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天塩岳-日本二百名山

天塩岳-日本二百名山

新道コースを孤独にピストン

新道コースを孤独にピストン

【避難小屋と天塩岳】

避難小屋と天塩岳

山行情報
日程 2016年8月16日(火)
山名(山域) 天塩岳(北海道
入/下山地 天塩岳ヒュッテ
メンバー 単独行
行動時間 6時間7分
歩行
距離
登り
下り
歩数
15.0km 1185m 1185m 29,660歩
天塩岳マップ

コース(タイム)

天塩岳ヒュッテ(04:47)-(05:55)連絡路分岐-(07:20)避難小屋-(07:59)天塩岳(08:18)-(09:45)連絡路分岐-(10:54)天塩岳ヒュッテ

 《山概略》
 天塩岳は北海道北見山地の最高峰で、標高は1557.6m。天塩川の源流の山で、日本二百名山に選定されている。登山口は士別市の天塩岳ヒュッテ(無人)となる。天塩岳と前天塩岳を周遊するコースが一般的だが、平成28年夏時点で登山道の通行止めがあり、新道コースのみ通ることができる。(士別市の天塩岳情報

 《アプローチ編》
 前日に夕張岳を登っており、下山後に天塩岳ヒュッテへ向かった。途中最後のセブンイレブンで買い出しを行い、長い林道を走って天塩岳ヒュッテ前の広い駐車場に到着。天塩岳ヒュッテは立派な建物だったが、無人小屋であった。入り口には登山道の通行止め情報があり、やはり新道コースしか通れないようだ。ヒュッテの前には比較的綺麗なトイレや炊事場があり、キャンプ場としても利用できるようだ。その日は車中泊をしたが、朝まで他に誰も来ることはなかった。


天塩岳ヒュッテの駐車場
【天塩岳ヒュッテの駐車場】
   林道を戻る
【林道を戻る】


 《天塩岳へ》
 8月中旬ではあるが、天塩岳ヒュッテ前での車中泊はそれほど暑くはなかった。夜中は雨が降っていたようで、もし朝まで続いていたら山へは行かずに撤退するつもりだったが、明るくなる頃には雨は上がっていた。天気予報でも午前中は雨は降らないことになっていた。
 駐車場に他の登山者が来ることはなく、何となく不安になりながら出発した。不安のタネはクマであり、ザックにベルを付けることを忘れない。昨日車で来た林道を戻る。途中、天塩川に架かる馬背橋を渡り、1kmほど歩くと左手に新道登山口がある。登山口には登山コース図があり、今日のルートを確認する。本来歩きたかった周遊コースが乗っているが、ここでは通行止めの表示はなかった。
 登山口から山の中へ入っていく。うっそうとした樹林帯で。緩やかな道に細い道が続いている。その緩やかな道はつかの間で、すぐに急坂となる。背丈ほどもある植物に挟まれて、眺望のない単調な道がしばらく続く。

新道コースはいきなり急登
【新道コースはいきなり急登】
   遠くに見えるピークは天塩岳?
【遠くに見えるピークは天塩岳?】

 朝露に濡れ、汗でもびっしょりになる頃に、旧道連絡路との分岐に到着する。旧道側にはピンクのロープが張られて人を通さないようになっている。つかの間のチェックポイントだったが、まだ急登は続く。ようやく左の方の展望が開け、天塩岳と思われる山が見えてくる。やけに遠いのだが、あそこまで行くのだろうかと不安になるが、歩いて行くと案外遠くまで進むことは分かっている。
 かなり高度を稼いだようで、急登が終わると空には青空が見えだし、夏の終わりの花々も見る余裕が出てくる。遠くの山並みも見えてくるが、どこの山だろうか。南の方には大雪山系が見えるはずだ。


樹林帯を抜けて円山へ向かう
【樹林帯を抜けて円山へ向かう】
   ケルンと好展望
【ケルンと好展望】

 目の前に円山の斜面が見え、登山道がジグザグに続いているのが見える。ハイマツの中を縫うようにして斜面を登る。いくつかケルンを通過し、左に天塩岳の姿が見えてくると、まもなく円山の山頂(1433m)に到着する。円山からは天塩岳山頂に向かって登山道が延びているのが分かる。そして、下ったところに三角屋根の避難小屋があるのが見える。

天塩岳はまだ遠い
【天塩岳はまだ遠い】
   振り返ると来た道が見える
【振り返ると来た道が見える】

 円山からは緩やかな下りで、ハイマツの中の眺めの良い道が続く。下りきったところに避難小屋があるが、思ったより小さな小屋だった。豪雪地帯らしく、屋根は鋭角的な三角形だ。小屋の後ろにはトイレ棟もあるようだ。避難小屋は一応、西天塩岳ヒュッテと名が付いているが、名前だけで期待して行くとがっかりであろう。小屋の背後には西天塩岳がある。
 小屋を過ぎると登り返しだが、それほどきつくはない。振り返ると歩いてきた道が見える。そして、遠くに残雪のある山並みが見える。まさに大雪山系だろう。標高2000m程度でも良く雪が残っているものだ。

山頂直下はガレ場
【山頂直下はガレ場】
   天塩岳登頂
【天塩岳登頂】

 ガレ場のハイマツ帯を登っていくと天塩岳の山頂(1557.6m)に到着する。山頂からは360度の展望で、隣の前手塩岳や緑の山々に囲まれている。湖が見え、町並みも見えるが旭川だろうか。山頂ではiPhone の電波(SB)が入り、ネットを使うことができた。天塩岳ヒュッテの駐車場でさえ使えなかったのに、山頂だけは使えるようだ。さっそくFBに投稿する。

山頂からは360度の絶景
【山頂からは360度の絶景】
   天塩岳を後にします
【天塩岳を後にします】



この日青空は午前だけ
【この日青空は午前だけ】
   急坂を下って林道へ
【急坂を下って林道へ】

 山頂には誰もおらず独占状態で眺望を楽しみ、パノラマ写真を撮る。20分ほど滞在してから来た道を下山した。稜線では青空が広がり、清々しい気分で歩くことができた。駐車場に戻ると、間もなく一人の登山者が降りてきた。どこに行ったか聞くと、当たり前だが天塩岳だった。人とは誰とも会わなかったはずだが不思議に思ったが、通行止めの道を歩いて周遊したそうだ。それでも見かけることがなかったのは不思議だが、この日に天塩岳を登ったのは2人だけということになる。
 この日は帯広のビジネスホテルに泊まることになっていた(洗濯のため)。車を走らせていると、予報通り雨が降ってきた。しかも土砂降りで、明日には台風も来るようだ。台風は北海道へ来るときも来ていて、2つ立て続けにやってきている。運良くその間隙を縫って夕張岳と天塩岳を登ることができたが、今回の北海道の山はこれで終了となる。計画では石狩岳も入っていたが、次の機会に再挑戦となる。

付近の山 大雪山(1997.8.7)、トムラウシ山(2000.8.6)

宿泊情報
 
ホテルルートイン帯広駅前★★
場所:北海道帯広市西三条南11丁目8番地(TEL:0155-28-7200)
泉質:天然モール温泉
Camera:CANON EOS 80D

NOYAMA
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