《山概略》
鳥ノ胸山は裏丹沢のさらに裏手にある道志村の山である。ガイドブックではあまり紹介されないこともあり、これまで見逃してきたが、山梨百名山の一つであることに最近気がついた。道志の道の駅が登山口であり短時間で登れるということもあり、週末の日帰りで行くことにした。
《アプローチ編》
橋本駅前で仲間と合流し、国道413号の道志道に向かった。道志道は谷間の狭い道だが所々で拡張工事が進み、道が良くなってきている。道中ほとんど信号もなく快適な道である。当初は道志道の駅に車を止めて歩き始める予定だったが、林道の上まで車で入れるということなので行けるところまで車で上っていく行くことにした。
道志道の駅の信号を左折して道志川を渡る。その先で再び川を渡るところがあるが橋の手前を左手に曲がる。道なりに進むとグリーンロッジがあり、さらに進むと道はダートになり悪路となる。引き返せなくなる恐れがあったので、車をUターンさせ、グリーンロッジ近くの道幅が広くなったカーブの所に車を止めた。
《鳥ノ胸山へ》
車を止めたところからは道は二手に分かれている。左手の道は舗装されておらず、案内板によると遊歩道となっている。遊歩道は山頂には通じていないので、右手の舗装道を歩く。左手にグリーンロッジを見送り、最後の別荘を過ぎると道はダートになる。先ほど車で引き返した場所の少し先まで行くと、ちょっとした広場があった。もう少し車で進んでいたら駐車スペースにありついていた。次に来たときはここに止めればいいと思いつつ、再び来ることはないだろう。
そのちょっとした広場が登山口になるようだ。指導標があり山頂までは1.40時間とある。杉植林の中に入っていくと、子供が作ったと思われる木の板が立木に取り付けられている。絵が描いてあり、山頂までもう少し、がんばろうなどと書かれている。地元の小学生の作品かと思ったら、埼玉のボーイスカウトのような隊の作品だった。その木の板は山頂付近までところどころで見られる。
【林道終点から】
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【階段状の急坂】
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道は尾根の急坂となる。樹林に囲まれ眺望はなく、足もとに花も咲いていないので、黙々と登る。階段状の坂を登り切ると道は緩やかになり、山頂が近くなる。道は右に回り込むように続き、左手の尾根と合流すると鳥ノ胸山の山頂が見えてくる。やがて山頂に到着する。
鳥の胸山の山頂(1207.8m)は、ちょうど富士山の方向だけ展望が開かれている。その富士山は半分以上雪で覆われ真っ白である。先客が一名、富士山の写真を熱心に撮っていた。眺望は富士山の他に道志の集落や御正体山、このあと登る今倉山などを見渡すことができた。また、山頂には三等三角点がある。
山頂で小休止の後、来た道を下ることにする。我々が山頂を去ろうとしたとき、ちょうど二組のパーティーが登ってきた。この山はマイナーな山だが意外と人気があるようだ。
登りは1時間ほどかかったが、下りは30分程度しかかからなかった。車に乗り込むと、次の今倉山へと移動した。
【鳥ノ胸山頂】
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【グリーンロッジ】
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