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奈良倉山-山梨県の山

奈良倉山-山梨県の山

富士の好展望を縦走する

富士の好展望を縦走する

【鶴寝山からの眺望】

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山行情報
日程 2017年11月11日(土)
山名(山域) 奈良倉山(大月周辺
入/下山地 鶴峠/小菅の湯
メンバー 単独行
行動時間 4時間10分
歩行
距離
登り
下り
歩数
11.7km 888m 1,020m 21,676歩
奈良倉山マップ

コース(タイム)

鶴峠(09:25)-(10:17)奈良倉山-(11:38)鶴寝山-山沢入りのヌタ-(13:35)小菅の湯

 《山概略》
 奈良倉山は大月市が選定した秀麗富嶽十二景のひとつ。小菅村との境界にある山である。山梨県内の山並みの奥に秀麗な富士を望むことができる(はずである)。

 《アプローチ編》
 土曜と休日のみ上野原駅から8:10発鶴峠行きのバスが出ている。人気の路線のようで、時間前には多くの登山者が行列を作ってバスを待っている。警官が前のほうからひとりひとりに登山届けを出したか確認し、出してなければその場で書かせていた。自分の直前でその問答が行われているときにバスの乗車が開始となったので、職質は行われなかった。バスは増発して二台となり、全員が座れるように配慮されていた。鶴峠まで1時間以上かかるので座れるのはありがたい。
 バスは市街を抜け、狭い峠道をゆっくり進んで3分遅れで鶴峠に到着した。到着したのは本来のバス停の100mほど手前だったが、そこにはトイレがあり、バスが転回することのできるスペースがあった。


鶴峠から歩き始める
【鶴峠から歩き始める】
   尾根道を上る
【尾根道を上る】

 《奈良倉山へ》
 鶴峠は三頭山と奈良倉山の間の峠である。今回は鶴峠から奈良倉山をピストンして三頭山を登り、都民の森へ下山するコースを予定していた。しかしその予定は、途中で気が変わり、三頭山へは行かずに奈良倉山を縦走することになる。
 バスを降りたところから車道に沿った山道を進むとカーブした車道をショートカットする形で再び車道に出て、そこに本来のバス停がある。10人以上の団体登山者が道いっぱいに体操をしていたが、先ほどのバスに乗っていなかったので、どうやってきたのだろうか。彼らの間を縫うように道を進んでいく。
 奈良倉山までの尾根道は、東京都の多摩川水系と神奈川県の相模川水系の分水嶺になっているそうだ。その尾根道を道なりに上っていく。左が植林で、右が雑木林となっている。一瞬見通しの良い場所に出て、北側の山並みが見えるが、三頭山だろうか。

山は紅葉真っ盛り
【山は紅葉真っ盛り】
   奈良倉山ピーク
【奈良倉山ピーク】

 道は林道のように広くなり、右にカーブするところで、山道は左の植林隊の中へ続いている。道の要所には指導票があるのでわかりやすい。道はトラバース道となり、落ち葉を踏みながら進んでいくと松姫峠との分岐に至る。奈良倉山へは左の方へ進む。トラバース道は続き、奈良倉山を通り越しているような気がすると、ようやく右の方へ折り返す道となる。
 緩やかな坂を上っていくと、開けた場所に奈良倉山の山頂の標識がある。標高は1349mですぐそばに三角点がある。標識には秀麗富嶽十二景五番山頂と書かれ、QRコードが張り付けてある。せっかくなのでそのQRコードを読み込んで、弱い通信環境ながらネットに接続すると、お楽しみ画像が現れた。

奈良倉山からの富士
【奈良倉山からの富士】
   稜線を歩く
【稜線を歩く】

 その山頂からは富士は見えず、少し歩いたところに展望所がある。山並みの奥に富士の姿が確認できたが、あいにく雲が多く太陽の光で白く飛んでいる。天気は良いのでいずれ雲は取れるかもしれない。富士に向かって腰掛け、軽く昼食を取った。
 奈良倉山からは三頭山へ行く予定だったが、なぜか気が変わって小菅の湯まで稜線を縦走することにした。単独行だと気ままにルート変更ができる。指導標が示す松姫峠へ向かって歩いた。
 稜線は左が針葉樹で右が落葉樹となっていて、その落ち葉が登山道を埋めている。まっすぐな道を進むと、左から林道と合流する。林道を少し歩くと、右に歩道が分岐するので、その方向へ進む。巻道がしばらく続くが、やがて稜線に復帰する。このあたりは上り下りが緩やかで歩きやすい。
 
奈良倉山頂 - Spherical Image - RICOH THETA
【奈良倉山頂からのパノラマ】

松姫峠が見えてくる
【松姫峠が見えてくる】
   松姫峠からの富士
【松姫峠からの富士】

 正面に車止めが見え、車が何台か駐まっている場所に出る。松姫峠に到着したようだ。小菅村からここまでは舗装道が伸びている。大月市との境界でもあるようで、舗装道の先には1日一本の小菅村に行くバス(13:15発)が止まっていた。駐車スペースからは富士が見えるが、手前の山並みがじゃまして先っぽしか見えない。山頂の雲は消えていた。
 松姫峠からは車道の下り方向の左手に山道がある。その入口には大菩薩峠登山口と書かれた道標がある。ここから大菩薩峠までは相当な距離だろうが、稜線が続いているのだろう。その大菩薩峠方面へ向かった。

山頂までもうひと登り
【山頂までもうひと登り】
   鶴寝山に到着
【鶴寝山に到着】

 今回のコースでは松姫峠からの稜線が最も良い。葉の落ちた樹林帯で青空が見え、道は落ち葉でふわふわである。落ち葉で道を見失いがちだが、稜線の真ん中をまっすぐに進んでいけばよい。ときどき指導標が立っているのでそれを見逃さないようにすればよい。ひと登りすると鶴寝山のピーク(1,368m)に出る。ベンチがあり休憩適地である。そしてここからの富士も素晴らしい。雲はなくなり、左右に広がるすそ野も見ることもできる。この日一番の富士の展望だ。ここからの富士は関東の富士見百景のようだ。地点名は大月市北部からの富士とあるので、この場所限定ではなさそうだが。

鶴寝山からの富士
【鶴寝山からの富士】
   巨樹のみちへ
【巨樹のみちへ】

 稜線を更に進む。穏やかな陽気で気持ちの良いトレッキングだ。道は大マテイ山と大菩薩峠方面に分かれるが、右の大菩薩峠方面に進む。そちらは巨樹のみちでもあるらしい。しかしながら、なかなか巨樹と言える木が現れない。ふと上を見上げると、宿り木がぽつぽつと見え、そこだけ葉が緑で色づいている。

小菅村への分岐を下る
【小菅村への分岐を下る】
   斜面に斜めに立つ巨樹
【斜面に斜めに立つ巨樹】

 巨樹がないまま歩き続け、小菅の湯方面への道を右に折れて、稜線から下っていく。トラバースしながら下っていくと、谷筋へ入るところで、ようやく巨樹と言えるトチの木が見えてくる。通り過ぎて振り返ると、斜面から斜めに立っているのが分かる。いずれ倒れてしまいそうな角度だ。

植林帯を一気に下る
【植林帯を一気に下る】
   小菅の湯に到着
【小菅の湯に到着】

 谷筋を下っていくと左手にワサビ田が見えてくる。荒れているのですでに廃業しているのだろうか。その先には取水施設があり、そこから道は舗装道に変わる。舗装道を少し歩くと道から左に下ったところに小菅村の天然記念物であるヤマグルマがあるというので見に行く。80m進んだところの川の近くに老木があり、それがヤマグルマだ。トリモチが取れる木だそうだ。
 舗装道に戻って、道なりに下り、指導標に従って右に曲がると集落の中に入り、その先に小菅の湯の建物が見えてくる。バス停もここにある。バスは、奥多摩や上野原、大月へ行くバスがあり選択肢は豊富だが、本数が少ない。時間を確認すると大月行きが約1時間後なので、これがちょうど良い。一風呂浴びるのにちょうど良い時間だ。
 実は、行きのバスで小菅の湯の割引券を配っていたのだが、まさか行くとは思わず、もらっていなかった。多少後悔しつつ、通常料金の620円を払って湯に入った。

付近の山 三頭山(2013.6.28)、雁腹摺山(2008.11.2)、権現山(2011.1.15)

立ち寄り湯情報
 
小菅の湯★★★★
場所:山梨県北都留郡小菅村3445番地(TEL:0428-87-0888)
泉質:高アルカリ性温泉(ph9.98)
料金:620円・時間:10:00~18:00(4月~10月は19:00まで)
休館:第4金曜日(4月~11月)、金曜日(12月~3月)
食堂:有、露天:有

【大月市 秀麗富嶽十二景】

秀麗富嶽十二景map
1番山頂雁ヶ腹摺山、姥子山2008.11
2番山頂牛奥ノ雁ヶ腹摺山、小金沢山2008.11
3番山頂大蔵高丸、ハマイバ2012.9.1
4番山頂滝子山、笹子雁ヶ腹摺山1999.01
5番山頂奈良倉山2017.11
6番山頂扇山1997.01
7番山頂百蔵山1997.01
8番山頂岩殿山、お伊勢山2006.12
9番山頂高畑山、倉岳山2007.12
10番山頂九鬼山2008.04
11番山頂高川山2000.01
12番山頂本社ヶ丸、清八山2009.06

Camera:CANON EOS 6D MkⅡ

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