週末は野山にいます

○しま情報
所在	鹿児島県薩摩川内市（下甑島）
情報	面積	周囲	人口	標高
	65.6K㎡	84.8km	2,803人	604m

　《山概略》
　尾岳は鹿児島県薩摩川内市の下甑島にある標高604mの山、甑島群島の最高峰である。甑島は上甑島・中甑島・下甑島の三つの島からなり、2020年に中甑島と下甑島が全長1,533mの甑大橋でつながったことにより、全島を車で行き来することが可能となった。九州本土からは川内港と串木野港から船で渡ることになる。

　《アプローチ編》
　前日に甑島に上陸し、上甑島の遠目木山に登っていた。里のホテルに泊まり、翌朝下甑島に向けてマイカーを走らせた。中甑島のトンネルを抜けると鹿児島県で一番長い橋である海上橋の甑大橋である。今回島にマイカーを持ち込んだのはこの橋を渡るためでもある。海の道を走る橋は爽快だ。しかも前後に車はほとんど走っていない。
　下甑島に入り、まずは鳥の巣山展望所へ向かった。島の北端にある展望台からは、甑大橋とともに中甑島を一望できる。展望台の周りは草原で、6月から8月にかけてニシノハマカンゾウ、カノコユリが見頃を迎えるそうだ。
　鳥の巣山展望所から下り、つづいて藺牟田にある甑󠄀ミュージアム恐竜化石等準備室に立ち寄る。場所が分かりにくく難儀したが、ちょうど開館時間に到着。甑島で恐竜の化石が発見され、博物館ができるまでの間、臨時で設置された博物館である。国内で初めて発見されたというケラトプスなど、多くの骨格標本が展示されている。
　甑ミュージアムの見学を終え、ようやく尾岳へと向かう。長浜まで南下し、内川内方面へ右折する。高度を稼ぎながら登っていき、尾岳登山道入口の標識が現れるので、それに従い進んでいく。道は二股に分かれ、右手の自衛隊方面へ進む。自衛隊の施設を回り込むように車を走らせると、右手に登山口が見え、そこを通り過ぎると左に駐車スペースがある。5台くらいは駐められそうだ。

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　《尾岳へ》
　駐車場から来た道を少し戻り、登山口へ向かう。車道すぐ横にある尾岳登山口の標高はすでに450m、ここから山頂までは標高差154mである。さっそく登山口から緑のトンネルの中へ入っていく。見慣れない樹林を見ながら緩やかに進み、明るい場所に出る。電柱が一本立っており、四辻になっている。左手の内川内方面にはトイレがあるらしいが見たところトイレは無さそうだった。距離があるのだろうか。そのままそこを通り過ぎ緑のトンネルへ入っていく。

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　道は二手に分かれ、右手は樫之木児道・長浜方面と書かれている。地図にはない道で、海に直接降りれるのだろうか。左の道を進むと古いガードレールに沿った道となる。頂上までの距離がカウントダウンされた道標が続き、あと50mを通過すると、樹林のない、尾岳山頂に到着する。三角点があり、東側の展望が開けている。尾岳の鼻と呼ばれる岬が見える。

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　山頂には第一展望所と書かれているので、第二があるのだろう。道はまだ奥まで続いているので先まで行ってみることにした。100m程歩くと正面に上甑島に連なる島々が見えてきた。こちらの方が見通しがよく絶景である。昨日登った遠目木山もよく見えている。癒やしのベンチと書かれたベンチがあるのでそこに座り、しばらくその風景を眺めた。

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　甑島は「太古の地球を感じる宝の島」として国定公園に指定されている。多くの自然が残され、海食崖，砂州と潟湖群，リアス式海岸などの多様な海岸景観を楽しむことができる島である。都会の喧噪を離れてリフレッシュするには最適な場所だ。
　展望台からの島々の眺めを見納め、来た道を下山する。川内川の分岐では来たときに見かけなかったトイレを発見する。掘っ立て小屋のようなトイレだが、外から見る感じでは綺麗そうだった。

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　駐車場に戻ると、電柱で工事が行われていて数台の車が止まり、数人が作業をしていた。すぐ隣にある自衛隊に供給する電気だろうから大事な作業だ。車に乗り込み長浜の町へ降りていく。船の出港まで時間があるので、瀬尾観音三滝に立ち寄った。三段55mで水量の多い豪快な滝だ。滝の右手から急な階段を上っていくと上部二段の滝を間近に見ることができる。

○前泊の宿
ホテルエリアワン　甑アイランド★★★★
	場所：鹿児島県薩摩川内市里町里1619-15
	TEL:09969-3-2121
	料金：7,060円
	大浴場：有るが工事中
	その他：朝食付