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阿弥陀岳

山梨県の山


虫と岩との戦い
日程 2004年07月24日(土)
山名 阿弥陀岳
山域 八ヶ岳
入/下山地 舟山十字路
メンバー 稲葉、福島


横浜=八王子(22:40)=舟山十字路(6:20)−立場岳(9:00)−無名峰(9:49)−(12:07)阿弥陀岳(12:35)−不動清水(13:45)−御柱山−(15:34)舟山十字路=鹿の湯=軽井沢

 知人に誘われ阿弥陀岳南陵へ行くことになった。5年前にも登っているが、そのときは冬であった(記録)。今回は真夏である。同じ山でも趣は全く別のものになるだろう。ザイルが必要な、ちょっぴり不な山行であった。
 金曜日の夜に出発。八王子駅で知人を拾う。仕事の都合で45分ほど遅れてしまったが、知人は駅前の吉野家で時間をつぶしていたようだ。コンビニで食料を仕入れ、高速に乗る。小淵沢ICで下り、美濃戸方面へ向かう。

【舟山十字路】

 十字路と言っても車道は三叉路。いずれもその先行き止まりなのでここらで車を停めることになる。(撮影は下山後)


 舟山十字路周辺には車は停まっていなかった。車を停めて車内で眠った。
 翌朝起きると、車が一台停まっていた。またそれとは別に、その先行き止まりの旭小屋の方へ何台かの車が向かっていった。戻ってきた軽トラの荷台にはポリタンクが満載されていたが、水でも汲んできたようだ。銘水でもあるのだろうか。
 舟山十字路を出発し車止めを越えて歩く。冬にも歩いているはずだが、風景が全く違うので記憶がない。そろそろ右手に分岐があるはずだと注意して歩くと、37分ほど歩いたところで阿弥陀岳南陵への分岐を見つける。指導標は古く分かりずらい。一般ルートではないものの道はしっかりしている。沢を渡渉し、登りが始まる。途中山の斜面がえぐれて空洞になったところを通過した。不思議な光景である。尾根に出たところで休憩。
 それにしてもこの山は、虫が多い。休憩しているとハエだかアブだかがすぐにまとわりついてくる。そして油断していると刺すような痛みに襲われる。見ると蚊ではなく、でかいハエみたいなものがとまっている。血を吸っているのだろうか。後に何カ所もかゆくなった。そんな虫の攻撃は山頂近くまで続いた。

【青ナギと阿弥陀岳】

 冬はナイフリッジで風も強かったため、渡るのは恐ろしいが、夏のこの時期は何ともない。


 立場岳のピークを通過。青ナギを通過。無名峰を通過。目前の阿弥陀岳の岩峰は沸き立つガスで見え隠れしている。いよいよ、岩場の下に到達し、ハーネスやヘルメットを付ける。前回はアイゼンとピッケルで登った雪の壁は、岩の壁に変わっている。そして何より今回はトップで登った。最初は緊張したものの、思ったほど長さがなかったので安心した。眼下の岩峰にはカモシカの姿が見られた。カモシカもこちらがザイルで登っているところをじっと見つめている。2ピッチで登り、その先をさらに1ピッチ。人の声が聞こえてきたので山頂は近い。

【さて攀りましょう】

 岩が立ちはだかる。ここは巻くこともできるが、けっきょくは岩を登らなければならないようだ。


 山頂に到着すると10人ほどの先客がいた。南陵コースでは誰とも会わなかった。後ろからも来る気配がない。山頂には地蔵が何体か置いてある。はじめは赤岳のピークが見えていただ、やがてガスに覆われ、何も見えなくなった。

【阿弥陀岳頂上】

 標高2,805m。赤岳のピークが見えていたのは最初だけで、やがてガスに消えた。


 下りは御小屋尾根コースをとる。はじめは足場の悪い急坂を下っていく。固定ロープがあるのでそれを伝っていく。以前はこのロープはなかったそうだ。このコースもほとんど人はいない。途中親子連れの二人が休んでいたのが唯一であった。
 地図上に不動清水という水場があり、指導標もしっかりあった。しかし水場は、道から離れているようで、特に水も必要としていなかったので確認しなかった。水場を過ぎると道は緩やかになり、歩くのが楽になる。御小屋山あたりの境界標識には卒塔婆のような長い板がたくさん刺さっている。このあたりも休んでいると虫の襲撃にあうので、ゆっくり休むこともできない。山頂から3時間ほどかかって舟山十字路に戻った。
 温泉は八ヶ岳に来ると必ず訪れる、鹿の湯へ向かった。車で10分ほど小淵沢方面へ車を走らせる。そういえばこの温泉、夏に入るのは初めてであった。

温泉情報
八峯苑鹿の湯★★★
長野県諏訪郡富士見町境広原12067(TEL:0266-66-2131)
硫酸塩温泉
料金:\500(夜間は安くなる),シャンプー有り,10:00〜21:30
休館日:不定,軽喫茶有り
Camera:SONY DSC-U30

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