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美ケ原−日本百名山

美ケ原−日本百名山

標高二千b、広大な高原散歩

標高二千b、広大な高原散歩

【美しの塔と王ヶ頭】

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山行情報
日程 2010年06月12日(土)
山名(山域) 美ケ原(王ヶ頭)(奥秩父周辺)
入/下山地 山本小屋
メンバー 黒岩、キム、鈴木、福島
行動時間 4時間35分
歩行
距離
登り
下り
歩数
9.3km 259m 259m 21,711歩(All Day)
280x158

コース(タイム)

横浜=八王子(7:05)=(10:09)八島ヶ原湿原(11:32)=山本小屋(13:30)−王ヶ頭−王ヶ鼻−(16:47)山本小屋(17:06)=武石温泉=横浜

 《山概略》
 美ケ原は標高2000メートルに広がる高原である。これだけの高さにこれだけの広さがあるのは日本では唯一であるそうだ。江戸時代には美ケ原という名が文献に登場するが、平安時代からこの地で馬が放牧されていたという。現在でも牛や馬が放牧されている。

 《アプローチ編》
 金曜の夜に湿原と高原に行くとのことで誘いがあり、急遽参加することになった。翌土曜日は晴れることが予想され、梅雨前の貴重な好天に出かけておいて損はない。今回は黒岩さんが車を出してくれるというので、アプローチも楽である。
 集合は京王八王子駅に7時となった。自宅近くのバスセンターから始発に乗ると、横浜線に乗り換え、JR八王子駅に到着するのが7時頃となる。京王八王子駅はそこから少し歩いて数分である。予定通り数分遅れて今回のメンバー三人に合流した。
 車は八王子西ICから高速に乗った。渋滞を避けるため八王子ICは避けた方が良いというのは、八王子在住の黒岩さんの弁である。その結果、たいした渋滞もなく相模湖ICを越えた。その後は順調に進み、諏訪ICで降りた。ビーナスラインを進み、白樺湖を通過する。
 霧ヶ峰の駐車場に車を止め、まずは八島ヶ原湿原を散策した。初夏の花が咲き乱れているのを期待したが、花はあまり咲いてなかった。湿原のほうも湿原というよりは草原で、湿原の手前にぽつんと小さな池があった。とりあえず草原を取り囲む遊歩道に沿ってぐるりと一周回った。


八島ヶ原湿原 【八島ヶ原湿原】
 八島ヶ原湿原は霧ヶ峰にある三つの湿原のひとつ。他に車山湿原、踊場湿原がある。年間平均気温は5.8℃で、7〜8月には多くの花が咲くそうだ。今回は訪問時期が早すぎたようだ。霧ヶ峰は日本百名山で主峰の車山(2003年9月訪問)は標高1925mである。


 《美ケ原へ》
 八島ヶ原湿原の駐車場を出発し、ビーナスラインを北上する。手元の地図は古いのか、ビーナスラインには料金所の記載がある。しかし2002年には全線無料化されている。車は山本小屋がある駐車場に止まった。記憶にある場所だったが、2003年にもこの駐車場に車を止めていた。
 まずは山本小屋の前にあるテーブルで取り腹ごしらえ。と言っても自分は何も用意して無く、仲間が持ってきた食料を分けてもらった。食べ終わると時間はすっかり昼過ぎで、登山というよりは散歩が開始された。山本小屋の標高はすでに1930mあり、ピークの王ヶ頭(おうがとう)は2034mである。標高差は100mほどしかないが移動距離は3km以上ある。


王ヶ頭への道
【王ヶ頭への道】
   王ヶ頭のアンテナとホテル
【王ヶ頭のアンテナとホテル】

 登山口は牧場の入口である。昨今の口蹄疫騒ぎで入口付近には石灰のようなものがまかれ、(ウイルスを媒介するため)牛や馬にふれてはいけないと書かれた張り紙がある。5mほどの道幅の砂利道の両サイドは柵がありその外は一面の草原である。木が一本も生えていないのはもともとそういう土地だったのだろうか。
 右手に美しの塔が見えてくる。塔には遭難防止の鐘があり、塔の裏に回るとその鐘を鳴らすことができる。1954年に最初の塔が建てられ、その壁面には美ケ原を開拓した山本俊一のレリーフがある。塔の背後には山頂の王ヶ頭に何本ものアンテナが立っているのが見える。
 美しの塔を後にして先に進むと、ようやく草原に牛や馬が見えてくる。牛や馬は仲良く同じ場所に集まっている。牛は牛だけ、馬は馬だけで固まることはないようだ。
 日差しを遮るものがなく、紫外線の強さを気にしながら草原の間の砂利道を歩き続けると、徐々にアンテナ群が近づいてくる。王ヶ頭ホテルの前を通り抜けると御嶽神社奥の院の石祠があり、その先に三角点のある王ヶ頭が見えてくる。
 山頂には美ケ原頂上王ヶ頭2034Mと書かれた岩があり、その周りだけ板状の石が敷き詰められている。先客たちは松本方面の眺望を見ているが、残念ながら北アルプスの山並みは見ることはできなかった。王ヶ頭からの眺めは、美ケ原が高原であることがよく分かる。南側は切れ落ちた絶壁となり、山は平らな草原が広がっている。草原より高い山はなく、まさにここが世界の中心であるかのようだ。


王ヶ鼻へ
【王ヶ鼻へ】
   王ヶ鼻
【王ヶ鼻】


 王ヶ頭から王ヶ鼻まで足を伸ばし、西側の眺望を期待した。王ヶ鼻は標高2008m。山頂の周りには多くの石仏が置かれている。風化が進み、かなり古いもののようだ。こちらの山頂の方が眺めが良い感じで方位盤も置いてある。  王ヶ鼻から少し戻ったところのベンチで少し休み、駐車場のある山本小屋へ戻った。途中、牧場の道をホテルのバスが何度も往復しながら宿泊客を輸送していた。観光を終えた客たちがチェックインする時間なのだろう。我々も車に乗り込み、近くの温泉を探した。
 温泉は上田市方面に向かう途中にある武石温泉うつくしの湯。比較的大きな温泉施設で食堂もある。湯から出た後は、生ビールとトンカツ定食(800円)で、幸せなひとときを味わった。

付近の山 車山(2003.09.26)、蓼科山(2003.08.02)、高ボッチ山(2000.03.11)

立ち寄り湯情報
 
武石温泉 うつくしの湯★★★★
場所:長野県上田市上武石1454-3(TEL:0268-85-3900)
泉質:弱アルカリ性低張性温泉(泉温42.0℃)
料金:500円・休館:水曜日
時間:10:00〜21:30
その他:露天あり、食堂有り
Camera:SONY DSC-WX1

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