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大山から日向薬師−丹沢 大山から日向薬師−丹沢 初詣山行、スカイツリーを遠望 初詣山行、スカイツリーを遠望 【大山からの富士と愛鷹山と南アルプス】
コース(タイム)大山ケーブル駅(8:29)−女坂−(10:48)大山−大山北尾根−(12:36)唐沢(13:21)−(13:31)唐沢峠-梅の木尾根−(15:13)日向薬師(16:25)=(17:00)さざんか(19:19)
《山概略》
《大山へ》 バスを降りてさっそく歩き始める。土産物屋が並ぶアーケードの中に入り、9時前にもかかわらず既に開店している土産物を物色しながら階段を上っていく。大山ケーブルの始発は9時からのようで、すでに行列ができている。山の格好でない人はその行列に並び、その他は左手の階段をそのまま進んでいく。 関東三十六不動札所第一番霊場雨降山大山寺と大きくかかれた看板がある。雨降山とは大山の別名のようだ。そういえば大山阿夫利神社の阿夫利と雨降は同じ読みである。 男坂と女坂の分岐にさしかかる。どちらも上で合流するのだが、まわりの登山者は圧倒的に右手の男坂の方に進んでいく。我々は左手の女坂へ進んだ。 ミツマタの並木が続く階段を上り、「女坂に七不思議あり」なる立て札がある。それを順に眺めながら登っていく。 大山寺で軽く参拝し、右手に回り込んで進む。寺の飼い犬だろうか、数匹の犬がいる。檻の中に入った犬は噛みつくので注意、などと張り紙がある。とても寺の犬とは思えない。寺の縁側の犬は大山さんが写真を撮ろうとしても無視している有様。 赤い無明橋を渡り、石段の続く山道を進む。左手の斜面にカンアオイの葉があり、葉の下を覗くと壺の口のような花が咲いていた。
男坂と合流し、トイレを通過すると、寺の境内の雰囲気となり、下社に続く階段がある。ケーブルで登ってきた人もこの階段は上らなければならない。階段を上り振り返ると、相模湾が一望できる。この日は快晴で湿度も低いので眺望は抜群である。 下社の大山名水入口に入り、下社の中にあるご神水を一口飲んで登山再開。片開きの門から山道に入る。 夫婦杉の巨木やモミの巨木を見上げながら階段状になった坂を登っていく。大山もけっこう登り甲斐のある山である。東の方の展望が開けた場所があり、よく見るとスカイツリーが見えている。距離は約60kmである。白い棒のようなものが、都心の高層ビルよりもはるかに高く伸びているのが分かる。そして少し登ると今度は富士山方面の展望が開ける。すっかり雪化粧した富士だ。左側には相耳峰の愛鷹山も控えている。 ヤビツ峠からの道と合流し、大山まで200mの指導標がある。すでに下ってくる人も多い中、最後のひと登りである。二つ目の鳥居をくぐって振り返ると、ちょうど鳥居の中に富士山が入っている。絶景の撮影スポットである。
歩き始めて2時間余りで大山の山頂(1,252m)に到着する。山頂では多くの人が至るところで休憩している。三角点のある場所からは東側の眺めが素晴らしく、スカイツリーより左手には筑波山や日光連山も見える。帰ってからカシバードで確認すると、白根山や男体山、そして那須岳が見えていたようだ。眺望は山頂よりもトイレがある少し低くなっているところからの方が良い。 山頂の北側の方へ移動すると、富士山の眺望が得られる。南アルプスの南部もはっきりと見えている。こちら側は北面の冷たい風が引き上げるので少し寒い。 《唐沢へ》 山頂での眺望を堪能し、北尾根の方へ向かう。電波塔の脇を通り抜けると鹿よけの柵があり、それを越えるための脚立が置いてある。その脚立を乗り越えて北尾根を歩く。左手にはときおり富士が見え、明るく気持ちの良い尾根である。やがて尾根道に沿ってモノレールが並行して続く。 北尾根から右手のネクタイ尾根へ下るのだが、目印は地面に打たれた杭の113番という数字である。しかし以前ははっきり読めた数字も読みにくく、見当を付けて下った尾根は途中で間違いであることに気がついた。ネクタイ尾根より傾斜がきつく、何より入口にあるネクタイを確認していなかった。以前は何本もあったネクタイは完全に撤去されていると思っていたが、あとからネクタイ尾根を下ってきた人に聞いたところ、まだ2本残っていたと言うことだった。
間違った尾根の下りは危険は無さそうなのでそのまま下り続けた。やがて右手に沢が見え、それが石尊沢であるようだった。尾根は沢と合流し、沢沿いに歩くと見覚えのある唐沢の広場に出た。(ちなみにこの間違って下った尾根は、過去に登ったことがあることが、帰宅してから分かった。) 日だまりの唐沢で昼食休憩を取った。今回の昼食は簡単におにぎり2個と薄めた葛湯など。大山さんにぜんざいをごちそうになる。食事を終えた頃、ネクタイ尾根から二人組が下ってきた。
《日向薬師へ》 唐沢から唐沢峠まではつづらの坂を登ってすぐである。峠から唐沢に下りる道はなぜか進入禁止となっている。二人組は峠のあずま屋で休憩するようだが、我々は先に進んだ。唐沢峠からは大山方面へ進む。大山まで1.8kmの指導標が立つ場所が梅の木尾根の入口である。梅の木尾根は一般ルートではないらしく、ロープが張られている。 梅の木尾根は途中一ヶ所だけ二俣を左に行くところがあるが、そこさえ間違わなければ問題はない。斜面を下ると、大沢分岐の指導標がある。そこを鐘ヶ岳方面ではなく、右斜め後方の道を進む。明瞭な道を道なりに歩き、やがて日向薬師まで1.7kmの指導標が現れる。
日向山手前の峠に降り、正面の登りを進むと日向山だが、今回は日向薬師のご開帳に間に合うために、右手の日向薬師へ直行する。下り道は関東ふれあいの道で、程なく日向薬師の駐車場に降り立つ。まだ初詣の余韻だろうか、駐車場には多くの車が止まっている。日向薬師の宝物殿に入り、一年に五日間開かれるご本尊の薬師如来を拝見する。ご本尊だけでなく、十二神将など多くの仏像が安置され見事だった。宝物では住職による説法が行われていて、落ち着いて仏像を拝観できなかったのが少し残念。 日向薬師はかながわの景勝50選にも選ばれ、自然観環境の中にあるので雰囲気が良い。薬師堂の萱葺きはかなり老朽化しているのが分かるが、今年は350年ぶりに7年かけて大修理が行われるということだ。まだ修理は始まっていないので、薬師堂を見られるのも今のうちである。 表参道を下り、日向薬師のバス停に到着するとちょうどバスが来たところだった。伊勢原駅までバスに乗り、電車を乗り継ぎ、東海大学前駅から徒歩10分の、立ち寄り湯のさざんかへ向かった。丹沢山行ではすっかり定番となった。
Camera:SONY DSC-WX1
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