がある。ここは四辻になっており、どこに進もうかしばし思案したが、左の石段を登り羽黒神社を立ち寄ることにした。坂の途中に仁王門跡があり、その先に羽黒神社がある。社殿の横に大きな棒のようなものが立っていたが、よく見ると巨大なワラジが立てかけてある。古くから健脚を願って毎年2月の暁まいりで奉納されるようだ。



 羽黒山からは来た道を戻り西の方へ進む。赤い鳥居をくぐり、登り返しのいいさか並木を歩く。薬王寺の境内に入り、右手に鐘楼がある。その階段の所に腰掛けてひと休みする。今朝駅前のコンビニで買ったおにぎりを食べて再出発する。
 薬師堂の先を右に入り、薬師の峯展望デッキの方へ進む。細い道を歩き、右手の開けた場所が展望デッキである。北側の飯坂温泉方面を見渡すことができるようだが、特に湯煙が上がっているわけではなく、どこがっその温泉なのかは分からない。
 展望デッキからハイキング道路に戻り西へと進む。下り坂が続き、やがて登り返しとなる。車道は曲がりくねった道だが、それをまっすぐ貫くように、ハイキング道路は直登で階段状の登りとなっている。車道を何度か横切りながら登っていくと湯殿山神社がある。このあたりが羽山の山頂のようだ。信夫山の最高峰で標高は275m。
 羽山山頂には眺望はないがその少し先に烏ヶ崎展望デッキ(標高260m)があり、そこが最後の絶景展望台である。信夫山の西の端の方にあたりに位置し、福島の市街を一望できる。山に囲まれた平野に建物がびっしりと建ち並んでいる。福島駅から出てきた新幹線が、山形新幹線と東北新幹線に分かれる様子もよく見える。
 烏ヶ崎展望デッキは岩が露出し、それほど広くはないが、多くの人が訪れ風景を楽しんでいる。ほとんどの人は来た道を戻っていくが、ここからさらに西の方へ降りていく道があるので、そこを降りていくことにした。



 下り道はかなり急で、手も使いながら慎重に降りていく。信夫山は舗装道の多い遊歩道だったが、この最後の道は完全に森の中である。トレースに従い細い道を降りていくと、道は二俣に分かれ、右が曲松踏切、左が森合道端3号踏切となっている。地元しか分からない踏切名称だが、左の方へ行くことにした。道なりに進み、右手に現れたコンクリの階段を降りると住宅地にでて、踏切に突き当たる。タイミング良く遮断機の音が鳴り、短い車両の電車が通り抜けていった。電車は福島交通飯坂線である。
 踏切を渡り住宅地を左の方へ進むと福島県立美術館の広い敷地が見えてくる。緑の芝生の中へ入ると、レンガ造りの美術館の向こうに先ほど降りた烏ヶ崎展望デッキが見えている。
 美術館に入り常設展を観覧し、先ほどの飯坂線の美術館図書館前駅まで歩いてゴールとなる。この日は古川で一泊し、明日は栗駒山に行く予定だ。

Camera:CANON EOS M6