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野伏ヶ岳-日本三百名山

野伏ヶ岳-日本三百名山

残雪時期が登山時期

残雪時期が登山時期

【急登の尾根を登る】

急登の尾根を登る

山行情報
日程 2013年03月23日(土)
山名(山域) 野伏ヶ岳(関東周辺
入/下山地 白山中居神社
メンバー 勝野、大山、山口、福島
行動時間 7時間35分
歩行
距離
登り
下り
歩数
14.3km 1,237m 1,237m 24,000歩
野伏ヶ岳マップ

コース(タイム)

白山中居神社(8:00)-(12:17)野伏ヶ岳(13:09)-(15:35)白山中居神社

 《山概略》
 野伏ヶ岳は岐阜県と福井県の境にあり、日本三百名山のひとつである。藪に覆われ登山道が無いため、登れるのは雪に覆われた残雪期のみである。スキーをやる山仲間がこの山に登るというので、付いていく事にした。自分はスキーはやらずワカンを履いていく事になるが、過去の経験から特に不自由はしないので気軽に行く事にした。ただアプローチが長くなるのが難点ではある。

 《アプローチ編》
 金曜日の夜、会社から帰宅し15分以内に自宅を出発。愛甲石田駅で仲間のひとりをピックアップし、東名高速に乗った。車を買い換え納車から一週間での長距離移動である。ETCの深夜割りを有効にするため豊川ICを24時過ぎに出て、豊川市内の知人の家で仮眠をとった。
 土曜日の朝、4時50分に岡崎市民病院の駐車場で待ち合わせ、総勢4人で出発した。東海環状自動車道から東海北陸自動車道を経て白鳥ICで降り、国道156号から県道314に入る。周辺はスキー場が多いがすでに営業は終えているようだ。スキー場が営業している頃は、車にチェーンを付ける必要があるが、この時期は路面の凍結の恐れはない。  標高720mほどある登山口の白山中居神社に到着したのは7時20分過ぎだった。駐車場はすでに満車で、車は路肩に駐める事になった。この先の道は雪で閉ざされているので、路駐をしても問題のない場所だ。
 白山中居神社は白山の登山口としても位置づけられ、案内板でコースが紹介されている。それによると白山までのコースタイムは14時間、壮大な行程である。


白山中居神社の大杉
【白山中居神社の大杉】
   駐車場は満車
【駐車場は満車】

 《野伏ヶ岳へ》
 この時期にしか登れないという山だけあって、朝早くから登山者が集まっている。そのほとんどがスキーでの滑降を目的としているようだ。登山靴で臨むいわゆるツボ足は少数派だ。スキー組も30分ほどで準備を済ませいざ出発。
 初めは舗装道を歩くが、それは除雪されている道だ。1本目の橋を渡り、2本目の橋は除雪されておらず雪が欄干よりも高く積もっていた。その上を歩くのは不思議な感じだ。あまり端を歩くと雪が崩れて川の方へ落ちてしまう恐れがある。慎重に進んだ。
 道は雪で覆われた林道となる。多くの人が歩いているので、雪はある程度締まっているが、ときどき踏み抜く事がある。普通の道よりは体力を消耗する雪道である。
 林道歩きは結構長く、つづらの林道をショートカットしようとし、急斜面に取り付いた。しかしそれがかなりの傾斜で苦労して登る事になる。しかもそれは失敗し、普通に林道を歩いていた仲間に追い抜かれる事になった。

しばらく林道を歩く
【しばらく林道を歩く】
   植林を抜けると雪原
【植林を抜けると雪原】

 樹林帯の林道を抜けると、急に目の前に雪原が広がる。以前は牧場があった場所だ。目の前に野伏ヶ岳の山頂が見えている。まだ距離はありそうだ。  はぐれた仲間から電話がかかってきたが、風が強く声が聞き取れない。前を歩いているのかまだ後ろにいるのか分からなかったが、しばらく待っても来なかったので、先に進む事にした。
 雪原はアップダウンが少なく楽に進む事ができる。この辺りはキャンプをする人もちらほら見かける。すでにラッセルをするほどの雪ではないので十分に日帰りが可能な山だが、連日登っているのだろうか。雪原のキャンプは気持ちが良さそうだ。

山肌のスキー場
【山肌のスキー場】
   尾根に向かって急登
【尾根に向かって急登】

 雪原で楽な歩きをした後は、尾根の登が待っている。尾根といっても尾根筋に沿って登るのではなく、側面から尾根に取り付くためかなりの急登である。そこはだいぶ手前から見えていたのだが、苦労して登っている登山者の姿が見えていた。実はそれは仲間の姿だったのだが、その急登を登っていくと仲間に追いつく事ができた。急登はスキーよりもツボ足の方がはるかに早く登る事ができる。

尾根をスキーで登る
【尾根をスキーで登る】
   山頂付近に団体が見える
【山頂付近に団体が見える】

 尾根に出て少し休憩してから尾根筋を歩き始めた。そこも急な登りだが、先ほどの登りよりは楽だ。山頂付近には豆粒が並んでいるような多くの団体登山者の姿が見えている。あそこまで行くにはまだまだ苦労しなくてはならない。
 尾根はまばらにしか木が生えていないため見通しが良い。ときおり上の方からスキーで降りてくるが、あっという間に過ぎ去っていく。山頂直下には雪の大きな割れ目があり、そこを越えるために少し平行移動して歩きやすい場所に移動した。雪崩が起きないとも限らない危険なところだ。

山頂に到着
【山頂に到着】
   白山方面の眺望
【白山方面の眺望】

 急坂は山頂まで続く。周り一面雪なので山頂までは一直線に歩けばよい。まわりにそれ以上高いところが無く、人が集まっているのが野伏ヶ岳山頂である。標高は1674.3m。山頂を示す標識はなく、積雪が何メートルあるのかも分からない。雪の下には三角点があるはずだ。
 山頂からは360度の大展望で四方を山に囲まれている。しかし山頂は広いのでパノラマ写真を撮るのは不適であった。すぐ近くに白山が見え、道のようなものが続いているのが分かる。山頂は多少の風は吹いているが、寒いという事はなく、気持ちよく休憩できる。
 あとからスキーの仲間が登ってきて、少し休憩してから記念写真を撮り下山する事になった。スキー組は遠回りで下るらしく、自分は来た道を戻る事にした。傾斜があるところではヒップソリでを使う事ができるので、多少は時間短縮はできる。
 スキー組より一足早く下り始め、尾根の側面の下りまでは急斜面が多いので、ヒップソリが活躍した。下りながらもまだ登ってくる人たちが何人か見られた。雪上キャンプでもするのだろうか。下りの林道はやけに長く感じ、へとへとに疲れた頃に駐車場に到着した。スキー組はすでに戻っていて、全員無事に下山を果たした。
 下山後は帰り道にある満天の湯へ立ち寄った。聞いた事がある名前と思ったが、我が家の近くにある天然温泉と同じ名前で、全国チェーンの温泉のようだ。こちらの料金は高めで800円。案外混み合っていた。食事は豊川まで移動してから取る事になった。
 夜は豊川の仲間の家にお世話になり、翌日は新城市の比丘尼城址へ行き桜を見に行った。まだあまり咲いていなかったが。中部地方で充実の週末を過ごし、横浜へと帰った。

付近の山 白山(2008.08.17)、荒島岳(2003.08.17)

立ち寄り湯情報
 
満天の湯★★★
場所:岐阜県郡上市白鳥町石徹白峠山1-1(TEL:0575-86-3487)
泉質:炭酸水素塩泉
料金:800円・時間:10:00~19:30
休館:不定休
食堂:有、露天:有
Camera:CANON PowerShot S100

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