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富士山-日本百名山 富士山-日本百名山 富士宮口から周遊コース 富士宮口から周遊コース 【大口を開ける富士火口】
コース(タイム)富士宮口五合目(07:38)-(08:30)新七合目御来光山荘-(10:48)九合目萬年雪山荘-(11:57)富士宮口頂上-(12:26)富士山(12:57)-御殿場口七合五勺・砂走館-(15:23)宝永山-(16:21)富士宮口五合目
《山概略》
《剣ケ峰へ》 新五合目売店前にはテラスがあり、そこからは南の方角が一望できるが一面雲海となっている。下界は曇りだが、富士の上半分は快晴となっている。テラスの手すりには温度計があり18度を示している。売店の裏手に出て、道を挟んで登山口がある。大きな板に標高2400mと大きく書かれている。山頂までの標高差は1300mあまりだが、この程度の標高差は普段の山登りとそれほど変わらない。違いがあるとすれば空気が薄いと言うことだ。これはかなりの負担となる。 登りはじめるとすぐ右手に五合目公衆トイレがある。富士宮口ルートは道中のトイレが多いことも特徴だ。樹林など身を隠す場所がないので、要所要所にトイレがあるのは心強い。 登山道の足場は溶岩の岩混じりで歩きやすい。御殿場口ルートは砂礫だったのでズルズル滑って歩きにくかった。道はロープで仕切られ幅は3メートルほどある。下山者とすれ違うには少々狭く感じるが、幸いこの時間の下山者はほとんどいない。
黒い山肌に緑が混じる風景の中、黙々と歩き、最初の山小屋である新六合目雲海荘を通過する。そこからの眺めはその名が示す通り一面雲海で、南方の町並みや太平洋がすっぽり覆われている。ここの自販機はペットボトルが200円、山頂にかけてその値段は上がっていくのだろう。 登山道からは山頂あたりが終始見えている。つづらの道が続いているのが分かり、人の行列が続いている。次に見えている山小屋を目標に登っていく。 新七合目の御来光山荘に到着。小屋周辺では多くの人が休んでいる。標高は2780mで、まだ1000mは登らなければならない。東の方には宝永山が見えてくる。綺麗な富士の裾野にあって、そこだけ形が崩れている。
標高3000mの地味な標識を通過する。日本国内には標高3000m以上の山は21しかない。そのほとんどは南北アルプスで、独立峰は富士と御嶽だけだ。3000mを越えると山頂まであとわずかという山が多い中、富士はまだまだ先が長い。 標高3010mの元祖七合目山口山荘を通過。新とか元祖とかで一合増えるのが遠い。続いて八合目池田館に到着。ここには富士山衛生センターがあり、体調不良で治療を受けることも可能なようだ。これより奥宮内地の看板もある。 残り二合、山頂に向けて歩き続ける。下山者の姿も増え、眼下には宝永山の火口も見えてくる。九合目の万年雪山荘に到着。万年雪には気づかなかったが、これだけの標高だとあっても不思議ではない。すでに日本で2番目に高い北岳の標高を超えている。ここの自販機のペットボトル飲料(小)の値段は400円と、地上の三倍を超えている。 残り一合、高山病の気配もなく体調万全で登る。鳥居をくぐり九合五勺あたりで右手に万年雪が見えてくる。上の方に小屋が見えているがまだ山頂ではなさそうだ。つづらを登って石垣の上に立つ九合五勺胸突山荘に到達する。 残り五勺、山頂が近付くにつれ、一合の間隔は狭くなるものだが、富士の最後の五勺は結構距離がある。山頂まで続くつづらを見ながら登っていき、白木の真新しい鳥居をくぐると富士宮口の山頂である。正面に浅間大社奥宮があり、左手に頂上富士館がある。
今回の富士登頂の目的の一つに、山頂の浅間大社の御朱印を頂くと言うことがあった。さっそく奥宮で参拝し、3種類ある御朱印の中から一つを選択してそれを入手した。残り2種類はあと2回来たときに入手することにする。ここの禰宜(ねぎ)さんは、いかにもアルバイトの若者で事務的であった。 浅間大社奥宮までで、富士山登頂ということでも良いのだが、今回は余裕があるので剣ケ峰まで登ることにする。奥宮の前を向かって左の方へ行くと、小高い剣ケ峰が見えてくる。以前来たときは白いドームがあったが、現在そのドームは富士吉田の道の駅に降ろされている。 剣ケ峰までは急坂で足下が滑りやすく登りにくい。足をズルズルと滑らせながら登りきり、日本最高峰富士山剣ケ峰(3776m・二等三角点)に到達する。
剣ケ峰でしばらく休憩。後ろに立っている建物は、富士山特別地域気象観測所と書いてある。レーダーを降ろしてもまだ観測所として機能しているようだ。以前は展望台のような所があったが現在それはなく、人が休める範囲が狭くなったように感じる。奥の方には以前はなかった電子基準点が設置されている。基準点の高さは3777.5mで、当然日本一高い標高となる。2番目に高い電子基準点は、立山で2432.6mとなる。 剣ケ峰からは山頂火口の様子が良く分かる。下まで歩いて降りられるようだが、日帰り山行ではそこまで時間の余裕がない(御鉢巡りも同様である)。
下山は宝永山に立ち寄るため、御殿場口ルートを降りていく。こちらのコースは人が少なくて良いのだが、この日は極端に少なかった。富士宮ルートと対照的である。マイペースで歩くことができる。その人の少なさの影響か、山小屋も少ない。山頂から最初の山小屋は七合九勺の赤岩八合館である。その次が七合五勺の砂走館。 六合目あたりの大砂走入口から分岐の右手に進むと宝永山である。すでにその姿が見えている。宝永山までは登りらしい登りは全くないので、下山感覚で立ち寄りことができる。途中、右手の富士山頂方面を見上げると怪獣の背びれのような柱状節理が幾筋も続いている。写真を一枚撮ると神々しくガスの中に隠れてしまい、再び見ることはできなかった。
宝永山山頂(2693m)に到着。誰もいない。回りはガスに覆われ何も見えない。山頂にタッチして早々に下山する。来た道を少し戻り、左手に山肌を降りていく道(地図にはない)があるので、そこを降りていく。砂礫の道は登りと違って下りやすい。駆け下りても膝への負担が少なくて済む。 宝永山の第一火口へ降りる。300年ほど前に噴火したばかりだが、火口には休憩用のベンチがある。ここは速やかに通過したい場所である。富士宮口ルートの方へトラバースし、宝永山荘の横に出る。そこからは富士宮口の新五合目まではすぐである。バス乗り場まで行くと、タイミング良くシャトルバスが待っていたので、それに乗り込み、スムーズに水ヶ塚の駐車場へ移動することができた。 富士山データ
8合目以上の登山者数 242,029名(2007年開山期) 山頂の平均気温 7月5.1度 8月6.4度(2007年) 山頂の平均風速 7月11m 8月7m(2007年) 山頂の気圧 平地の2/3 登山口の標高 御殿場口:1,388m 須走口:1,960m 吉田口:2,226m 富士宮口:2,382m Camera:CANON EOS M3
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