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黒金山-山梨百名山 黒金山-山梨百名山 絶景の渓谷を越えて苦難の急登へ 絶景の渓谷を越えて苦難の急登へ 【西沢渓谷七ツ釜五段の滝】
コース(タイム)西沢駐車場(7:25)-(8:36)七ツ釜-(9:44)紅葉台-(11:22)牛首-(11:57)黒金山(12:11)-(13:56)紅葉台-(15:23)山の神-(15:51)西沢駐車場
《山概略》
西沢渓谷と書かれた案内板が現れる。ここを右に入ると鶏冠山で、数ヶ月前にここから鶏冠山へ登っている。今回は初めてここを直進することになる。この界隈は何度も来ているが、西沢渓谷へ入るのは初めてだ。 西沢渓谷で最初に見られるのが大久保の滝だ。ちょっとした展望台があり、離れた場所に落差のある滝が見える。続いて三重の滝は、道から外れて左下へ少し降りていかなければならない。鮮やかなグリーンの釜から落ちる滝が見え、展望台の方へ行くと滝の上から見下ろすことができる。
ハイキングコースに戻り、少し登ると人面洞と書かれた道標があるが、それらしい洞は見えない。鎖のある沢の縁を進み、次の滝が見えてくる。竜神の滝で、釜に貯まった水が流れ落ちる先が釜という、綺麗な光景だ。 続いて貞泉の滝は、高台から見下ろすように見える。道は沢に沿って下っていく。左下はすぐに滝壺で、鎖がなければ何人も落ちていることだろう。滝ノ上まで下ると沢はナメ状となる。ここでは沢登りをしても良いのだろうか。すぐ横を観光客が歩いていると顰蹙を買いそうだ。
しばらく滝はなく、沢沿いに歩いて行くと木製の方杖橋があるのでそれを渡る。すぐに登り坂となり、沢から離れていく。少し登ると右手に七ツ釜五段の滝が見えてくる。西沢渓谷最後のクライマックスだ。釜から釜へと滝が連続して落ちる様は見事で、それを一望できるというロケーションも素晴らしい。秋の紅葉に人が殺到するのもうなずける場所だ。 滝見の道は終わるが、観光コースはまだ登らなければならない。階段を上っていくと「西沢渓谷終点まで100m」との道標がある。すでに1時間以上歩いている。終点目指して登っていくと、ベンチが並ぶテラスに出る。ここでしばらく休憩した。
《黒金山へ》 西沢渓谷終点から右の方へ行くと簡易トイレがある。そこを通り過ぎると、道にはトロッコの軌道がある。トロッコ道ならしばらく楽な道が続くだろうと、喜んだのもつかの間で、数十㍍も歩くと黒金山登山道入口と大きく書かれた案内板があり、左手に登り道が分かれていた。
歩き始めから1時間半でようやく登山口である。西沢渓谷の絶景は堪能したものの、ここからは長い樹林帯歩きが始まる。少し登ると半ば地面に埋まった大きなディーゼルエンジンが落ちている。トロッコの動力だろうか。このときは分からなかったが、西沢渓谷の帰り道でトロッコ軌道の用途が説明してあった。昭和8年から木材を運ぶトロッコ軌道として活躍したそうだ。当初は自然の勾配で塩山駅まで下ったが、昭和20年頃からはディーゼル機関車となったようだ。
樹林帯の登りは延々と続く。西沢渓谷にはベンチがあったが、こちらは休憩するようなところもなく、急坂をじわじわと登っていくしかない。指導標は朽ちたものや比較的新しいものがあるが、距離や時間を表示するでもなく、黒金山を指し示すだけである。 アズマシャクナゲの群落を抜けて大岩を右に巻いて登ると紅葉台というちょっとしたテラスに出る。眺めはなく、隣の岩のピークが見えるだけである。 紅葉台からはそれほど急な坂ではないのだが、すでに疲れているためやけに足が重い。標高を稼がなければならないところで下りがあると、帰りの登りが思いやられる。
一度だけ国師ヶ岳を望める岩場に出るが、雲が多く見通しは良くない。ミズナラ天然林を進んでいくと牛首という開けた場所に出る。物騒な名前だが山を牛に見立てた首の部分かもしれない。ここで休憩し、最後の登りに備えた。 牛首から最後の力を振り絞って急坂を30分ほど登ると黒金山の山頂(2231.6m)である。狭い山頂かと思ったが、奥へ行くと広いガレ場の斜面があった。先ほどよりガスが増え、正面の国師ヶ岳は見えなくなっている。 山頂には乾徳山の方から歩いてきたという人が一人だけいた。少し話をすると彼は下っていった。自分も少し休憩してから来た道を下った。
下りの道でもちょっとした登り返しがあり、とたんにペースが落ちる。けっこう休憩しながら歩くことになり、我ながら体力が無く情けない。登山口まで下ると一安心だ。まだ残りの距離は長いが、ほとんど平地で観光道なので日が落ちても何とかなる。 トロッコの軌道沿いのトラバース道をひたすら歩くが、橋があり、大展望台があり、材木を積んだトロッコの展示や山神神社もあったりと退屈しない。途中雨が降り出したため傘をさして駐車場まで戻った。
Camera:CANON PowerShot S100
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