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中国見聞録シリーズ

香港・新セン・マカオ放浪

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MAP200*136
中国の中の外国、高層ビル群に圧倒
日程 2007年07月06日-09日
訪問都市 香港・新セン・マカオ
山域 香港
費用 \87,230
メンバー 単独

コース

7/6 成田−香港−尖沙咀−青逸酒店
7/7 レパルスベイ−粉嶺駅−羅湖駅−新セン−新豪方酒店
7/8 深セン博物館−錦繍中華−蛇口港−マカオ−澳門皇庭海景酒店
7/9 マカオ−香港(九龍)−成田

 今回の中国の旅は、香港・新セン・マカオの三都市。三カ国といいたいところだが、厳密に言えば中国であることに間違いはない。しかし、いずれの地域に移動するにもその都度出入国手続きをしなければならないので、実質的には三カ国である。一般的な中国人は香港へ行くには事前にビザが必要となり、それも滅多に発行されるものではないらしい。我々外国人は中国同様ビザなしで自由に行き来することができる。
 三都市を短期間に効率よく回るにはツアーに参加するのが手っ取り早い。料金も国内旅行とさほど違いはない。たまたまクラブツーリズムの格安案内のハガキが来たので、三都市三泊四日のツアーを申し込んだ。

【一日目】
 香港までは5時間のフライト。狭い座席に押し込められての楽しみは、機内食と外の風景(座席は窓際を確保していた)、そして座席テレビの映画鑑賞である。中国の航空機だと座席テレビは無いので、多少料金は高くなる日本の航空機の選択理由となる。座席に着くと早速映画のチェック。「東京タワー」「300スリーハンドレッド」「憑神」「美女はつらいよ」「The Last Mimzy」といった映画が並んでいた。迷わず現在上映中のスリーハンドレットを見ることにした。
 しかしすぐに映画を見ることはできない。機体が飛び立ち、ベルトのサインが消える頃ようやく見ることができるのである。しかしどういう訳か、待っている間も再生は進んでいたようで、冒頭部分がカットされて映画が始まった。
 映画を見ながら機内サービスのエビスビールを二本飲む。そして機内食は、赤鶏の赤ワインソース、スモークサーモン、鶏つくね照焼き、ポテトサラダ、野菜サラダ、オニオンドレッシング、豆腐のブラマンジェ、コーヒーを平らげる。ふと窓の外を見ると、小さな島がいくつも見えた。海岸線に空港がある奄美大島、久米島、石垣島。波照間島等。島のまわりはきれいなグリーン色である。珊瑚礁だろうか。そして台湾南部を通過する。映画は2本目に突入。韓国映画の「美女はつらいよ」を見るが、中途で香港空港に到着してしまった。
 入国手続きはいつもの中国用のEntryカードではない。香港用の入国カードは、複写式の2枚目が出国用の用紙になっていて、中国よりも合理的だ。このような制度の違いがまさに一国二制度なのだろう。香港が中国に返還されたとき、99年間は現在の制度を維持することが約束されているというので、生きているうちは制度の統合を見ることはできない。
 空港到着ロビーに出ると現地旅行社が待っている。名前を確認し全員が揃うのを待つ。今回のコースは120人もの参加者がいるという。今乗ってきた航空機の乗客の半分近くが同じツアー客だったことになる。さすがに激安ツアーだけに薄利多売だ。参加者は4台のバスに便乗し、それぞれのバスの乗客が四日間行動をともにすることになる。我々のバスは35名になった。
posi 144*96 posi 144*96 posi 144*96
 【機内食】
 【奄美大島】
 【石垣島】
〜メニュー〜
若鶏の赤ワインソース
スモークサーモン
鶏つくね照焼き
ポテトサラダ/フレッシュサラダ
オニオンドレッシング
豆乳のブラマンジェ
ロール&バター
ヱビスビールx2/コーヒー
posi 144*96 posi 144*96
 
 【波照間島】
 【香港国際空港】

 その35名が空港ロビーに揃わず2名足りないという。30分ほど到着ロビーで待って集まらず、とりあえずバスに移動することになった。他の3台のバスはとっくに観光へ向かっている。不幸な我々のバスはさらに1時間ほど待つと、ようやく1人が現れた(遅刻理由は不明)。しかしまだ1人行方不明である。この1人は置いていくことにし(現地旅行社は警察に連絡し、担当者が1人空港で待つことになったようだ)、バスは出発した。この1人は婆さんで、後に合流するのだが、どうも痴呆気味でその後数々の問題を引き起こすことになる。

photo 192*128 【黄大仙廟】

 薔色園黄大仙廟

 バスは高速道路を走り、九龍へ向かった。最初の観光地は、黄大仙廟という道教のお寺。駐車場でバスを降りるとまわりは高層マンション群が取り囲んでいて圧倒される。香港には一戸建てがほとんど無く、住居はすべてマンションだという。しかも20階以下は建築規制で建てられないらしい。古い20階建て以下のマンションはエレベーターがついていないと言うから驚きである。
 黄大仙崇拝はもともと広東省で起こったものが香港に移ってきたもので、薔色園という慈善団体が運営している。赤松黄仙祠と額のある本殿の前では、信心深い地元の人たちが、作法に則り拝礼している。無宗教の日本人には自国の寺社を訪れてもほとんど観光気分なので、また二礼二拍手という単純なものなので、大地にひれ伏して厳かに拝礼すると言うことはない。中国人のこのような敬虔な姿は新鮮に映る。  境内の周りには占い師のボックスが並んでいる。ここの占い師は未来を予告する能力があることでも有名だと言うことだ。この時間は閑散期なのか、営業している店は少なく、観光客が通り過ぎても呼び込みをするということもなかった。境内を一巡し駐車場へ戻った。

photo 192*128 【林立するマンション群】

 黄大仙廟の周りはマンションが取り囲んでいる。空き地は駐車場になっているが、いずれ高層マンションが立つのだろう。

 次に向かったのは園圃街。ここで15分ほどの自由時間が与えられたが、たいした見所はない。園圃街は花屋街で、道路脇に数件の花屋が並んでいる。客もほとんどおらず閑散としている。奥に行くと公園があり、入ってみた。そこでは鳥を売っていた。鳥かごに入った了哥(ムクドリの一種)が一羽50元の値がついていた。このあたりは老人たちが集まってきている。自分の鳥かごを持ってきて、鳥の散歩(もちろん鳥はかごの中)でもさせているようだ。公園を通り抜けてバスに戻るとちょうど集合時間だった。
 バスは夕食の場所へ移動した。入ったのは金彩海鮮酒家という北京料理の店で、北京ダックで有名な全聚徳の看板も掲げていた。団体での食事は多くの種類を少しずつ食べることができるので嬉しい。料理自体は目新しいものはなかった。
 バスは香港島へ向かった。道路沿いは日本と同様に看板だらけである。新作映画ハリーポッターの看板もある。ハリーポッターも漢字だと哈利波特となる。
 海底トンネルの手前は渋滞している。しかし、世界一人口が密集している都市の割にはそれほどひどい渋滞ではない。トンネルを抜けると香港島だ。こちらも山を取り囲むように高層ビルが建ち並んでいる。バスはビクトリアピークに向かって坂を上っていく。やがて高層ビルを見下ろすようになり、視界が開ける。バスはビクトリアピークまで到達せずに、中腹の展望台で降ろされた。
 まだ空は明るく夜景とは行かないがヴィクトリア湾沿いの高層ビル群や意外と山の多い新界方面が一望できる。ここでの滞在は10分ほど。

photo 192*128 【ヴィクトリアピークの中腹から】

 展望台には各国の観光客が来ていた。とりわけ韓国人が目立った。

 あわただしくバスに戻り、次は九龍への渡船場へ。湾仔から尖沙咀へ渡るフェリーである。左側に座った方が夜景がきれいだというので、入船とともに左側の席を陣取った...つもりだったが、船が出航するとそれは右側だった。港に着いたときにバックして着岸したようで、左右を勘違いした。おかげで右側はたいした夜景を見ることができなかった。どうせ船の上では揺れてぶれるので写真は撮れないと、負け惜しみの言い訳であきらめる。
 尖沙咀の星光大道(Avenue of Stars)からはシンフォニーオブライツ(幻彩詠香江)を見学するため20分ほど時間が与えられる。毎晩20時から15分間行われている光や花火の演出で、ヴィクトリア湾沿いのビル群が参加している。時間になると、ビルの上からは花火が打ちあがり。サーチライトの光線が夜空を照らす。余裕があればしっかりと場所を陣取って、三脚で写真を撮りたいところだが、なにせあわただしいツアーである。ISOを1600にして手持ちで撮る。

photo 192*128 【シンフォニーオブライツ】

 スターフェリーを下りるとそこは星光大道(Avenue of Stars)。絶妙なタイミングでシンフォニーオブライツが始まった。

 シンフォニーオブライツを見終わった集合場所の目の前には大きな時計台があった。そのときは何の気なしに見ていたが、帰ってから調べると、前九廣鉄路鐘楼(Former Kowloon-Canton Railway Clock Tower)という時計塔で、以前ここにあった九龍駅のシンボルだったらしい。また、海沿いのプロムナードは映画道となっており、香港映画界の監督や俳優の手形が歩道に埋め込まれていたり、ブルース・リーの銅像があったりするようだ。今回はそれらを見る余裕が全くなかった。次回の課題である。

 次は、オプションの2階建てオープンバス観光。昼間バスの中で募集があり、料金は4000円。かなり高額だが滅多にないチャンスなので参加することにしていた。早くホテルに戻ってもホテルの周りには何もないことは日本で確認している。ホテルの周りを探検することも楽しみの一つでもあるが、それができないということもオプション参加の後押しとなった。
 どこか場所の分からない夜市(女人街?)で自由時間が与えられ、ぶらぶらとする。冷房の効いたバスから出るとすぐに汗が吹き出る。夜市は衣料品が多くほとんど関心がない。狭い露店通りを往復し、喉が渇いたのでコンビニでコーラ(7.2$)を買って飲んだ。

photo 192*128 【夜市(女人街)】

 夜市からはオプションとなる。

 二階建てオープンバスに乗り込み、街中をドライブする。案内は旅行社の人ではなく、香港観光協会(?)の人だそうだ。バスの二階からの眺めはいい。頭上すぐのところに看板があり、ぶつかりそうだが、高さ制限が決められているのでぶつかることはないという。しかし何かの拍子にジャンプすると間違いなく看板に激突する。
 繁華街を走るバスからは商店街しか見えないが、男人街というところを走り、公園にたくさんの露店が出ているのも見える。そして最後に海岸線の高架で路駐をして、湾仔のビル群の夜景を鑑賞する。この日は天気が良く夜景もよく見えたのだが、前回は大雨の中を雨合羽を着て見えない夜景を見たそうだ。
 観光バスに乗り換え、青衣島のホテルへ。ホテルは青逸酒店(RAMBLER OASIS HOTEL)。日本のガイドブックでその名を確認することはできなかったが、比較的新しく綺麗なホテルである。バスの中で部屋のカードキーを渡され、チェックインすることなく、地下の駐車場からエレベーターに乗り部屋のあるフロアへ直行した。

photo 192*128 【夜景】

 香港島方面の夜景。時間が遅いので照明もまばらだ。

 部屋はシングルでシンプルな内装だった。やたら天井が高く5mほどある。バスルームはシャワーだけで今風のガラス張り。窓からはコンテナ港が目の前に広がり、その奥には香港島が見える。11時を過ぎていたのでビルの明かりはほとんど消えている。シャワーを浴びて寝た。

photo 192*128 【ホテルの窓から】

 香港で泊まったホテルは、青衣島の青逸酒店(RAMBLER OASIS HOTEL)。窓からは巨大なコンビナート港が眼下に見え、その奥には香港島のビル群が見えた。港は24時間活動しているようだが、ビル群の照明はほとんど消えていた。

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Camera:Panasonic DMC-FX9,Canon EOS 10D

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