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北横岳-八ヶ岳

北横岳-八ヶ岳

八ヶ岳、白銀世界の好展望

八ヶ岳、白銀世界の好展望

【坪庭から中央アルプスと御嶽山の眺望】

坪庭から中央アルプスと御嶽山の眺望

山行情報
日程 2011年02月05日(日)
山名(山域) 北横岳(八ヶ岳
入/下山地 ピラタスロープウエイ山頂駅/下駅
メンバー 大山、黒岩、伊達、キム、福島
行動時間 6時間10分
歩行
距離
登り
下り
歩数
8.3km 432m 900m 19,750歩
北横岳マップ

コース(タイム)

駐車場(9:09)-山頂駅(9:30)-(10:44)北横岳ヒュッテ-(11:06)北横岳-(12:38)三ッ岳-(14:11)縞枯山荘-(15:39)山ろく駅

 《山概略》
 八ヶ岳には横岳が二つあり、北の方にある横岳を北横岳(2,480m)と呼んでいる。南の方の横岳(2,829m)は南横岳とは言わないので、横岳といえば南の方を指すことになる。標高差の違いにより北の方が遠慮して北横岳となったのだろうか。
 北八ヶ岳には通年で営業しているピラタス蓼科ロープウエイがあり、これを利用すると標高2200mあまりまで労せずして登ることができる。このロープウエイは蓼科山に通じているわけではないので、横岳ロープウエイと書いてあることが多い。山頂登山ルート上には二軒の山小屋が通年営業してるので、真冬でも気軽に訪れることができる山となっている。

 《アプローチ編》
 登山当日は蓼科グランドホテル滝の湯で朝を迎えた。前日は雪の車山を歩き、引き続き雪の八ヶ岳を楽しむために蓼科の温泉ホテルに宿泊していた。ホテルの部屋の窓からは朝日を浴びた真っ白な山なみが雲海に浮かんでいるのが見えた。あれは何だろうと議論になったが、すぐにそれが中央アルプスであることが分かった。
 ホテルでゆったりと朝食を食べ、遅めに出発した。利用するピラタス蓼科ロープウエイの運行が9時から始まるので早く出る必要はなく、のんびりできた。
 ロープウエイの駐車場には15分あまりで到着。800台収容の無料駐車場で、広く余裕がある。日帰り仲間1人を加え、すでに多くのスキー客が行列を作っていたロープウエイ乗り場に向かった。ロープウエイ専用1回券は900円だが、ホテルで割引券を入手していたので少し安くなった。ロープウエイは100人乗りの大きなもので、1台見送っただけで乗ることができた。


登りはロープウエイを利用
【登りはロープウエイを利用】
   山頂駅の坪庭
【山頂駅の坪庭】

 《北横岳へ》
 ロープウエイ客は9割がスキーやボーダーで1割程度が観光客と登山者だった。乗車券売り場の掲示板には山頂の気温は-14℃、風速は6mと表示されていた。ゴンドラへの乗車が始まると座席のないボックスに立ったまま押し込まれ、すぐに動き始めた。混み合ったゴンドラ内では周りの景色を楽しむ余裕もなく、7分ほどで山頂駅に到着した。移動したのは標高差466m、長さ2147mだった。


柵に沿って進みます
【柵に沿って進みます】
   御嶽もばっちり
【御嶽もばっちり 】

 ロープウエイの山頂駅を出ると、一面の雪景色である。目の前の雪原は坪庭といい、標高は2237m。気温は氷点下だが風がないため寒さは感じない。登山靴にアイゼンを付けて出発した。この日はワカンも準備していたが、使うことはなかった。
 一面雪原ではあるものの、杭にロープを渡して道となっているので迷うことなく進むことができる。雪も締まっていて歩きやすい。アイゼンも要らないくらいだ。道に沿って徐々に登りながら進むと、すぐに眺望が開ける。ロープウエイ駅の背後には中央アルプスと御嶽山がよく見える。山頂部分は白くなっているが、山全体が白いと言うことはないようだ。やはり雪は少ないのだろう。

雪道はアイゼン不要
【雪道はアイゼン不要】
   樹林帯の一本道
【樹林帯の一本道】

 北横岳山頂まで60分の指導標を通り過ぎ、トレースに沿って歩く。やがて樹林帯にはいるが、雪をかぶった木々がとても綺麗だ。晴れていて光が反射するので雪の白が余計に綺麗に見える。樹林が途切れると、南アルプスの山なみも見えてきた。

両神山も見えます
【両神山も見えます】
   分岐は北横岳を目指します
【分岐は北横岳を目指します】

 急な登りもなく景色を楽しみながら登っていくと、正面に北横岳ヒュッテの建物が見えてくる。早々に下山する登山者とすれ違うこともあったが、ここに泊まっていたのだろうか。写真を撮るためだけに来ている人もロープウエイと山小屋を利用すると簡単に来ることができるものだ。小屋の前にはビールケースを返したものがイス代わりに置いてあったので、そこで少し休憩した。


北横岳ヒュッテへ
【北横岳ヒュッテへ】
   北横岳山頂
【北横岳山頂】

 北横岳ヒュッテから最後の登りが続くが、10分ほど歩くと三角点のある北横岳山頂(2472.5m)に到着する。周りは見渡す限りの展望が広がる。この山頂では奥からぞろぞろと団体が現れ、あっという間に山頂を占拠されてしまった。我々は隣のピークへ待避した。
 隣の山頂の方が標高は高く、2480mある。ここであらためて周りの風景を見回した。目の前には蓼科山が見え、その奥には北アルプスが横に広く広がっている。赤岳や浅間山、両神山など、名山がずらりと連なっている。
正面には八ヶ岳
【正面には八ヶ岳】
   三ッ岳は岩山
【三ッ岳は岩山】

 山頂はさすがに風が強く、その影響はカメラの電池に現れた。寒さのためあっという間に電池切れでカメラが使い物にならなくなった。カメラは懐に入れておくべきだった。続きは携帯のカメラで撮ることにしたが、デジカメはしばらく懐で暖めれば電池は復活するだろう。
 下山は来た道を下り、途中の分岐から三ッ岳の方を回って戻ることになった。せっかくの雪山なので、長く歩きたいという仲間の要望だった。再び北横岳ヒュッテの前で腰掛け、昼食休憩とした。

岩壁を回り込んで
【岩壁を回り込んで】
   浅間山が見える
【浅間山が見える】

《三ッ岳へ》
 三ッ岳分岐には、三ッ岳は岩場で危険のため軽装では入らないでくださいと掲示がある。このあたりは観光客も来るので、登山者には当たり前の山でも、観光客には注意が必要なのだろう。三ッ岳方面の道はしっかりと踏み固められた雪の道ができている。
 雪道を歩いて行くと正面にごつごつとした岩の山が見えてくる。国土地理院の地図には三ッ岳の記載はないがその岩が三ッ岳である。岩のかたまりを右に回り込んで左に登り三ッ岳の山頂に立った。空はだいぶ雲が増えてきたが、眺望は健在である。浅間山や西上州の荒船山がその形からすぐに分かった。
 三ッ岳を下り、雨池峠へ向かった。途中、雨池山(2325m)を越えていくが、そのピークは気づかなかった。左手には雨池が見える。湖面は雪で真っ白なので、氷結しているのだろう。周りの森林は白くなく濃い緑だ。やはり雪は少ない。北西方面の浅間山の手前には大きなパラボラアンテナが見えた。
 正面に縞枯山を見ながら斜面を下るが、ここから見る縞枯山は枯れていない。反対側が縞枯ているのだろう。下りきったところが雨池峠で、右に進むと縞枯山荘がある八丁平で横岳ロープウエイに至る。

下山は慎重に
【下山は慎重に】
   懐かしの縞枯山荘
【懐かしの縞枯山荘 】

 縞枯山荘は以前、テレマークスキーの合宿できたことがある。山荘の前の斜面で練習し、コースをスキーで歩いたものだ。結局テレマーススキーをやったのはそのときだけで、その後は続かなかった。しかしそのときの仲間は今でもシーズンは滑っているようだ。
 縞枯山荘は人の気配がなく、小屋の前の風力発電のプロペラだけが動いていた。小屋の前を通り過ぎ、まっすぐ歩くとロープウエイの山頂駅が見えてくる。ここまで十分歩いたのでロープウエイで下っても良かったが、歩いて駐車場まで降りることになった。ゲレンデの右側に登山者用の道ができていてそこを歩いた。尻セードをするにはあまり条件が良くない下りで、歩いて下ることになる。ゲレンデはところどころ地面が出ていて、雪が少ないのは明らかだ。報道では日本海側の大雪が連日伝えられているが、内陸の方は雪不足のようだ。
 緩斜面の雪原歩きでは頭の上をロープウエイのゴンドラが何度も通過していった。15分間隔でゴンドラは前と後ろから来ているはずだ。左手には八ヶ岳の天狗岳、赤岳、阿弥陀岳の山頂部分が顔を出していた。

ロープウエイの下を歩く
【ロープウエイの下を歩く】
   駐車場に下山
【駐車場に下山】

 登山道は駐車場のすぐ隣に通じていて、駐車場のアスファルトに降り立ち、アイゼンを外した。その下山口のすぐ近くに車は駐めてあった。
 立ち寄り温泉は、事前の予定通り諏訪湖畔の片倉館へ向かった。帰る方向とは逆となるが、温泉の建物が国の重要文化財に指定されていて一見の価値有りと言うことだった。片倉館はシルクで財を成した片倉財閥により昭和5年に開設された地域住民や従業員のための福利厚生施設で、100人が一度に入浴できるという温泉の千人風呂がある。入場の際にJAFの会員証を提示すると割引が効いた。
 プールのような温泉は深さが1.1mもあり、立って入る温泉である。底には玉砂利が敷き詰められ、歩いたら健康に良さそうだった。湯船と洗い場しかない単純な温泉で、客も多いため、長湯はできずに30分ほどで上がった。館内には食堂があるのだが、16時で終了のため空腹を満たすことはできなかった。中央高速に乗って、双葉SAまで我慢することになった。
 仲間の車で八王子駅まで送ってもらい、そこで解散となる。電車を乗り継ぎ自宅にたどり着いたのは23時を回っていた。

付近の山 霧ヶ峰(2011.02.04)、蓼科山(2003.08.02)、天狗岳(2010.09.25)、硫黄岳(2010.09.26)、
赤岳(2001.03.24)、阿弥陀岳(1999.02.28)

立ち寄り湯情報
 
上諏訪温泉 片倉館★★★
場所:長野県諏訪市湖岸通り4丁目1-43 (TEL:0266-52-0604)
泉質:単純温泉
料金:600円・時間:10:00~21:00
休館:毎月第2・第4火曜日
食堂:有無、露天:有無
Camera:NIKON COOLPIX P300

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