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青海島高山-山口県の山 青海島高山-山口県の山 山頂には明治期の遺構 山頂には明治期の遺構 【山頂より長門市街を望む】
コース(タイム)キャンプ場付近(10:54)-(11:30)高山-(12:05)キャンプ場付近
《山概略》
《高山へ》 駐車スペースを出発。舗装道路はすぐに腰ほど草に覆われたダートの道となる。ほとんど車は入らず、登山道としての手入れもされていないので、荒れ放題である。道なりに歩いて行くと、頂上まであと700mと書かれた案内板があり、そこから右手に山道が続いている。そちらの道も草が生え放題だが、案内板に従って山頂に向かう。 道はかつて登山道として整備された形跡はあるが、最近では誰も登らないのだろうか、蜘蛛の巣がやたら行く手を阻み、長い枝を拾って、それで蜘蛛の巣を排除しながら進んだ。油断すると顔面に蜘蛛の巣が張り付いてしまう。蜘蛛には申し訳ないが、相当数の蜘蛛の巣が犠牲となった。それは山頂付近まで続くことになる。
つづら状の樹林の中の道をゆったりと登り、やがて生え放題の草も少なくなり、蜘蛛の巣も気にならなくなる。トラバース気味の道を進むと右手にコンクリートのトイレのような箱がある。その先には海が見えてくる。 青海島高山頂上展望台と書かれた案内板があり、山頂に到着したようだ。山頂も草に覆われている。標高は319mで島の最高峰。山の基部は石英斑岩ででき、200m以上は玄武岩および礫層より成り立っているということだ。目の前に見える海は日本海で、本土側の海岸線を見渡すことができる。
山頂の中心部にはコンクリートの構造物があり、灯台でもなさそうだ。近付いてみると説明書きがある。第二次大戦時に作られた監視哨らしい。当時、地元の学生が資材を運び上げて作り、敵機の監視を彼らが夜通し行っていたという。高山山頂は、明治期に行われていた捕鯨の見張りや日露戦争時にはバルチック艦隊の監視台としても利用されていたようだ。 監視台の上に立つと眺めは抜群である。長門の町が海面すれすれの土地にびっしりと建物が建ち並んでいるのが分かり、島の北部にある断崖絶壁の岬や大門などの絶景が見られる。監視台の近くには草に埋もれた二等三角点の標柱がある。
下山は来た道を下るが、道なりに進んでいくと少し登りとは違う道を降りているようだ。蜘蛛の巣地獄は相変わらずで、やがて林道に出る。草藪の中に入り、足下がよく見えない中を歩く。登ってきたときの、あと700mの案内板を通過し、やがて車を駐めた舗装道に出る。結局山中では誰も会わずに、ここ数ヶ月でこの山を登ったのはひょっとしたら自分だけかもしれないというような山だった。 Camera:CANON EOS 6D Mark II
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