《山概略》
　星ヶ城山は香川県小豆島の最高峰で標高817m。日本三大渓谷のひとつである寒霞渓がある山である。小豆島といえばオリーブと寒霞渓である。今回は日帰りの訪問となるため、寒霞渓は次回に取っておき、山行時間を抑えて島内観光に重点を置いた訪問となった。

　《アプローチ編》
　小豆島には車を持ち込んで上陸することにした。一番手頃なフェリーは岡山県備前市の日生から出ている航路である。ネットで調べると、帰りは新岡山港を利用する小豆島周遊プランという乗船券が安いことが分かりそれを利用することにした。料金は5m未満の乗用車で13,440円である。
　前日は鈴鹿の入道ヶ岳へ行っており、その足で高速を走り、三木SAで車中泊をしていた。翌早朝、赤穂ICで下り日生港へ向かった。日生港発の始発便は7:30であるが、一時間以上前に到着。乗船待ちの駐車場は２番手だった。年末だが予約しなくても乗れるようだ。

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【日生港からカーフェリーに乗船】

【小豆島が見えてくる】

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　《小豆島へ》
　日生港はJRの日生駅のすぐ近くにあり、徒歩でのアプローチも便利なようだ。日生といえばB級グルメのカキオコで有名だが、以前和気富士に登ったときにそのカキオコを食べに来たことがあった。
　船が出航する頃には車はほぼ満車だったようだが、客室の座席はガラガラだった。船はほぼ一直線に南に進み、やがて目の前に小豆島が見えてくる。約１時間で大部港に到着する。
　小豆島に上陸し、島を右回りに車を走らせる。山へ行く前に向かったのは島の東部にある大阪城石垣石切丁場跡である。大阪城を築城するにあたり100万個を越える石材が必要となったが、ここ小豆島では黒田家の初代当主である黒田長政が採石をしている。

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【星ヶ城園地駐車場】

【杉植林の遊歩道へ】

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　石切場を後にし、国道436号を南下して草壁本町の交差点を右折して寒霞渓道路を上っていく。この道は山の上の方まで続いており、最後まで舗装された走りやすい道だ。星ヶ城園地に向かって左折すると、道にはうっすらと雪が積もり慎重に登った。
　星ヶ城園地の駐車場は広く、季節柄か利用車はほとんど無い。登山靴に履き替え出発した。山の入り口には県指定史跡星ヶ城跡の説明板がある。道は遊歩道として良く整備され、周りは杉の植林である。

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【稜線に到着】

【星ヶ城趾案内板】

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　道なりにゆったりと登っていくと間もなく稜線に到着し、星ヶ城跡案内板があるのでルートを確認する。まずは左手の東峰の方へ進む。少し歩くと左手に人工井戸の指導標。ここを直進すると東峰の神社がある。小豆島の守護神で毎年9月16日に祭典が行われているようだ。
　神社のすぐ先に石積みのモニュメントが見えてくる。狼煙台だろうか。ここが星ヶ城山の山頂で、三角点もある。目の前は播磨灘だが雲と光の加減でよく見えない。条件が良ければ明石大橋が見えるはずだ。

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【東峰神社】

【星ヶ城山山頂】

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　山頂では築城前の祭祀の遺構が発掘されているようで、先ほどの狼煙台のようなものは祭祀遺構のひとつかもしれない。しばらく山頂で写真を撮り、西峰の方へ行くため来た道を戻った。途中、左手に道があり少し下ると舟形遺跡がある。薄い岩が舟形に積み重なっているが人工的なもののようだ。
　先ほどの分岐を直進し、西峰山頂への近道と書かれた道を進む。坂を軽く登ると展望台があり、島の南側を見渡すことができる。その少し先に先ほど見た神社と同じような西峰神社がある。古事記にも記載された小豆島の祖神を祭っている。

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【舟形遺跡】

【西峰からの眺望】

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　西峰の山頂を示すものは特に見つけることができなかったが、西峰神社から駐車場へ戻った。今回のコースは地図なしで歩いたため距離感覚がつかめず、思いの外短距離コースとなってしまい、行動時間は45分ほどで終わってしまった。寒霞渓を見ながら登るコースでも良かったかなと多少後悔した。
　小豆島での後半で、美しの原公園、中山の千枚田、道の駅小豆島オリーブ公園、サンオリーブ温泉、干潮時に島まで歩けるエンジェルロードを訪れ、土庄港から本土へ戻った。

《小豆島の風景》

付近の山

和気富士(2012.01.05)

立ち寄り湯情報
サン・オリーブ温泉★★ 場所：香川県小豆郡小豆島町西村甲1941-1（TEL:0879-82-2200） 泉質:単純性放射能温泉 料金：700円(この日は特別割引500円)・時間：9：00～22：00 休館：毎週水曜日 食堂：有、露天：有