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宇連山−愛知県の山 宇連山−愛知県の山 奥三河の沢は水不足 奥三河の沢は水不足 【水量の少ないナメの廊下】
コース(タイム)鳳来湖(6:42)−清水沢−(11:37)宇連山(12:03)−(14:24)森トピア愛知(15:30)=宇連橋(15:57)=(24:17)横浜
《山概略》
《アプローチ編》 豊川の本宮山ウォーキングセンターの駐車場で朝を迎えた。県内在住の勝野さん、Chifuさんが合流し、車2台で下山口となる森トピア愛知へ向かった。朝5時半という早い時間なので、市内の道路はスムーズに走ることができた。 森トピア愛知の駐車場に車を置き、もう一台の車で鳳来湖へ向かう。国道151号に出て川合で左折し、鳳来湖の外周道路を走る。ずいぶん長い距離を走っているような気がする。途中、宇連ダム広報施設の公衆トイレに立ち寄る。施設はまだ閉まっているが、トイレは24時間開放されているらしい。 宇連川が鳳来湖に注ぐあたりの宇連橋の先に若干の駐車スペースがあり、そこが入山口になる。しかし、登山道はないので沢づたいに登ることになる。 《宇連山へ》 はじめは清水沢に沿った荒れた林道を歩く。頃合いを見計らって沢に降りるのだが、タイミングを逸したようで、多少苦労しながら沢に入る。沢はナメ床で、7mほどの幅で広く流れている。しかし、水量は少なくざぶざぶではなくぴちゃぴちゃ音をたてて歩くことになる。ちょっとした滝を写真に撮っても、水があるのか無いのか分からない状態である。二ヶ所ほど急な岩肌の上りがあるが、小さくステップが切ってあり、簡単に登ることができる。ここも、もっと水量があれば立派な滝であっただろうに。
深い釜のあるスラブは、釜を左から回って、右の方に登っていく。滝の水の流れは少ないが、滝の上部は岩が浸食してV字型になっている。 【大きな釜のある二条の滝】 二条の滝は8mほどの高さがある。滑り落ちても釜が深いのでケガはしないだろう。 沢の周辺はサンショウの木が多く、実の付いた枝はその香りを発散している。枝にはトゲがあるので腕に引っかからないように気をつけて歩かなければならない。この辺りではイワタバコの花もよく見かける。 水のない大滝のようなところの下に出る。滝壺はなく、周囲は落石で埋まっている。もろい岸壁から岩が降ってきたものが溜まっているようだ。この滝は直接越えられそうもない。滝の下で小休止をしてから少し下がって大滝を右に巻いて越えていく。
水流が無くなり、ガレの状態がひどくなり、谷筋もそろそろどん詰まりの様相を見せてくる。少し戻って、左手(南側)の谷筋から尾根にでることになった。かなり急な上りで、岩をよじ登る場面も出てきた。過去に人が通ったことがあるのか疑問だったが、とにかく上へ上へと向かって尾根にでるしかない。GPS上ではすでに尾根を越えていたが、登りは続いた。最後はヤブをかき分け、ようやく尾根にでることができた。尾根と言っても登山道ではなく、作業道で、かすかに人が歩いた跡がある程度である。
急な尾根を登り切ると、稜線の一般道にでる。そして最後の登りをこなすと、宇連山の山頂(929m)に到着する。 山頂にはあずま屋があり、東海自然歩道の道標もある。しかしこの日歩くコースはほとんど東海自然歩道のコースにはかかっていない。いずれ東海自然歩道を歩いてくることがあるのだろうか。東海自然歩道の走破はだいぶ東の方で途切れている。
山頂に到達するまで誰にも会うことはなかったが、山頂で休んでいると三人の若者が順次登ってきた。一人はサンダルだった。少なくとも三時間ほどかけて登ってきただろうにご苦労なことである。 山頂は樹林帯だが東の方だけ開けた場所があり、眼下に鳳来湖が見え、奥三河の奥深い山並みが見渡せる。山の名前はさっぱり分からないが、カシミールで調べると、先日登った明神山や、南アルプス南部の光岳が見えるようだ。 【山頂からの眺め】 山頂は木陰だったので多少は涼しかったが、森トピア愛知へ下る尾根は灼熱の太陽が照りつけ暑さがつのる。水分の摂取も増え、登りよりも下る方で水が無くなる。途中いくつも分岐があり迷路のようだ。県民の森として縦横無尽にコースが造られているのだろう。コースの選択は先行者に任せて最後尾を歩いた。 下っているコースは奥三河名山八選の推奨コースで、その名は「こんきい!こんきい!宇連山コース」となっている。こんきいとは三河弁で苦しいと言う意味らしい。国体でも使われたコースで、奥三河の中でも健脚コースとして位置づけられている。ヤセ尾根が続き、両脇に鎖があるので容易に落ちないようになっている。
国体尾根コースを下ると、県民の森の遊歩道に出る。沢に沿った標高差のない遊歩道なので、散策している人が多い。遊歩道は不動滝の上に橋を渡してある。橋の上からはちょうど滝の上から見下ろす形になる。滝は大きな池のようなところに落ち、子供達が泳いでいる。南国の入り江のように綺麗なところで気持ちが良さそうだ。まるでパラダイスだ。 車を駐めた森トピア愛知の駐車場まで戻ると、駐車場は満車で多くの家族連れが川で水遊びを楽しんでいる様子だ。この夏は猛暑が続いているので、愛知県民にとっては憩いの場所となっているのだろう。 車にザックを起き、温泉セットを持って森トピア愛知の風呂に向かった。ここは温泉ではないが、下山してすぐに入れるメリットがある。外の喧騒に比べ、風呂の利用者は少なくゆったり入ることができた。ただ、この施設には水飲み場や自販機の類が無く、あまり長湯をしていると脱水状態で死ぬ危険性が高い。いかにもお役所施設という感じで風呂の入場も15時までとなっている。風呂のある建物を出ると自販機があったので、500mlのドリンクを一気飲みした。
宇連橋に駐めている車を回収し、そこで解散となった。横浜まで戻るのも一仕事である。渋滞がなければ4時間もあれば帰れるはずだった。しかし上りの東名高速ははじめ順調だったものの、御殿場を過ぎたあたりでまさかの大渋滞。厚木ICで降りて一般道を走り、自宅へ帰り着いたのは日付が変わった後だった。八月最後の日曜日は高速に乗るものではないことを痛感した。
Camera:Canon IXY 910is,EOS KISS X2,SONY DSC-WX1
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