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徳本峠

徳本峠

霞沢岳目指すも雨で撤退

霞沢岳目指すも雨で撤退

【徳本峠のテン場】

徳本峠のテン場

山行情報
日程 2012年07月13日-15日
山名(山域) 徳本峠(北アルプス
入/下山地 上高地
メンバー 黒岩、キム、福島
行動時間 3時間50分/3時間20分
歩行
距離
登り
下り
歩数
7.8km
9.8km
875m
231m
248m
858m
21,757歩
24,878歩
■■■

コース(タイム)

上高地(6:18)-明神-(10:09)徳本峠(8:10)-(9:40)明神橋-(11:30)上高地

 《山概略》
 かつて徳本峠(とくごうとうげ)は上高地へ入るための峠だった。明治よりこの峠を著名人が越えている。ウェストン、志賀重昂、小島鳥水、智恵子と高村光太郎、芥川龍之介といった面々だが作家が多い。島々から徳本峠までは6時間ほどの道のりなので、当時は上高地へ入るまでは1日がかりである。近年では徳本峠を越えて上高地へ入るのはよほどの物好きであるが、日本二百名山の霞沢岳を目指すものはこの峠を利用しなければならない。しかしその場合は、島々からではなく上高地から入るのが一般的である。
 今回タイトルは徳本峠となっているが、本来は霞沢岳となるはずだった。天候悪化のため霞沢岳に至らず徳本峠で敗退したため、徳本峠へ行った記録になるのだった。由緒ある峠なので良しとしましょう。

 《アプローチ編》
 海の日の三連休、もはや観光地と化した上高地へ入るために朝出発したのでは、渋滞で酷い目に遭う。そこでいつものように前夜発となる。金曜日の夜、八王子駅前に22時に集合し、仲間三人で沢渡大橋の駐車場へ向かった。20年ほど前からここしか利用したことがないが、バス乗り場が近いので一番便利な場所である。1時過ぎに到着し、そのまま車内で仮眠した。

 《徳本峠へ》
 連休の天気予報はほぼ曇りでときどき太陽が顔を出すというものだった。降水確率は0%で、山行を中止する要素は何もなかった。気になるのは関東地方はまだ梅雨が明けていないので、九州地方の大雨が東に移動してくるかもしれないということだった。案の定、仮眠の間にも雨がしとしとと降り出してきた。


沢渡大橋駐車場の朝
【沢渡大橋駐車場の朝】
   上高地では皆雨具を着ける
【上高地では皆雨具を着ける】

 沢渡大橋駐車場で迎えた朝はなんとか雨は上がり、薄日も差していた。トイレに行くついでにバス乗り場の方へ偵察に行くと、すでにバスは乗客を乗せ始めていた。一番バスは朝4時40分に出ているようだ。以前は6時を過ぎないと出てなかったと思ったが気のせいだろうか。すっかり出遅れてしまい、5時過ぎにバスに乗り、上高地へ着いたのは6時過ぎだった。
 上高地は雨が降っていた。バスセンターの屋根の下では多くの登山者が雨具に着替えている。我々も雨具に身を包み出発準備をした。

小梨平を通過
【小梨平を通過】
   明神館前でひと休み
【明神館前でひと休み 】

 バスセンターから梓川沿いに河童橋の方へ進んだ。雨にもかかわらず周りでは多くの登山者や観光客が歩いている。河童橋で写真を撮り、そのまま小梨平のキャンプ場を通り抜けた。キャンプ場は固定テントがいくつも建ち並び、キャンプシーズンに備えていた。
 横尾に続く遊歩道を三人で歩くが、後ろから来る登山者から次々に追い抜かれる。皆ずいぶん急いでいる。1時間足らずで明神館の前に到着した。小屋の前にはいくつもベンチがあるのでそこで休憩した。

徳本峠に向かいます
【徳本峠に向かいます】
   沢を何度も渡渉
【沢を何度も渡渉】

 明神館前を少し歩くと徳本峠への分岐がある。徳本峠に続く道は樹林帯の一本道で幅2mほど有り、綺麗に整備されているようだ。こちらの道はほとんど人が歩いていない。しばらく平坦な道が続くが徐々に勾配が出てくる。細い沢を何度も徒渉するが、峠に近い沢は水場になるのだろうか。

この時期花は少ない
【この時期花は少ない】
   テン場は満員
【テン場は満員】


 道にはほとんど道標が無かったが、徳本峠まで0.8kmでようやく現れる。もう一息である。今回は荷物を15kg以上担いでいるので残りの距離は気になるところだ。次の道標は峠まで0.2kmのところで、ここは霞沢岳との分岐になっている。霞沢岳までは4.3kmだ。
 小屋のある峠に到着すると、そこがテン場だった。あまり広い土地ではなくテントはひとつだけ張られていた。後から到着した仲間と共に平らな場所を選んでテントを張った。この日はテント場がいっぱいになるらしく、張る場所は小屋の人の指示に従わなければならない。しかし、まだ張る場所は多いので、こちらの希望が通った。
徳本峠から明神岳
【徳本峠から明神岳】
   明神池は300円必要
【明神池は300円必要】

 すでに雨は上がり、夕食の調理はテントの外ででき、展望台(徒歩45秒)からは明神岳も見ることができた。明日の天気を期待して早めに就寝したが、夜明け前から強い風と共に雨が降り出し、明るくなってもやむ気配はなかった。ニュースでは名古屋地方の大雨の警戒を報道していた。もはやこの日の好天は期待できず、眺望が取り柄の長い稜線を歩く意味もないので下山することを決定した。
 朝食を取り、山頂のご褒美のスイーツも平らげ、雨具に身を包み下山した。上高地が初めてだという仲間のために明神池や散策路を歩いてバスセンターに戻った。
 温泉は竜島温泉せせらぎの湯に入り、食堂で山賊焼定食を頂いた。週末限定の特別メニューだそうだ。上りの中央自動車道は笹子トンネルの手前から渋滞し、都留ICで降りて秋山経由で橋本駅へ解散。

付近の山 明神岳(1998.05.04)、西穂高岳(1998.07.19)

立ち寄り湯情報
 
竜島温泉せせらぎの湯★★★★
場所:長野県松本市竜島3452(TEL:0263-94-1126)
泉質:アルカリ性単純温泉(40.7度、ph9.1)
料金:500円・時間:10:00~22:00
休館:月曜(祝日の場合はその翌日)
食堂:有、露天:有
Camera:CANON PowerShot S100

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