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富士山-日本百名山 富士山-日本百名山 御来光と御鉢巡り 御来光と御鉢巡り 【富士山頂御鉢巡り】
コース(タイム)
富士スバルライン五合目11:51ー15:33吉田口七合目泊
《山概略》
《七合目へ》 まずは腹ごしらえである。富士急雲上閣のレストランで昼食にする。客であふれかえるレストランだが、何とか席を確保して豚汁定食を頂く。お値段はすでに山の価格である。できれば下界で食べておきたいところだった。 食後は、階段を下りたところでトイレを済ませる。ここまではトイレの利用は無料だ。六合目以降のトイレの利用は200円で、山頂は300円となる。トイレが近い人は懐が痛い。登山中は汗をかくのでトイレに行く必要はなさそうだが、高山病対策のため普段より余計に水分を取る必要がある。 この日は七合目の東洋館まで行けばいいので、時間はたっぷりある。いざ出発!と歩き始めると、協力金と称して1000円徴収される。その際記念品としてキーホルダー状の木札がもらえるが、先月も来ているので二個目である。ザックの後ろで二つの木札をぶら下げながら歩くことになる。 五合目から六合目までは緩やかな登り。先月に下見で訪れたときは、富士吉田やその背後の山々を見渡すことができたが、今回はガスっていて何も見えない。
吉田ルートと合流する六合目からはつづらの登りが始まる。9人は足取りも軽く登っていく。上の方に七合目の小屋群が要塞のように見えている。七合目に到着し、最初の山小屋は花小屋だ。七合目はやたら長く、目標の東洋館はまだ先だ。道は溶岩の岩場が多くなる。登りはじめから3時間40分ほどのゆっくりペースで標高3,000mの東洋館に到着する。 東洋館は2007年に改装しており、富士山の山小屋では比較的綺麗である。館内は無料wifiがあり、寝床の1人分のスペースも比較的広い(らしい。狭いけど)。小屋の夕食はハンバーグ定食で、生ビールも頂くことができた。 翌朝は、まだ暗い午前2時から歩き始める。久しぶりにヘッドライトを点けての行動である。小屋の横から岩場を登っていく。日の出は5:55頃で、八合目の山小屋の前で御来光を拝むことができた。お約束の万歳三唱も行われた。この夏は御来光が見えることが少なく、この日は運が良かったらしい。
御来光を拝んで、再び山頂へ向けて歩き出す。本八合目からは浅間大社境内となる。朝日を浴びて赤くなったつづらの道を進む。見上げると、山頂に向かって列をなして登山者が登っていく。中には自衛隊らしき人たちも登っている 最後の山小屋である八合五尺の御来光館を通過する。標高は3450m。残りの標高差は東京タワー程度の高さだ。高山病の兆候ですでに頭が軽く痛い。高山病対策で水分を取ることが必要だったが、すっかり忘れていた。涼しいので、のどの渇きはほとんどなかった。
山頂が近づくと行列の間隔が狭まってきて、しばし渋滞する。九合目のあたりまで来ると、下山道の方も人の列が詰まって続いているのが見える。何度か鳥居をくぐり、山頂直下の最後の鳥居の前では記念撮影のための列ができている。鳥居の前には阿吽の狛犬が据えられている。 鳥居をくぐって、階段状の坂を登ると吉田口の頂上に到着する。標高は3715mである。山頂には浅間大社奥の宮がある。昨年は富士宮口の山頂にある浅間大社で御朱印を頂いたので、今回はこちらでも御朱印を頂く。お代は1000円と破格で、俗世とは異なる。御朱印は二種類から選ぶことになる。
奥の宮から時計回りに山頂火口壁の御鉢巡りをするのだが、有志を募っていくことにした。しかしながら意外なことに全員が行くという。けっこうバテバテの様子の女性もいたが、さすがメンツの中華人民。行かない訳には行かないのだろう。ともあれ御鉢巡りに出発する。 富士登山者の中でも御鉢巡りまでするのはそれほど多くはない。人混みの商店街を抜けると、人はまばらになる。右手の火口越しに剣ケ峰が見えてくる。
植物のない荒涼とした溶岩石の道を進む。右手にはもろい爆裂火口が口を開いている。ふと左手の斜面を見ると、パラグライダーで飛び立とうとしている人がいた。無事に降りられるのだろうか。さらに、別の場所ではドローンをとばしている人がいたが、警備の人?がすっ飛んできて激しく怒っていた。 富士宮口の山頂を経て、いよいよ剣ケ峰の山頂に取り付く。標高差は数十メートルだが、これがものすごい急勾配で、滑り落ちながら登らなくてはならない。これも時間をかけて全員が踏破。最後は階段を上るのだが、ここがまた撮影渋滞。十数分待ってようやく剣ケ峰の三角点前に到着する。ちなみに富士山頂の三角点は二等三角点(3776m)である。手早く記念撮影を撮って階段を下る。
御鉢巡りの場合、先ほどの急勾配は下る必要はなく、階段を下りて左の方へ進む。火口に沿って登山道がうねうねと続いているのが分かる。稜線を歩くのではなく、その内側を歩くようになっていて、アップダウンが少ないように道ができているようだ。しばらく歩いて振り返ると、剣ケ峰を違った姿で見ることができる。ポタラ宮のような切り立った丘になっているが、そのポタラ宮も標高が3700mの位置にある。
荒涼とした火星の地表のような所を進む。まさに草木一本生えない場所だが、なぜか蝶は舞っている。道なりに進んでいくと、左手には本栖湖だろうか、湖が見える。右手の火口の下には小屋が見え、その隣には黄色いシートで池のように水を蓄えている。何かの作業小屋だろうか。 御鉢を一周し、吉田口の山頂へ戻る。下山口まではもう少し御鉢を回らなければならない。人混みをかき分けていくと、下山道入口がある。ここから一気に下りたいところだが、長いつづらの道が続き、五合目まではまだ相当な時間が必要だ。
下山道では砂塵を巻き上げながら下ることになり、泊まった山小屋でもらったマスクが役に立った。富士登山での装備にマスクというのは聞いたことがないが、これは準備しておきたいものだ。 9人のパーティーの下山は体力差もあり、かなり前後に広がって下る。途中、関節を痛めたり、靴底を剥がしたりといったハプニングもあったが、全員無事に五合目の駐車場に到着。今回外国からの7人は日本で富士山を登るためだけに来ている。天候にも恵まれ、満足できた登山だっただろう。 富士山データ
8合目以上の登山者数 242,029名(2007年開山期) 山頂の平均気温 7月5.1度 8月6.4度(2007年) 山頂の平均風速 7月11m 8月7m(2007年) 山頂の気圧 平地の2/3 登山口の標高 御殿場口:1,388m 須走口:1,960m 吉田口:2,226m 富士宮口:2,382m
Camera:CANON EOS 80D
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