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日本百名山

南ア南部縦走

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南ア南部は健脚揃い
山名 聖岳・上河内岳・光岳
山域 長野・静岡県
日程 2001年08月14日〜16日
天気 晴れ,夕立
入/下山地 易老渡
メンバ 単独行


 易老渡(10:00)−(10:22)便ケ島−(16:40)聖平(3:54)−(5:40)聖岳−(11:11)上河内岳−(13:00)茶臼小屋(5:00)−(5:24)茶臼岳−(6:57)易老岳−(8:53)光岳−(13:27)易老渡
全区間初日二日目三日目
沿面距離34.2km7.6km10.8km15.6km
累積標高(登り)4,504m1,767m1,553m1,098m
累積標高(下り)4,504m372m1,322m2,724m
行動時間(h:m)22:4006:4008:0008:00

 8月13日(月)
 夜10時に出発。東名自動車道横浜ICから西を目指す。帰省渋滞が伝えられる昨今だがこの時間では渋滞はない。小笹PAで仮眠。
 8月14日(火)
 仮眠のつもりが起きたら5時だった。急ぎ車を走らせ、袋井ICで下りる。南信濃村方面へ北上を続けるが、けっこう距離がある。しかも最短のはずの国道152は途中でぶち切れていて、使い物にならない。その外側の天竜川沿いの県道1号を進んだ。しかしあろう事かその県道は土砂崩れのため途中通行止めだった。恐ろしく細い道をかなり進んだところで引き返す羽目になった。初っぱなから前途多難であったが気を取り直して、さらに西に回り込んだ国道151を北上した。田舎の国道は家の軒先ぎりぎりの所を走らせるところがある。この国道も例外ではなく、集落を少々飛ばしてすり抜けていく。国道152から登山口林道への分岐には大きな標識がありわかりやすい。右手の分岐だが、左折して国道152を跨ぐように行く。
 林道は所々アスファルトが途切れ砂利道となる。対向車に気を付けながらひたすら川沿いに遡上していく。ずいぶん奥地まで入ったところで20台ほどの車が停まった易老渡(いろうど)に到着。これ以上停めるスペースがないかに見えたが、ちょうど出ていく車があったため、そこに停めることができた。
 林道は便ガ島まで続いており、そこにも駐車スペースはあるが、易老渡に下山する予定なので便ガ島までは徒歩となる。便ガ島を経て西沢渡までは比較的標高差はなく、重い装備を背負った歩きとしてはウォーミングアップに良い。

【西沢渡】

 西沢渡は渡渉となるが、荷物用のリフトがある。ちょうど下山パーティーがこれを利用していたが、人間もこのリフトに乗っていた。それではついでとばかりに空のリフトが戻るときに乗せてもらい、そのパーティーに引っ張ってもらった。


 西沢渡から少し入ったところに営林署の小屋があり、その小屋を巻いていくと本格的な尾根登りとなる。その登りはただものではなく、標高差1300mある。時間にして5時間以上歩きまくらないといけない。しかもその間目印らしきものは何もないので、今いったいどのあたりを歩いているのか見当もつかない。樹林帯のため眺望も無く、歩いていて眠くなる。休憩して目をつむると眠ってしまう。もういい加減に稜線に着いてもいい頃だろうというときに空がゴロゴロと鳴りだした。自分の腹も鳴っていたが、明らかににわか雨が近づいている。雨具を装着して数分もするとバケツをひっくり返したような大雨となった。
 雷に打たれるのも怖いので岩に腰掛けうとうととしていたら、途中で追い抜いたおばちゃん3人組が追いついて先に行ってしまった。聖平にテント泊で赤石岳の方まで行くという。何とも元気な人達だ。
 登り始めから6時間20分かかってようやく稜線上の分岐点に到着。左手に行くと聖岳だが、この日は右手の鞍部へ下った聖平に幕営する。すでに多くのテントが張られているが、平らな場所を確保することができた。トイレや水場(蛇口付き)も近い。テントを設営し終え、小屋で受付を行う。幕営料と缶ビール代でちょうど1000円。小学生程度の子供が受付を行っていた。

【聖平露営地】

 にわか雨の時、このテン場は池になったそうだ。雨がやむと同時に池もなくなった。(16:56)
 テントの中でビールを飲みながら、下界で買ったコンビニおにぎりを夕食とし、まだ明るいが就寝。



 8月15日(水)
 朝は周りがゴソゴソしだすので自然に起きる。携帯電話の電源を入れて時間を確認すると2時50分。普段から時計を持たないので、今回の山で時間を確認するのはこの方法。しかも朝だけである。行動中の時間は全く気にしない。時間の記録はデジカメが撮った写真のタイムスタンプとして残っている。
 空を見上げると満天の星空で、冬の星座であるオリオンが出てきたばかりであった。そして三日月のすぐ隣には木星が輝いている。月の裏を木星が通り抜ける天体ショウがあったようだ。そんな暗闇の中でも発光ダイオードのヘッドランプは明るく、聖岳への道を歩いた。
 小聖岳から見上げる前聖はまだまだ遠い。標高差は350mあるが、いったん下らなければならない。ガレ場の途中に水場があるようで、ちょろちょろと流れる音がする。それを飲むためには少しガレを下らなければならないが、水は十分にあるのでそこは通り過ごす。つづら折りの急坂をゆっくりと登っているうちに日の出を迎え、あっという間に空が明るくなった。

【聖岳からのパノラマ】
 標高3013mの前聖岳の山頂に到着(5:40)。人が集まる前に360度のパノラマ写真を撮っておく。雲が多く、遠くは望めないがまずまずの眺望だ。聖岳自身の影が綺麗なピラミッド型をしている。=360度パノラマ=
 山頂を後にして聖平のテン場まで戻る。ほとんどのテントは撤収されていて残りは2張りほどだった。早朝聖登山で茶臼方面へ向かうのは僕だけのようだ。唯一残っていたこれから下山するという夫婦と話し込みながらテントを撤収し、聖岳登山の疲れを忘れて南アルプス最南部の主峰光岳方面へと歩き出す。

【聖平】

 聖平から見えているのは南岳(2702m)だろうか、この山を越えて上河内岳を経て茶臼岳手前の茶臼小屋のテン場までが今日の行動予定だ。(8:26)

【上河内岳】

  日本二百名山の上河内岳(かみこうちだけ・2803m)

Camera:CANON Power Shot S10

続く


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