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三原山-東京都の山

三原山-東京都の山

まさかの積雪あえなく撤退

まさかの積雪あえなく撤退

【翌日三原山頂口より】

翌日三原山頂口より

山行情報
日程 2014年2月9日(日)
山名(山域) 三原山(南関東
入/下山地 岡田港/岡田
メンバー 単独行
行動時間 5時間30分
歩行
距離
登り
下り
歩数
26km 839m 749m 35,000歩
■■■

コース(タイム)

岡田港(10:17)-登山道路入口(11:10)-大島ホテル入口(12:09)-撤退(12:55)-(15:41)岡田民宿

 《山概略》
 三原山は伊豆大島にある標高758mの火山である。1986年11月に大噴火し、全島民1万人が島外に避難したことは記憶に新しい。帰島は1ヶ月後に行われたが、火口周辺への規制は10年続いた。
 大島は伊豆半島の東側にあり、丹沢など本土からよく見ることができる。奄美の大島と区別するために伊豆大島と呼ばれるが、行政区分としては東京都に属し、島内を走る車のナンバーは品川である。

 《アプローチ編》
 2月の大島は椿祭りが行われていて、それに合わせた旅行プランが用意されている。東海汽船のパンフレットを見ると、高速ジェット船で行く一泊二日のフリーツアー(一人参加可)があったので、それを申し込んだ。
 大島への出発前日、関東地方は大雪に見舞われ、船は欠航していた。当日も九分九厘船は出ないだろうとタカをくくっていたら、船は条件付き(着岸できなければ引き返す)で出ることになった。
 京急久里浜駅から久里浜港まで雪の残る歩道を歩いた。東海汽船の久里浜港は東京湾フェリーの金谷港行きのフェリーターミナルに間借りしている。ターミナルの中の東海汽船ブースでチケットを受け取り、9:15発の高速ジェット船に乗り込んだ。
 高速船の客室には速度計があり、最高速度は80km/hほど出ていた。波に対する揺れはほとんど無く、エンジンの振動だけの快適な乗り心地だった。しかし、高速船のためシートベルトをしているので、船内をうろうろ歩き回ることはできず、外の様子を写真に撮ることもできなかった。
 船は予定通り1時間で大島の岡田港へ無事着岸した。通常港は元町の方を使うようだが、今回は波が高いためか、岡田港の方になっている。いずれの港でも、路線バスは着岸港からの出発となっている。


出港を待つ高速フェリー
【出港を待つ高速フェリー】
   岡田港に到着
【岡田港に到着】

 岡田港に上陸して最初に意外だったのは、雪が全く残っていないと言うことだった。久里浜港の周辺は10cm以上の積雪があり、慎重に歩いていたものだ。大島の緯度は伊豆と変わらないが、暖かい島なのだろうか。
 情報収集をするべく、まずターミナルへ向かった。ターミナルはこれから乗船する人たちでごった返していた。昨日は一日欠航していたので、普段よりは多いのだろう。ターミナルの中で三原山頂口行きのバスを確認すると、淡い期待もむなしく運休していた。これからの行動をしばらく考えたが、歩いて三原山の方へ行くことにした。伊豆大島は周囲約50kmなので、中心点までは10km程度だろう。

岡田港を一望
【岡田港を一望】
   道路標識に従い三原山へ
【道路標識に従い三原山へ】


 《三原山へ》
 岡田港ターミナルの前にインフォメーションボードがあるので、そこの地図で、三原山までの道を確認した。最初が肝心でターミナルの前を右手に進めばいいようだ。車道の路側帯を歩き始めると、すぐに上り坂となる。少し登って振り返ると岡田港が一望でき、その奥に広い海が広がっているのが見える。
 岡田港入口の交差点を直進し、道なりに歩いて行くと三原山とリス村の標識がある。三原山までは11.6kmとある。お寺の前を通り、歩道のない車道を歩く。道路脇にはこの島の特産でもある椿が良く植わっていて花を咲かせている。

高度を上げると雪が現れる
【高度を上げると雪が現れる】
   椿の花が咲く
【椿の花が咲く】

 緩やかな登りの車道を上り続け、標高が200mほどになると今まで見かけなかった雪を見かけるようになる。すでに除雪が終わり、道の両脇に雪の山ができている。ちょっとした標高差で雨と雪は分かれるようだ。椿の森公園を通過すると、左側に展望が開ける。遠く房総半島が見え、太平洋が島を取り囲んでいる。

東の眺望
【東の眺望】
 路線バスが運休している割には登山道路を行き交う車は少なくない。この先には大島温泉ホテルがあるくらいだ。そこまでは除雪が進んでいると言うことだろう。今回は行けるところまで歩いて行くつもりだ。
 港から2時間近く歩いてようやく大島温泉ホテルの入口までやってきた。道路標識では三原山まで3.3kmとなっている。大島温泉ホテル入口からは歩道があるが、除雪はされていない。積雪は10cmあまりだろうか。右手に牧場があり(行きは気づかなかったが帰りに馬が何頭もいた)、東京都の基準点を通過する。
 左手に新火口展望台があり、ここに来て初めて三原山の火口壁を見ることができた。下の方は晴れていたが、山頂のあたりは濃いい雲に覆われつつある。そして雨もぽつぽつと降り出してきた。

新火口展望台
【新火口展望台】
   伊豆の見える展望台から
【伊豆の見える展望台から】

 登山道を歩き続けると、今度は右手に展望台がある。案内板には伊豆、三浦、房総半島が見られる大島唯一の絶景地とある。柵に挟まれた通路の新雪を踏みながら進み、高さ5mほどの展望台の上に立った。伊豆や富士山は見えなかったが、大島の空港は見ることができた。

除雪されていない登山道路
【除雪されていない登山道路】
   元町港を見下ろす
【元町港を見下ろす】

 弱いながらも雨が降り、帰りもすべて歩かなければならないので、三原山山頂口の手前まで歩いてから来た道を引き返した。元町の愛宕山の方へ下り、この低山でも登っておこうかと思ったが、すでに疲れて足の裏も痛い。都道を岡本の方まで歩き、民宿へ向かった。途中、パチンコ屋の隣に安いレンタカーの店があり、明日の予約を入れておいた。ところで、島内ではパチンコ屋を何軒も見かけたが、伊豆大島の人口は8000人あまりである。人口の割に多いと感じるのは気のせいだろうか。

 《翌日、島を一周》
 大島での二日目は、初日よりも天気が良かった。朝からレンタカーで島を左回りに一周し、出港の15:25までにほとんどの見所を回ることができた。立ち寄ったところは以下の通り。
 サンセットパームライン(湾岸道路、晴れていたら伊豆や富士が見える)
 地層切断面 (道路工事でできた間伏地層断面)
 波布港 (伊豆の踊子の舞台となった港)
 波布見晴台 (港を見下ろす高台。駐車場がない)
 筆島海岸 (筆島というか筆岩を間近に見ることができる)
 大島公園 (ちょうど椿祭りの真っ最中。様々な椿が咲いている)
 椿資料館 (公園の中にある。椿油の作り方が分かる)
 海岸遊歩道 (大島公園から樹林帯を歩く。ときどき海が見える)
 三原山頂口 (昨日歩いたところは車ではあっという間。)
 火山博物館 (昼過ぎに入ったが、この日初めての客と言われた。本格的な火山専門博物館。500円)
 郷土資料館 (縄文時代からの島の歴史を伝える。200円)

《伊豆大島の見所》
溶岩流の川跡 利島・新島・神津島 地層切断面
 【1.溶岩流の川跡】
 【2.利島・新島・神津島】
 【3.地層切断面】
波浮港見晴台より 筆島 大島公園
 【4.波浮港見晴台より】
 【5.筆島】
 【6.大島公園】
様々な椿が咲く 湾岸遊歩道 火山博物館
 【7.様々な椿が咲く】
 【8.湾岸遊歩道】
 【9.火山博物館】

Camera:CANON PowerShot S100

NOYAMA
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