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暑寒別岳-日本二百名山

暑寒別岳-日本二百名山

ヤブ蚊の襲撃急坂休めず

ヤブ蚊の襲撃急坂休めず

【暑寒別岳8合目】

暑寒別岳8合目

山行情報
日程 2014年07月07日(月)
山名(山域) 暑寒別岳(北海道
入/下山地 暑寒荘
メンバー 単独行
行動時間 8時間7分
歩行
距離
登り
下り
歩数
17.3km 1,336m 1,336m --歩
暑寒別岳マップ

コース(タイム)

暑寒荘(3:56)-佐上台-(6:30)滝見台-(8:12)暑寒別岳(8:42)-(12:03)暑寒荘

 《山概略》
 北海道増毛山系の主峰で日本二百名山のひとつ。標高は1491mとそれ程高くはないが、豪雪地帯のため、7月でも残雪を見ることができる。麓の増毛(ましけ)町はかつて鰊漁が盛んで、網元や商人が築いた財は惜しげもなく豪邸に注がれ、歴史的建造物として残されている。
 登山ルートは増毛側から暑寒ルート、箸別ルート、そして雨竜側から湿原ルートの3本がある。湿原ルートは10時間以上かかるため、今回は暑寒ルートで登ることにした(計画では箸別コースだったが、間違ってたどり着いたのが暑寒ルートの登山口だった)。

 《アプローチ編》
 前日に芦別岳を登っていて、その足で登山口である暑寒荘の駐車場まで移動し、車中泊をしていた。駐車場までの道は舗装され、トイレも新しく綺麗だった。駐車場には他に一台の車中泊組がいた。セダンで北海道を3週間山旅しているとのことだった。

 《暑寒別岳へ》
 朝3時過ぎ、空は曇っているようで明るくなるのが遅れていた。それでも出発する4時少し前には明るくなったので出発した。土手の上にある暑寒荘の前を通り、入林届出所と書かれた登山ポストがあるので一応名簿に記入する。


駐車場から登山口の暑寒荘へ
【駐車場から登山口の暑寒荘へ】
   しばらく進むと一合目
【しばらく進むと一合目】

 池の橋を渡って薄暗い樹林帯に入る。緩やかな坂をしばらく歩いて行くと一合目の道標がある。けっこう歩いたつもりだったが、この先長いことを思い知らされる。さらに歩いていてヤブ蚊が大量にまとわりついてくる。虫除けスプレーと防虫ネット付き帽子で対応するが、手やパンツの上から容赦なく刺してくる。休むと攻撃が倍増するので休むこともままならず、写真もろくに撮ることができない。
 2合目を過ぎ、佐上台と言うところでは眺望が広がるがガスのため見通しは良くない。隣の箸別ルートの尾根が見えている。ヤブ蚊と戦いながら単調な登りが続き、変化があるのは何合目かを示す道標だけだ。五合目はようやく三分の二ぐらい登ってきたことになる。

樹林帯の中を歩く
【樹林帯の中を歩く】
   五合目、ヤブ蚊の襲撃区間
【五合目、ヤブ蚊の襲撃区間】

 六合目を越えるとハイマツ帯になる。ここまで来るとようやく展望が得られるようになる。正面には山頂らしきピークが見えてくる。七合目を過ぎ、滝見台と言うところに来るとようやくヤブ蚊の攻撃が終了する。ここでゆっくり休むことにする。滝見台と行っても特に滝のようなものは見あたらず、山肌の谷には雪渓が多く残っているのは見える。

正面に暑寒別岳のピーク
【正面に暑寒別岳のピーク】
   滝の見えない滝見台
【滝の見えない滝見台】

 滝見台で休んでいると下から単独の若者が登ってきた。彼もまたヤブ蚊から逃れるためにほとんど休まず登ってきたようだ。自分より一時間ほど遅く登ってきたらしく、ずいぶん早い。東京から三日間の休みで5つの山を登り、これが最後だという。しばらく周りの風景を眺めつつ休憩してから先に進んだ。

急坂はロープを伝って
【急坂はロープを伝って】
   山頂が意外と遠い
【山頂が意外と遠い】

 しばらくハイマツ帯の眺めの良い歩きが続く。直射日光が差すが暑くはなく、むしろ涼しい。八合目の扇風岩も高台に鳴っていて、正面に暑寒別岳のピークが見える(と思ったらそれがニセピークだと後でわかる)。九合目を越えると道は急坂となる。ガレっぽい急坂にはロープがある。
 左手に大きな雪渓があり、そのあたりは高山植物の花も多い。コンデジではなく一眼で撮りたいが、すでに疲れて気力もないので、下りでゆっくり撮ることにする。九合目から山頂までがやけに長く感じ、ようやく山頂に着くと、先ほどの若者はすでに到着していて、ねぎらってくれる。

標高は高くはないが残雪がある
【標高は高くはないが残雪がある】
   暑寒別岳山頂
【暑寒別岳山頂】

 暑寒別岳山頂は1,492m、たいした高さではないが、けっこう疲れたのはなぜだろうか。しかし、山頂に立つと疲れも忘れ、見渡す限りの眺望を堪能する。群別岳や南暑寒別岳が見える。本来は日本海も見えるのだろうが、低地は雲海が広がっている。

山頂からの眺め
【山頂からの眺め】
   日本海に向かって下る
【日本海に向かって下る】

 山頂に着いてようやくザックから一眼レフを取り出し、周りの風景を撮る。そして下りは予定通り、花を撮影しながらの下山となる。けっこう撮ったつもりだったが、帰ってから写真を見ると、もっと撮れば良かったと反省してしまう。重複を恐れず、違うアングルや絞りで撮るべきだった。
 下りのヤブ蚊襲撃地帯は、朝ほどではないが健在だ。早足に通り抜けて、暑寒別荘にたどり着く。小屋の前では、管理人だろうか、薪割りをしていた。ヤブ蚊の大群はこの山の名物だそうだ。昔はもっとすごかったらしい。
 明日は礼文島なので、下山後は稚内方面へ向かった。途中、道の駅にある、とままえ温泉に立ち寄り、汗を流し、虫さされの肌を癒した。

《暑寒別岳の花》
サンカヨウ ツバメオモト ゴゼンタチバナ
 【1.サンカヨウ】
 【2.ツバメオモト】
 【3.ゴゼンタチバナ】
ミヤマアズマギク ハクサンチドリ ミヤマキンバイ
 【4.ミヤマアズマギク】
 【5.ハクサンチドリ】
 【6.ミヤマキンバイ】
ハクサンイチゲ エゾツツジ トウゲブキ
 【7.ハクサンイチゲ】
 【8.エゾツツジ】
 【9.トウゲブキ】
ミヤマリンドウ シラネニンジン フギレオオバキスミレ
 【10.ミヤマリンドウ】
 【11.シラネニンジン】
 【12.フギレオオバキスミレ】
マシケゲンゲ マイズルソウ コオニユリ
 【13.マシケゲンゲ】
 【14.マイズルソウ】
 【15.コオニユリ】
マシケオトギリ ミヤマオグルマ
 【16.マシケオトギリ】
 【17.ミヤマオグルマ】
 
暑寒別岳の固有種は、マシケレイジンソウ、マシケオトギリ、マシケゲンゲの3つがあるが、今回ひとつだけ確認することができた。


立ち寄り湯情報
 
とままえ温泉 ふわっと★★★★
場所:北海道苫前郡苫前町字苫前119-1(TEL:0164-64-2212)
泉質:ナトリウム塩化物強塩泉(源泉48.5度)
料金:500円・時間:10:30~22:00
宿泊:有、食堂:有、露天:有
Camera:CANON PowerShot S100, CANON EOS Kiss X6i

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