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日本百名山南ア南部縦走 |
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【上河内岳山頂】 上河内岳山頂へは縦走ルートからはずれて往復20分程度のピストンとなる。見上げるつづら折りの連続にはじめは行くまいかと思ったが、ここまで順調に来ており時間もあるので登ることにした。頂上はガスのため眺望は全くなかった。聖岳の山頂もこの時間は眺望が無さそうなので、早朝の聖岳は運が良かったようだ。(11:11) 【草原地帯】 上り下りの道はつらいが、草原地帯の平地歩きは気持ちがいい。ホシガラスが近くを舞っていた。このあたりはお花畑とマップにはあるが、実際にはほとんど花は咲いていない。(12:09) 茶臼小屋は茶臼岳手前鞍部を少し下ったところにある。明日はまたそこを登り返さなければならないが、ビールを飲むため(?)には致し方ない。 茶臼小屋の露営地は段々畑のような所である。その中でも一番高いところにテントを張った。テントはなるべく人通りの少ないところに張るのがミソである。靴音というのはけっこうテントの中まで響くのである。僕の隣のテントの住人も今朝聖平からやってきたらしく、明日は畑薙湖の方へ下りるそうだ。すでに山中に8日くらいいるらしい。恐れ入った。 小屋で受付をし、昨日と同じ領収書をもらう。ここのビールは600円と昨日より100円高かった。ジュース類は300円であった。テントに戻ってしばらくすると、昨日と同様に雷鳴がとどろき大雨が降ってきた。ときおり突風も吹きペグを付けていないテントが飛ばされそうになる。しかしそれも小一時間ほどで収まる。山の天気はわかりやすくていい。夕方は夕立が降るものだ。 8月16日(木) 縦走三日目、隣の住人が午前2時に目覚ましをかけてゴソゴソとしだした。ん〜、はええなぁと思いつつ再びまどろみふと気づくと4時近かった。食事・トイレ・撤収を済ませて出撃準備が完了したのは5時少し前。最後に小屋の隣の水場で水筒(ペットボトル)に水を満たし、出発しようとすると、隣の住人がやってきた。ここは携帯が入るそうだと言っていたので、さっそく時計兼携帯電話を取り出して電源を入れると、果たしてアンテナは0本だが圏外ではなかった。こんな山奥でどこの電波を拾っているのかと思ったが、電話をかける用事もないのですぐに電源を切る。 この日は予定していた光岳のテン場には泊まらずに一気に易老渡まで下ることにした。時間的には十分可能であるし。易老岳に荷物をデポして光岳をピストンするのは楽だからだ。 【茶臼岳山頂】 テン場から最初のピークである茶臼岳(2604m)までは30分くらい。山頂のまわりは一面雲海が広がっていた。(5:24) 標高2300m程度だと森林限界を越えないのでしばらく樹林帯の中を歩く。 易老岳山頂(2354m)は完全に樹林帯の中で、山頂を示す標識がなければ気が付かないような所である。そこから数メートル進んだところに易老渡への分岐がある。その分岐周辺にはデポしたザックが所々に置いてある。ご丁寧に木の上の方に乗せられたザックもある。 易老岳からは重い荷物から解放されれて、快調に光岳へと向かう。静高平まではほとんど樹林帯の中で、ときおり湿地帯の沼地を越えていく。 【光岳】 (7:10) 【光岳山頂】 光岳山頂(2591m)は樹木に覆われ眺望はない(8:56)。お姉さんが風速計でなにやら観測していたが、それを終えると小走りに小屋の方へ帰っていった。 山頂から10m先に展望台があるとの看板があったので行ってみると、真っ白なガスに覆われ何も見えなかった。さらに奥には山名の由来となった光石があるのだが、そこまでは行かなかった。 光小屋に戻り、楽しみにしていたジュースを飲もうとしたが、あろう事か売りきれとなっていた。しょうがないのでビール(\600)を求めた。小屋の前で飲んでいると、途中一緒に歩いたオジサンはさらに寸又峡まで歩くと言って去っていった。ん〜、寸又峡?地図を見て唖然!。もう一人の人は今朝、加加森山までピストンしてきたそうだ。藪こぎの山でびっしょり濡れていた。 小屋の前ではあまり長居はせずに下山に取りかかるが、空きっ腹に飲んだビールのおかげで千鳥足になった。 【光小屋】 センジヶ原から見た光小屋。(9:27) 【トリカブトの大群落】 静高平のお花畑。今回の縦走コースはとかくトリカブトが多かった。季節柄・地域柄なのだろうか。なかでも静高平は最大の群落で一面紫の花が咲き乱れている。 (9:36) 【オコジョ】 三吉平付近でオコジョと遭遇。立ち止まって撮影の機会を窺っていると、好奇心旺盛なその小動物はこちらに近づいてくる。こちらが少しでも動くとすぐに引き返すが、待っているとまた近づいてくる。その繰り返しで登山靴にタッチするまで最接近した。(10:20) 易老岳岳まで戻り、再び重いザックを背負って最後の下りに取り付く。コースタイムで3時間、標高差1300mを一気に下ることになる。これがまた長くつらい下りで、後半は足の裏にマメができた。面平を通過し、まだ着かないかと毒づきながらつづら折りをひたすら下る。木陰からちらっと見える遠山川の流れは遙か下の方だ。岩の上に腰掛けて休むと、蜂が衛星のように顔のまわりを旋回し、ハエが身にまとわりつく。うっとうしくて休む間もなく歩き出すと、すぐに疲れてまた休む。虫が寄る。その繰り返しでようやく目の前に吊橋(実際は吊り橋ではない)が見え、今回の長く短い縦走の終結を迎えた。易老渡の水場で最後の水を体に補給。縦走は終えたが横浜までの長い運転が待っている。 行きがけに目を付けておいた兎鹿嶋温泉「湯〜らんどパルとよね」に立ち寄った。車中はキンキンに冷房を入れていてすっかり汗は引いていたが、久しぶりの風呂は気持ちがいい。施設自体もなかなか大きく綺麗な温泉でとても良かった。しかし風呂から上がって併設のレストランで生ビールと食事をとろうとしたら、16時から17時まで準備中とのこと。今まさに16時になったばかり。マイナス100点。
Camera:CANON Power Shot S10 |
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