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十二ヶ岳・節刀ヶ岳−山梨百名山

十二ヶ岳・節刀ヶ岳−山梨百名山

初っぱな急坂で早くもバテバテ

初っぱな急坂で早くもバテバテ

【富士と西湖】

富士と西湖

山行情報
日程 2010年10月16日(土)
山名(山域) 十二ヶ岳・節刀ヶ岳(富士五湖
入/下山地 いやしの里
メンバー 単独行
行動時間 -時間--分
歩行
距離
登り
下り
歩数
12.4km 1,296m 1,296m 26,488歩
280x158

コース(タイム)

いやしの里(7:35)−登山口−十二ヶ岳−節刀ヶ岳−いやしの里

 《山概略》
 富士山ができたのは数十万年前と言われている。それよりはるか昔、日本列島が海の底だった頃から御坂山塊は存在していたそうだ。一千万年前の地殻変動でこの山塊は水面から現れる。麓の富士五湖ができたのはさらに時代が進んでからで、今から1100年前のことである。御坂山塊は東から御坂山、黒岳、破風山、節刀ヶ岳、鬼ヶ岳、王岳と続く。十二ヶ岳は節刀ヶ岳から南の枝尾根に位置する。

 《アプローチ編》
 東名御殿場ICから箱根裏街道を経て東富士五湖道路を走る。今まで使ったこともない道だが無料実験区間となっているので気兼ねなく使うことができる。富士吉田ICで降り、西湖の方へ向かう。目指す駐車場は西湖西にあるいやしの里の駐車場である。西湖畔にも駐車場はあるのでいやしの里の駐車場にこだわることはなかったのだが、王岳の下山口に近いのでそこに決めていた。迷うことなくたどり着いたいやしの里駐車場は他に駐まっている車はなく、自分の車だけがぽつんと駐められることになった。駐車場の前の露店はすでに準備ができていたが、人の気配はなかった。


いやしの里駐車場
【いやしの里駐車場】
   車道を歩く
【車道を歩く】

 《十二ヶ岳へ》
 駐車場から西湖の方へ向かい湖畔の車道を30分ほど歩く。道に歩道はないので路側帯を歩くと車がすれすれに通過していく。他に歩いている人はなく、ジョギングをしている生徒達とすれ違う。西湖越しに富士山の姿が常に見えている。車道歩きは30分ほどで、レークホテル西湖の前の橋を渡って左折する。十二ヶ岳登山口の看板があるのでわかりやすい。川に沿って歩いて行くと、右手に登山口がある。


十二ヶ岳登山口へ
【十二ヶ岳登山口へ】
   植林越えるとブナ林に
【植林越えるとブナ林に】

 雑木林の中へ入りしばらく進むと十二ヶ岳登山道と通学路の分岐がある。通学路?なぜこんな山の中に、と思ったが帰って調べてみる答えが分かった。西湖が氾濫すると湖畔の道が通れなくなるので、山の中腹に道を確保しているのだという。今はもう通う学校自体がないだろうし、湖が氾濫してまで学校に行くような奇特な生徒はいないだろう。
 眺望のない雑木林は意外と急坂で、いつものペースで歩いていると息が切れてくる。文化洞トンネル方面の分岐を通過し、やたら目に付くトリカブトの花々を見やりながら進んでいく。植林地帯を通過するとブナの森になり雰囲気が明るくなる。坂はいよいよきつくなり、設置されたトラロープを伝いながら登るようになる。
 岩場のテラスで小休止する。振り返ると目の前に富士山、そしてその富士を写した西湖の湖面が見える。富士はちょうど真北から見ることになり、すそ野が左右に長く長く延びている。
 最後の急坂を登り切ると十二ヶ岳の山頂(1683m)に出る。山頂はあまり広くなく、祠が二つある。眺望も富士山の方だけが開けている。先客が一名だけ腰掛けて休んでいた。彼も縦走したようで、節刀ヶ岳で再び見かけることになる。


十二ヶ岳からの富士
【十二ヶ岳からの富士】
   十二ヶ岳の下りの岩場
【十二ヶ岳の下りの岩場】

 《節刀ヶ岳へ》
 十二ヶ岳山頂から節刀ヶ岳に向かう道は分かりにくく、山頂の裏手の細い道を進む。ヤセ尾根の岩の上からは鬼ヶ岳や竜ヶ岳が見えている。そして崖っぷちに出ると、そこをハシゴや鎖を使っての下りとなる。この日最大のスリリングな場所である。すぐに鞍部で登り返すと、あとは緩やかな尾根歩きとなり、やがて金山の山頂に出る。ここから右手の節刀ヶ岳までがピストンとなる区間である。
 節刀ヶ岳までのコースタイム15分はすぐのようだが、歩いていると長く感じる。大石峠への分岐を通過し、赤く色づいた低木帯を進むと節刀ヶ岳山頂(1736.4m)に到着する。標高で言えば丹沢の最高峰を超える高さである。山頂からの眺めは良いが、雲が多く遠くまでは望めない。河口湖に向かって御坂山塊が伸びているのが分かる。

節刀ヶ岳山頂
【節刀ヶ岳山頂】
   河口湖に延びる御坂山塊
【河口湖に延びる御坂山塊】

 《鬼ヶ岳へ》
 ひとりで山に来たときはあまり休憩などせず、さっさと先へ進んでしまう。節刀ヶ岳山頂でも数枚の写真を撮って水分を補給すると次の目的地へと向かった。来た道を下ると目の前に富士山が見えてなかなか絶景である。先ほどの金山を通過し、稜線を西へと向かった。
 鬼ヶ岳(1738m)の山頂には、巨大なおむすびのような岩がある。富士山の噴火で飛んできた岩だろうか。その岩の前で休憩した。

鬼ヶ岳山頂 【鬼ヶ岳山頂】

 おむすび岩のすぐ横には地図が表示されていたのだが...

 《いつの間にか下山へ》
 鬼ヶ岳から王岳へ縦走するつもりで、道なりに歩き続けた。岩場の下りにはハシゴがあり、なかなか険しい道が続く。やけに下りが長いなぁと思いつつ、ふと道ばたの道標を見ると王岳の縦走路ではなく下山道を歩いていることに気がついた。すでに15分ほど下っており、これを登り返すのはなかなか難儀である。幸いこの下山道は車を駐めたところに降りることになっている。そのまま下ることにした。今回は王岳まで縦走して一日で山梨百名山を三つ制覇する予定だったが、そんな甘くはなかったようだ。王岳はまた出直すことになった。
 根場民宿村に下る道はブナの原生林で、緑に囲まれた明るい森の中を歩く。下の方は松や檜の植林で、間伐作業が行われていた。東入川砂防堰堤の横を通過し、平地に降りる。道なりに進むと、草原のキャンプ場があり、徐々に道を歩く人が増えてくると、その先にいやしの里の駐車場が見えてくる。観光地のため車がびっしりと止まっていた。

《登山道の花》
アカツメクサ ヤクシソウ ■■
 【1.アカツメクサ】
 【2.ヤクシソウ】
 【3.テンナンショウ】
トリカブト リュウノウギク オヤマボクチ
 【4.トリカブト】
 【5.リュウノウギク】
 【6.オヤマボクチ】
キノコ リンドウ アキチョウジ
 【7.キノコ】
 【8.リンドウ】
 【9.アキチョウジ】

 西湖の近くに温泉がないこともないが、ちょっと足を伸ばして市川三郷町のつむぎの湯へ向かった。実際は向かったと言うより、偶然見つけたのだが。ところがこの温泉は、温泉ではなくこの日に限って地下水の沸かし湯だった。その代わり、料金は400円のところ200円と良心的な計らいであった。駐車場の奥には大きな櫓が建ち、まさに温泉復旧に向けて作業が行われていた。事情は温泉のホームページに詳しく載っている。湯は地下水といえども大きな湯船で気持ちよくリラックスすることができた。
 帰りは中央自動車道で相模湖ICまで行き(珍しく渋滞はなかった)、常に渋滞の16号で自宅を目指した。

付近の山 黒岳(2008.06.14)、足和田山(2000.04.23)、三ツ峠(2002.06.01)、富士山(2008.06.28)

立ち寄り湯情報
市川三郷町町営温泉 つむぎの湯★★★
場所:山梨県西八代郡市川三郷町鴨狩津向640(TEL:0556-20-2651)
泉質:Na,Ca−塩化物温泉(PH9.73、泉温33.5℃)
料金:400円・休館:水曜日(祝日の場合翌日),1月1日
時間:10:00〜20:00
その他:食堂(昼のみ)
Camera:SONY DSC-WX1

NOYAMA
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