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北横岳-八ヶ岳 北横岳-八ヶ岳 八ヶ岳、白銀世界の好展望 八ヶ岳、白銀世界の好展望 【坪庭から中央アルプスと御嶽山の眺望】
コース(タイム)駐車場(9:09)-山頂駅(9:30)-(10:44)北横岳ヒュッテ-(11:06)北横岳-(12:38)三ッ岳-(14:11)縞枯山荘-(15:39)山ろく駅
《山概略》
《北横岳へ》 ロープウエイ客は9割がスキーやボーダーで1割程度が観光客と登山者だった。乗車券売り場の掲示板には山頂の気温は-14℃、風速は6mと表示されていた。ゴンドラへの乗車が始まると座席のないボックスに立ったまま押し込まれ、すぐに動き始めた。混み合ったゴンドラ内では周りの景色を楽しむ余裕もなく、7分ほどで山頂駅に到着した。移動したのは標高差466m、長さ2147mだった。
ロープウエイの山頂駅を出ると、一面の雪景色である。目の前の雪原は坪庭といい、標高は2237m。気温は氷点下だが風がないため寒さは感じない。登山靴にアイゼンを付けて出発した。この日はワカンも準備していたが、使うことはなかった。 一面雪原ではあるものの、杭にロープを渡して道となっているので迷うことなく進むことができる。雪も締まっていて歩きやすい。アイゼンも要らないくらいだ。道に沿って徐々に登りながら進むと、すぐに眺望が開ける。ロープウエイ駅の背後には中央アルプスと御嶽山がよく見える。山頂部分は白くなっているが、山全体が白いと言うことはないようだ。やはり雪は少ないのだろう。
北横岳山頂まで60分の指導標を通り過ぎ、トレースに沿って歩く。やがて樹林帯にはいるが、雪をかぶった木々がとても綺麗だ。晴れていて光が反射するので雪の白が余計に綺麗に見える。樹林が途切れると、南アルプスの山なみも見えてきた。
急な登りもなく景色を楽しみながら登っていくと、正面に北横岳ヒュッテの建物が見えてくる。早々に下山する登山者とすれ違うこともあったが、ここに泊まっていたのだろうか。写真を撮るためだけに来ている人もロープウエイと山小屋を利用すると簡単に来ることができるものだ。小屋の前にはビールケースを返したものがイス代わりに置いてあったので、そこで少し休憩した。
北横岳ヒュッテから最後の登りが続くが、10分ほど歩くと三角点のある北横岳山頂(2472.5m)に到着する。周りは見渡す限りの展望が広がる。この山頂では奥からぞろぞろと団体が現れ、あっという間に山頂を占拠されてしまった。我々は隣のピークへ待避した。 隣の山頂の方が標高は高く、2480mある。ここであらためて周りの風景を見回した。目の前には蓼科山が見え、その奥には北アルプスが横に広く広がっている。赤岳や浅間山、両神山など、名山がずらりと連なっている。
山頂はさすがに風が強く、その影響はカメラの電池に現れた。寒さのためあっという間に電池切れでカメラが使い物にならなくなった。カメラは懐に入れておくべきだった。続きは携帯のカメラで撮ることにしたが、デジカメはしばらく懐で暖めれば電池は復活するだろう。 下山は来た道を下り、途中の分岐から三ッ岳の方を回って戻ることになった。せっかくの雪山なので、長く歩きたいという仲間の要望だった。再び北横岳ヒュッテの前で腰掛け、昼食休憩とした。
《三ッ岳へ》 三ッ岳分岐には、三ッ岳は岩場で危険のため軽装では入らないでくださいと掲示がある。このあたりは観光客も来るので、登山者には当たり前の山でも、観光客には注意が必要なのだろう。三ッ岳方面の道はしっかりと踏み固められた雪の道ができている。 雪道を歩いて行くと正面にごつごつとした岩の山が見えてくる。国土地理院の地図には三ッ岳の記載はないがその岩が三ッ岳である。岩のかたまりを右に回り込んで左に登り三ッ岳の山頂に立った。空はだいぶ雲が増えてきたが、眺望は健在である。浅間山や西上州の荒船山がその形からすぐに分かった。 三ッ岳を下り、雨池峠へ向かった。途中、雨池山(2325m)を越えていくが、そのピークは気づかなかった。左手には雨池が見える。湖面は雪で真っ白なので、氷結しているのだろう。周りの森林は白くなく濃い緑だ。やはり雪は少ない。北西方面の浅間山の手前には大きなパラボラアンテナが見えた。 正面に縞枯山を見ながら斜面を下るが、ここから見る縞枯山は枯れていない。反対側が縞枯ているのだろう。下りきったところが雨池峠で、右に進むと縞枯山荘がある八丁平で横岳ロープウエイに至る。
縞枯山荘は以前、テレマークスキーの合宿できたことがある。山荘の前の斜面で練習し、コースをスキーで歩いたものだ。結局テレマーススキーをやったのはそのときだけで、その後は続かなかった。しかしそのときの仲間は今でもシーズンは滑っているようだ。 縞枯山荘は人の気配がなく、小屋の前の風力発電のプロペラだけが動いていた。小屋の前を通り過ぎ、まっすぐ歩くとロープウエイの山頂駅が見えてくる。ここまで十分歩いたのでロープウエイで下っても良かったが、歩いて駐車場まで降りることになった。ゲレンデの右側に登山者用の道ができていてそこを歩いた。尻セードをするにはあまり条件が良くない下りで、歩いて下ることになる。ゲレンデはところどころ地面が出ていて、雪が少ないのは明らかだ。報道では日本海側の大雪が連日伝えられているが、内陸の方は雪不足のようだ。 緩斜面の雪原歩きでは頭の上をロープウエイのゴンドラが何度も通過していった。15分間隔でゴンドラは前と後ろから来ているはずだ。左手には八ヶ岳の天狗岳、赤岳、阿弥陀岳の山頂部分が顔を出していた。
登山道は駐車場のすぐ隣に通じていて、駐車場のアスファルトに降り立ち、アイゼンを外した。その下山口のすぐ近くに車は駐めてあった。 立ち寄り温泉は、事前の予定通り諏訪湖畔の片倉館へ向かった。帰る方向とは逆となるが、温泉の建物が国の重要文化財に指定されていて一見の価値有りと言うことだった。片倉館はシルクで財を成した片倉財閥により昭和5年に開設された地域住民や従業員のための福利厚生施設で、100人が一度に入浴できるという温泉の千人風呂がある。入場の際にJAFの会員証を提示すると割引が効いた。 プールのような温泉は深さが1.1mもあり、立って入る温泉である。底には玉砂利が敷き詰められ、歩いたら健康に良さそうだった。湯船と洗い場しかない単純な温泉で、客も多いため、長湯はできずに30分ほどで上がった。館内には食堂があるのだが、16時で終了のため空腹を満たすことはできなかった。中央高速に乗って、双葉SAまで我慢することになった。 仲間の車で八王子駅まで送ってもらい、そこで解散となる。電車を乗り継ぎ自宅にたどり着いたのは23時を回っていた。
Camera:NIKON COOLPIX P300
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